軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ブレザー戦士

「ふ……邪悪なる低俗な魔<ローグ>共と言えど俺一人では到底掃除などしきれない。それほどまでに人の闇<ダークチェイサー>共は多いという事だ。これを駆逐するには渾沌の執行者<エクスキューショナー>が足りない」

ここはよくわかりませんぞ。

何となくラフミだけではメルロマルクで暴れまわる連中を駆逐しきれない。勇者なりなんなり捕縛できる奴らが欲しいという事かと察する程度しかできませんぞ。

「は、はあ……」

女王もクロちゃんが気に入る言い回しの影武者ラフミの言い回しには理解が及ばないようですな。

そんなラフミがフレオンちゃんと共にクズに顔を向けてバサァっとマントを広げて手を大きく広げて宣言するのですぞ。

「そんなにも責任を感じているのならば尚の事、戦いに身を置き、守るべき民を守る<ガーディアン>となるのだ。文字通り盾の勇者<ディポーション>の如く」

「く……」

まだクズにはお義父さんへの抵抗感があったとの事で悔し気に顔を歪ませていたそうですぞ。

ですが反応がいまいちだったと判断したラフミは女王の方に顔を向けました。

「では女王、貴殿の国は貴殿が英知の賢王に代わって自警をしていくのはどうだ?」

「え?」

「な、何を言っているんじゃ?」

「責任感によって踏み出せないのならば補助に徹するのはどうだ、と提案している。今はこの女王の考えを理解できるだろう?」

クズはここで女王に向けて顔を向けて考え始めましたぞ。

それが何であるのかは容易いとの事ですな。

亜人獣人憎しに染まったクズよりも国の留守を任せる人材としていた筆頭はエクレアの親ですぞ。

その選定をして自らの後を任せていたのは女王。

つまりメルロマルクの未来を正しく認識していたのは女王。

とすれば自身の所為でここまでの事態になってしまい、表に出られないならば女王が旗頭となれば……自分を許せるような何かしたい行動に出られる。

そんな考えがクズの顔に浮かんでいたとの事ですぞ。

「どうやら答えは出たようだな?」

「妻が……やるとならば」

「という事だ。どうだ? 貴様が英知の賢王の代行する役目をやるか次第だぞ?」

ここで女王は少しばかり困った顔をすると同時にわくわくした期待もあるような顔にもなったのですぞ。

「良いでしょう。確かに現状、人手が足りないのもまた事実。私も治安維持に活動的に行けばよいと」

「おお! やるのですね! フレオンも頑張りますよー!」

と、まあフレオンちゃんがやる気を見せたのですな。

女王はクズと見つめ合った後に決意を胸に笑みを浮かべました。

「ワシもワシなりにやっていくとしよう」

クズのやる気に杖も姿を現したとの話ですぞ。

「これは……うむ。ワシの優柔不断な決断を許してくれると言うのか……ならばワシも今一度本気で妻を支えて行く。ルシアが求めた平和を……妻と心を一つにして!」

と言う訳でサポートをすることで自らを許せると決めたクズは杖を手に力強く一歩を踏み出したのですな。

その光景に女王も益々やる気を見せたというより、ラフミ曰く、自身が主役となる時! と決意を固めたとかなんとかですぞ。

「俺も色々と力を貸そう」

「私も提案するのです!」

ラフミとフレオンちゃんがその状況のさらに加わるのですな。

お義父さん曰く、火に油を注ぐ連中との事ですぞ。

フレオンちゃんは悪くないのですぞー!

「ふむ……どうやら勇者たちの口伝で、正義の執行者をする者にメルフィロと言う代物がある。それは貴様たちの娘がなるそうだが、その親であるお前たちも倣うのが良いだろう。新たなるメルフィロとして美少女戦士として活動し、その補佐をする存在を演じろ」

「うむ」

「色々と忙しくなりますね。では国の技術部門に声を掛けましょう。イソイソ」

と言う訳で、女王が主役となって正義の使者が形作られたとの事ですぞ。

クズは仮面をつけ、燕尾服を来て女王を遠くで補助する戦士となり、女王が万全に戦い、国を脅かす存在を捕縛して捌く使者となったのですな。

「それ、やりすぎ! って何を言わせるんだ。誰があそこまでやらかせと……というか、もっとストレートに女王様が普通に戦えば良い様な」

お義父さんのツッコミが何か元ネタがあるらしいのですぞ。

イソイソと言う単語から繋がるらしいですな。

「それではフレオンが満足するはずなかろう」

「変身とか演技が好きな連中だよね……君たち」

「何を今更言っている。それがアゾットだろう?」

「俺を混ぜるな! フィロリアル共だろ」

「まあクロちゃんにしろフレオンちゃんにしろ、その辺りが趣味だよね」

一体どうしてフィロリアルとはこういう演技が好きな子が出て来るのか……お義父さんが何やら呟いてましたぞ。

「何にしてもあれをメルティちゃんが見てしまった結果、家出となった訳か」

「気にする必要はないのではないか?」

「なんとなく、ご先祖様繋がりだと結局チビ女王ポジで戦士にされちゃう事になるんじゃない? メルフィロじゃなくブレザーメルとかでさ。だから逃げたんでしょ」

ブレザーな戦士って何処から漏れたんだ? 何処の日本からの口伝だ? とお義父さんが呟きましたぞ。

確かに何か昔、テレビのアニメで似たような戦士をチラッと見た気もしますな。

「一応、メルフィロとしてのコスをお披露目しないとブレザーメル爆誕させられちゃうか? いや、俺の台詞から決定されかねない! 絶対ダメだよ。ラフミちゃん?」

「知らんなー? その辺りは王女が頑張る所だ」

「家出が加速しそうだ……影が影武者出来るらしいけど、メルティちゃんはそっち方面に走る可能性もあるなぁ……」

「そうなったらダークシャドウとかブラックシャドウとネーミングを付けてくれよう」

「メルティちゃんを虐める方向はやめましょうね?」

最終的に婚約者はカルミラ島のホテルまで逃亡しましたぞ。

フィーロたんと一緒に島で療養したとかですな。

「あれで捕まえた悪党共ってのも滑稽ではあるけど、そっちはどう処分してるんだろ?」

「一応奴隷紋を課して仕事をさせる流れにはなっているらしい」

「へー……さすがに裁判はしないか」

「そっちも人材が足りないから女王たちが裁判官も兼ねてるそうだ」

「ん……何処まで足りないんだ。メルロマルク」

「やったのはボク達と言うか勇者たちでしょうかね」

ウサギ男の言葉にお義父さんは顔を反らしますぞ。

「樹がね……暴れたもんね。俺達もそこそこ討ったけどさ」

国の重鎮は樹の方がやってますな。

更に三勇教派閥の裁判官もきっと多かったのでしょうな。

「往生際が悪い奴らは自身を正当化、他にも冤罪だとか巻き込まれただけだとか抜かす連中も居るぞ? 呆れたものだな」

「うん」

「おい……失言してるぞ尚文」

錬が困ったように眉を寄せてお義父さんに注意してますぞ。

一体どうしたのですかな?

「ふふふふ……では見に行こうではないか。面白いぞ。奴らの顔がな」

「いや、何を見せようというんだ……」

そうしてラフミは映像水晶を出しますぞ……メルロマルクの城下町にある城の方の、何やらあまり行かない方の区画ですな。

そこには……どうやら牢獄から繋がる表の建物なようですぞ。

ここはアレですな。罪人に裁定を下す裁判所ですぞ。

ぞろぞろと……どうやら山賊か何かかわかりませんが犯罪者らしき連中が手かせ足かせを付けられて連行されていましたぞ。

「これより被告人たちの裁きを下します」

女王がゆっくりとした歩調で裁判官の席に腰かけ、囚われた連中の罪状を聞いておりましたぞ。

「被告人たちは我等メルロマルクに不法入国し、町村で略奪行為を行っていた所を捕縛されたとの事でございます」

「そう……」

女王が憂うように頷きました。

「まあ中世的な文化なら犯罪者の裁きとかも王族はするか」

「あー……一応、貴族の仕事でもある」

「一応な、ちなみにあいつらは大体口をそろえて同じような事を言うぞ? 『ブレザーミリィとか言う訳の分からない奴に攻撃された被害者』とな」

ラフミがクススと笑ってますぞ。