軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ウルフルト

そうして俺たちはヴォルフの家から帰って来たのですな。

何があったのかをお義父さんはライバルやラフミに報告をしておりましたぞ。

ですが、その報告により更なる出来事が発生したのですな。

「おい。槍の勇者」

「なんですかな?」

村に戻ってフィロリアル様たちのお世話をしているとラフミが俺に声を掛けて来ましたぞ。

「現在の物資と技術では作成するのに手間取るのでな。作りたいものがあるので手伝え」

「嫌ですぞ。何を手伝わせるのですかな?」

何やらラフミが俺に変な命令をしてきますぞ。

「そう言うな。最近、私もあまり遊んでいないだろう? 少しくらい面白い事をしたいのだ」

「そんなの知りませんぞ。どこかで遊んでいるはずなのですぞ」

ラフミは絶対にどこかで誰かをおちょくって遊んでいるに決まっているのですぞ。

そんなラフミの手伝いなんて死んでも嫌ですな。

「ほう、私の命令に逆らうというのか? ああ? また見たいか?」

「く……」

ラフミめ! また顔だけラフミのフィーロたんをする気ですかな!?

間違いなくそう感じる脅しをしてきますぞ。

「それこそ、今度こそ盾の勇者をお望み通りガエリオンに童貞を奪わせない様に一肌脱いでやってやろうではないか」

「お前もダメなのですぞ」

ライバルはダメなのは絶対ですがラフミもお義父さんの童貞を取るのは絶対に嫌なのですぞ。

そう問答をしているとライバルがゆっくり飛んできましたぞ。

「やっぱり声を掛けてやがるなの」

「ふん。目ざとい奴め。別にこの程度いいのでは無いか?」

「目くじら立てるほどではないのは否定しないなの。まあちょっとしたオマケ的な事をしようとしているのは察しているなの」

「そうだな。配慮して留守番をしてやった催しに少しばかりオマケを投入したらどうなるか興味が湧いたのだ……ふふ、綺麗に纏まっている所を引っ掻き回す……楽しいかもしれないでは無いか」

「おめーは本当、刹那的な楽しさを追求しすぎなの」

ライバルとラフミが二人で妙な話し合いをしているのですぞ。

勝手にやってろですぞ。

「そこに居るとフィロリアル様たちの機嫌が悪くなるのでさっさとどっかに行けですぞ」

主にライバルの所為ですぞ。

「話は戻って刹那的とは言うでは無いか。この世界の未来にラフ種が存在させるかどうするかを考えてやっていたというのに」

ラフミとライバル、俺の話を聞けですぞ。

「また作るのですかな? お前が槌辺りで作れですぞ」

お義父さんへのプレゼントに作りましたが、このループではお義父さんはあまり興味が無いのですぞ。

ラフミの自業自得ですな。

「作るにしても解放技能が足りなくてな。そもそも私は代理所有者だから性能を完全に引き出せんぞ」

「そもそもこのループだと要のパーツが足りないから、最初のなおふみのお気に入りのラフちゃんは作れないなの」

「まあそうだな。とはいえ後年の安定を考えると似たような生き物が居ても良いだろう? 精霊としての判断なのだがこのループは中々面白い評価を得そうでな」

「精霊共の評価まで気にしないといけないのはどうかと思うなの」

「末永く、且つ槍の勇者が願うフィーロと盾の勇者の力になれる手立ての模索なのだ。非協力はどうかと思うがな? 貴様も私が何を所望かわかっているはずだ」

はぁ……と、ライバルはため息をしましたぞ。

「よくやるなの」

「では行くぞ」

「はいはいなの」

と、言ってしばらくラフミとライバルが何処かに行ったかと思ったらまたきたのですぞ。

ラフミが何やら……ライバルがラフ種を作る際に出した水晶みたいなものを出して来ましたぞ。

「今回の素材はこれだ」

その水晶を見ると……薄っすらとファントムウルフみたいな顔が浮かんで揺らめいてますぞ。

「守護霊とばかりにな。ツメの七星武器の力もあって影ながら残っていたものをガエリオンに命じて気づかれない様にそーっと剥がして固定化させた代物だぞ」

「何なのですかな?」

「推測の域は出ねえけど、幽霊になって暴れてたって遠縁か何かなの? リファ……ゲフンゲフン、は生きてるけど先祖の一部が同じかもしれねえなの」

幽霊になってもしぶとい所の共通項があるなのーと何やらライバルたちにしかわからない事を言ってますぞ。

「その部分は確かに大きいだろう。が、今の状態はツメも関わっているだろうな。配慮という奴だろう。ある意味、ハクコの娘と似たような扱いでもある」

「精霊らしいと言えばそうかもしれないなの。ま、そっちより動かしやすいようにしてやるって事でやってくなの」

「フフフ……この素材を使えばアゾット達も面白い反応をきっとするぞ」

「そこにも繋げるとは抜け目がねえなの」

フフフと笑うラフミが居ましたぞ。

「ほら、槍の勇者。素材は集まったから手伝えなの」

「だからなんで俺が手伝わないといけないのですかな?」

「じゃねえとラフミが面倒くさいなの」

「ほら、素直に応じるのだ。じゃないと私が何をするかわからんぞぉおおおお?」

ぐっ……本気で面倒ですぞ。

「今回だけですぞ」

「その約束に応じるかはわからんな? まあ、このループではこれ以上、生命創造は頼まん」

しょうがないので何かラフ種っぽいのを作る手伝いをする羽目になったのですぞ。

「今回の素材はこれだ」

と、出されたのは……何やら毛ですな。

「ボディはこれと、これと、このイヌルトのアゾットの毛、そしてカルミラ島で確保したイヌルトのジーンという代物だ」

どれも毛ですぞ。匂いからしてヴォルフ、キール、錬ですな。犬どもですぞ。

最後のは道具ですな。

何を作るのでしょうな? 出来上がるのはきっと犬ですぞ。

と、思いつつ錬金技能でライバルやラフミと一緒にラフ種を作成するのとほぼ同じ工程を挟んで作成しましたぞ。

培養層に浮かんでいるのは……毛量が多めのキールや錬、イヌルトにしては犬っぽさが異なる、ルナちゃんが好みそうな生き物ですぞ。

色合いが銀色交じりですな。

……小さなヴォルフみたいですぞ。ヴォルフイヌルト……ウルフルトという感じですぞ。

見た目は犬の中身ラフ種ですな。

「後はこの要の結晶化させた代物を入れて、完成だ!」

こうして、作った生き物が出来上がったのですな。

「さて、では完成お披露目とばかりに盾の勇者に持って行こうでは無いか」

「これでお義父さんは俺におかずを増やして下さいますかな?」

どうも上手く行かない気がしますぞ。

「たぶん、変わらねえしある程度はガエリオンが説明してやるからついてくるなの」

くう……俺の立場が低いのですぞ。

などと思いつつ俺たちはお義父さんの元へと行きますぞ。

「あれ? 元康くんと……珍しい組み合わせで一緒に来るけどどうしたの?」

お姉さんの村で復興作業の手伝いと様子を見ているお義父さんの元へと俺たちはやってきましたぞ。

そこにはお姉さんとお姉さんのお姉さん、そしてそのご友人がいますな。

「ラフミに命令されて生き物を作ったのですぞ。見て欲しいですな」

「ええ? 大丈夫なの?」

「大丈夫なの! 他のループでなおふみが夢中になった生き物と制作工程はほぼ同じなの」

「あらー?」

「え……」

「わー、何が出てくるんだろ?」

お姉さん達が各々、俺たちを見てますぞ。

「ここで紹介するのは因果なものなの」

ライバルが何故かお姉さんの友人を見てますぞ。

「では紹介するぞ。ほら、お披露目だ」

「ルッフ!」

ひょこっと一歩、ラフミの後ろから姿を現せて「よろしく!」とばかりに手を上げてアピールしますぞ。