軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

彼は何度も尋ねた

「……ああ、ちょっと頭を冷やしてくる。先にテントに帰るので失礼したい」

「良いよ。テオドールと一緒にね」

「それとヴォルフも連れて行くべきだな」

「そうだね。頼むよ」

お義父さんが許可をすると雑種のリザードマンは一礼してヴォルフとウサギ男を連れて酒場を後にしましたぞ。

「……しんみりしちゃったわね。お姉さんも大人げなかったわ。ナオフミちゃんごめんなさいね」

「ううん。みんな大変だったんだなって思うよ」

それだけの災害を経験したはずなのにメルロマルクという国はのんきに内部争いをしている。

亜人獣人の被害だからと軽く見ている証拠だ。

呆れたものだね。と、この後お義父さんは俺と話をした際に呟いていましたぞ。

「サディナさんも思うところがあるのは分かるよ。きっとシオンにも理由があるんだよ」

「そうね。シオンちゃんも何か抱えてるのは少し話をするだけで分かるわよ」

「なんとなく察する事が大分出来る様にはなってきたけど、話してくれると良いんだけどね」

「あらー」

「サディナさんもね」

「もちろんよ。ナオフミちゃん。それでモトヤスちゃんはお姉さんと一緒に飲まないのかしらー?」

うお、次は俺にターゲットを変更してくるのですかな!?

さすがにお姉さんのお姉さんと飲み交わすのは厳しいのですぞ。

パンダ相手でも俺は酔い潰れますからな。

「お義父さん、お姉さんのお姉さんと仲良くして欲しいのですぞ」

「はいはい。サディナさんもみんなを酔い潰して遊ぶのも程々にね。俺が相手するからさ」

「そうですぞ! お義父さんはお酒にとても強い方で、お姉さんのお姉さんに負けませんぞ!」

「確かに強いわね。んじゃ飲み比べしようかしら? 所で、お姉さんをお姉さんのお姉さんって言うのには理由があるのかしら?」

「お姉さんのお姉さんだからですぞ」

お義父さんがここで苦笑しますぞ。

「元康くんはラフタリアちゃんをお姉さんって呼ぶんだよ。だからそのお姉さんだからサディナさんはお姉さんのお姉さんだね」

「あらー」

「色々元康くんにも理由があるけどね。未来から来てるって言ったら信じてくれる? ラフタリアちゃんを助けてくれたのも元康くんのお陰なんだ」

と、お義父さんはお姉さんのお姉さんに事情を説明しつつ飲み交わしていましたぞ。

「お義父さん。出来ればお姉さんのお姉さんととても仲良くして欲しいのですぞ。それだけで良い結果になるのですぞ」

出来ればライバルが来る前にくっついて童貞卒業をして頂きたいですな。

異世界に送りつけましたがライバルの事ですから何かしらの手段でこちらに来る可能性を捨てきれませんな。

アイツは来る、絶対に来る気がしますぞ。

ライバルとしてそこは評価しているし侮る事は出来ません。奴は絶対に来ますぞ。

何かアクションしないといけないのにお義父さん達は悠長にしてしまいますぞ。

パンダを連れてきたらアクションしますかな?

いえ、パンダも割と悠長ですからな。

どうしたらお義父さんが童貞を卒業して下さるでしょうか。

「あらー」

「お姉さんのお姉さんもお義父さんの奥深さを知れば知るほど魅力を分かるはずですぞ」

「魅力と言われてもなー」

「もっと酒を飲んで飲み交わすのですぞ! どんどんお酒を持ってくるのですぞー!」

パンパン! っと俺は手を叩いて酒を追加注文し、お義父さんとお姉さんのお姉さんの仲を深める事にしましょう。

お義父さんの好みは既に把握済み、しっかりとお義父さんには相手を見つけて貰わねば行けませんからな。

「な、なんか元康くん。妙に押してこない?」

「そこまでじゃないですぞ。ささ、お姉さんのお姉さん。沢山飲むのですぞ」

「あらーじゃあ頂こうかしら」

「お義父さんもぐいーっとお姉さんのお姉さんを酔い潰すのですぞ!」

「なんだかなー」

お義父さん達にじゃんじゃん酒を運んで行きますぞ。

足りない分は他の店からタルごと持って来て追加で飲んで貰ってますぞ。

「元康くん。こんなに持ってこられても困ってきてるんだけど? 店の人たちが青い顔してる!」

「じゃんじゃん行くわよー! お姉さんも楽しくなったきたわー」

お義父さんと飲み比べに入り、何時までもケロッとして居るお義父さんにお姉さんのお姉さんもヒートアップしてきましたぞ。

警戒している態度が大分収まって来ましたな。

そうですぞ。このまま酔い潰れたお姉さんのお姉さんと一緒にお義父さんは夜の街へと消えて朝帰りして貰えばきっと上手く行きますぞ。

きっと!

「うう……」

おお、泥酔したゾウが呻いております。

「しっかりしろですぞゾウ。俺が担いで行きますぞ。みんなの所に帰るのですぞ」

「うう……こんな姿を、コウさん達に見せる訳には……」

なんと、ここまで泥酔してもゾウはコウ達を思っているのですな。

酔っ払っている姿を見せてコウ達を幻滅させたくないという気持ち、実に立派で雄々しいですな。

「わかりましたぞゾウ。では今夜は別の所に運びますぞ。ではお義父さん。後は任せて欲しいのですぞ。ゆっくりとお姉さんのお姉さんと楽しい夜の一時を堪能して朝帰りして欲しいのですぞ。そう、宿屋で一緒のベッドで過ごすのですぞ」

「いや、なんでそこまで具体的な内容にまで行く訳?」

「お姉さんのお姉さんは今はシャチ姿ですが、亜人姿にも成れる方なのでその綺麗なお姿を拝見させて貰うのですぞ」

「あらー?」

何やら唖然として居るお義父さんですが、しっかりとお姉さんのお姉さんと仲良くして欲しいのですぞ。

ですが、奥手のお義父さんの事ですからな……きっと今夜は上手く行かないでしょう。

最短でお姉さんのお姉さんと関係を持つのは今までのループではどれだけ掛かりましたかな?

おそらく、冤罪から救うわけには行かずにお姉さんのお姉さんにお姉さんのポジションをして貰った際が最短ですかな。

何はともあれ、これまでの事を考えると催促を強めに、確認をしっかりとしてライバルが来る前に終えるのは大事な事なのですぞ。

ふと、槍の精霊が君が押し倒せとか言っていたような気がしましたが投げ捨てですぞ!

ドライブモードブルンブルンですな!

「では行きますぞゾウ!」

「うう……失礼しま……す」

「うん。元康くん、エルメロさん。じゃあねー……」

と言う訳で俺はゾウを連れて、ゾウが安全に休めそうな所へと連れて行ったのですぞ。

途中で俺を偽物と断じた奴等に絡まれましたが麻痺させて生け捕りにしておきましたぞ。

今夜の酒代をゲットですな。

翌朝、お義父さんに童貞を喪失したかと何度も尋ねた所、正座を1時間させられて説教されてしまいました。

お姉さんのお姉さんはお義父さんを改めていたく気に入ったようで昨日よりも距離は縮みましたな。

これはアレですな……お義父さんからでは難しいならお姉さんのお姉さんにお願いする方が早いのかも知れません。

と、俺は思ったのですぞ。

ただ、お姉さんのお姉さんも中々に食わせ物ですからな……こちらの事情に素直に頷いてはくれません。

難しい問題ですぞ。

満たされてしまっているからこそと言う奴ですかな?

お姉さんのお姉さんにお義父さんが告白した出来事を思うと、お姉さんのお姉さんがお姉さんが亡くなっていると思って追い詰められていたと言う面が大きいのでしょう。

頼りになるお姉さんが弱って居る所で力になりたいと……実にお義父さんらしい優しさですな。

あの頃のお姉さんのお姉さんは野獣だと語られていましたぞ。どうもお姉さんを失った悲しみとお義父さんへの愛に暴走していたとかですな。

その為、お義父さんとの愛の証である子供が欲しかったのでしょうな。と、樹だったかが語って居たような気がしますぞ。

逆にお姉さんのお姉さんも冤罪で苦しむお義父さんだと関係が早いのですぞ。

やはり不幸というのは愛を深めるという事なのでしょうか……難しい話ですぞ。

不幸……ですがお姉さんの場合はそう言った関係になることはまず無いのは何故なのでしょう?

具体的には最初の世界のお義父さんのパターンですな。お姉さんのお姉さんだと関係がありそうな気配があったのですが、お姉さんには無かったようですからな。

元康、それ以上はいけない。と、誰かが囁いているような気がするのとお姉さんにハンマーで撲殺されかかった記憶が蘇りました。

うーむ……何にしてもお義父さんにはしっかりと童貞を卒業してもらわねばいけませんな。

じゃないとライバルの毒牙に掛かってしまいかねません。

『だからもう狙ってねーって言ってるなの。いい加減覚えろなの』

と言う所で脳内のライバルが言ってますが信じられませんぞ!

お前はお義父さんの童貞を手に入れた事もあるので罪は重いのですぞ!

「ちょっと元康くん聞いてる? 良いから俺の童貞の心配とかはしなくて良いからね」

「わかりました。ですがお義父さん、あまり大事にしなくても良いのですからな」

「はいはい」

まったく、と……お義父さんは聞き流してしまわれました。

この流れではお姉さんのお姉さんに期待ですな。