軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

不正不可

「尚文はその場合、留守番だな」

「こんな所で戦力外扱いとはね」

「いえいえ、反撃系の盾で耐えて攻撃で良いんじゃないですか? 武器まで初期化されていたら無理ですが」

おお、お義父さんなら出来る対処方法ですぞ。

反撃が出来る盾があることが前提ですが、それでどうにかは出来そうですぞ。

「みんなに比べてハードルが高いような気がするけどね」

「そもそも錬は一人が好きですからな。Lv1になるなら基礎を上げておけばいいのですぞ」

そんな事もわからないのですかな?

「誰が一人が好きだ! まあ良い……そういった事態の場合、上げた基礎もリセットされるんじゃないのか? ガエリオンがループした場合は元の体が無い場合はLv1からだって言ってたぞ」

「んー……それはゲームによるかなー救済処置で強化した武具はリセットされないとかあるし」

「確かにそういったゲームがありますね。ですが今の僕たちは強さ自体はそこまで弱体化は掛かっている訳ではないですが……」

細かくステータスを確認するとこの姿に成った所為で人の姿の時より能力値に変更が掛かってはいますな。

俺の場合、具体的には速さ周りが向上して力と体力が下がっておりますぞ。

「まあそこまでステータスの変化が無いのは助かるな」

「そうですぞ!」

ここで俺は槍を地面に向けますぞ。

「最初の世界のお義父さんなら閃くであろう奥の手を行きますぞ! ブリューナクⅩ!」

階層をぶち抜いて一気に最下層まで行きますぞ!

「わ! 元康くん! 加減して!」

「試すにしても場所を考えろ!」

俺の槍からブリューナクが放たれて地面を……おや? ぶち抜いたかと思ったのですが、何やら虹色の光と共に地面が戻って行きますぞ。

しかも下には七色に光る空間で何もありませんぞ!

「特殊空間みたいな場所でズルはできないって事なんでしょうね。落ちたらどうなるんでしょうか」

「試してみるには怖くない? どこへ行くのかもわからないよ」

「そうですね……元康さん行ってみますか?」

「こういう時は樹に行かせるのが良いと思いますぞ」

「嫌ですよ。とにかく地面をぶち抜いてショートカットは不可能という事みたいですね」

むう……厄介なダンジョンみたいですぞ。

しかし、プラド砂漠のダンジョンとは雰囲気が色々と違う気がしますな。

「これも一つの発見って事で良いのかな。とりあえず進んでいこうか」

「ああ」

こうして俺達はダンジョン内を進んでいきますぞ。

出てくる魔物はカルミラ島の島で発見する魔物が大半のようですな。

「しかし……なんていうかさ、前にもダンジョン潜った事あったけどこの4人で潜ると懐かしいね」

「こんな姿になってますけどね」

「シュールなのは間違いないね」

お義父さんはペックル、錬はイヌルト、樹はリスーカで俺はウサウニーですからな。

「もふもふ探検隊って感じだね」

「この中で尚文さんだけ鳥類な所に因縁めいたところがあるような気もしますね」

「ゲーム知識を持った俺達と持ってない尚文って感じか?」

「あはは……一体どういった原理でこんな姿なのかわかんないけどね」

「お義父さんはフィーロたんのお義父さん。つまりペックルで正しいのですぞ」

そうですぞ。ペックルは鳥類……フィロリアル様に近いのですぞ。

このような事態でもお義父さんはフィーロたんのお義父さんとして正しいお姿をしているという事ですぞ。

「お義父さん、フィーロたんをくださいですぞ」

「なんか元康が抜かしてるな。それでいいのか?」

「今の姿だとシャレにならなそうで怖いなー……鳥繋がりだし」

「尚文さんが産む形ですか?」

「樹、お義父さんって言葉を学ぼうね」

お義父さんが半眼で樹にツッコミを入れましたぞ。

「そもそもフィーロって子はサクラちゃんだった訳で、だけど元康くんはサクラちゃんはサクラちゃんって扱いなんだから……俺が許可を出してもねー」

「このループには確定でいらっしゃらない方って扱いの娘をくださいと言われても困りますよね」

うぐ……樹め、相変わらず命中の異能を放ってきやがりますぞ。

「どちらにしても元康くんはウサウニーって所は納得がいく気がするよ」

お義父さんの言葉に樹がウンウンと頷いておりますぞ。

一体どういう意味なのでしょうかな?

「ウサギは万年発情期と言いますものね。愛の狩人を自称するにはぴったりかもしれません」

「何と言われようとも俺は愛の狩人ですぞー! それに俺はウサギで良いですぞ。お義父さんも仲間外れではないですからな」

「それはなんでですか?」

「ウサギの数え方は羽があるのですぞ」

「ああ、民間伝承とかでウサギは獣ではなく鳥だとか耳が羽だとかこじつけて付いたって話がある奴ですね」

「ですぞ。なので俺もウサギでありながら鳥なのですぞ。クエーですぞ」

荒ぶるフィロリアル様のポーズでお義父さんにアピールですぞ。

「ルナちゃんが見たら喜びそうなポーズを元康くんがしてるね」

「今の僕たちは何をしてもルナさんは喜ぶんじゃないんですか?」

「そうだな……ものすごくファンシーだ」

「子供向けの番組に居そうなキャラクターになってしまったのは認めるよ」

「尚文さんもラーサズサさんを愛でるのはほどほどにしないといけませんね」

パンダはお義父さんを着せ替えさせてやり返しましたからな。

一応じゃれているって扱いですかな? 保護欲が暴走したと分析されていますがな。

「パンダって種族的にかわいいと思うんだけどなー照れるラーサさんも、もちろんね」

「ちなみに尚文さん。本能的にサディナさんを怖いとか感じたりしないんですか? ペンギンの天敵ですよ」

「それは無いかな? サディナさんの場合はカッコいいよね。動じない所とか頼りになりすぎて逆に不安になるけどさ」

「あらあら言いながら撫でまわして来たそうですもんね」

「手つきと目は優しかったよ。なんていうかストレス解消に夢中になって俺に絡んでる感じだったし」

お姉さんがラフ種姿に成った際のお義父さんと同じ様子なんだろうというのは簡単に想像できますな。

何せお姉さんもお義父さんが動物姿に成った時にも似た様子で櫛を通していた覚えがありますからな。

仲が良いのはいい事ですぞ。

「惚気はこれくらいにしましょうか」

「樹もリーシアさんに抱えられて悪い気分じゃなかったんじゃない?」

「……」

樹は顔を逸らして返事をしませんでしたぞ。

ふむ……俺は残された錬を見ますぞ。このノリで言うとルナちゃんとの絡みが錬には良いかもしれませんな。

ドラゴンの彼女等を作らせるくらいならやはりルナちゃんと仲良くさせるのが良いかもしれませんぞ。

そうですぞ。

「元康、何を考えている? 毛が逆立つんだが?」

「錬のボッチはやはりルナちゃんを紹介するのが良いかと思いますぞ」

「やめろ!」

「とはいえ今回の出来事をどうにかして元の姿に成っても目を付けられるのは変わらないかもしれませんよ?」

「覚えられちゃったのは事実だもんね」

「それを言ったらお前らもだろ!」

錬が俺たちを指さして言いますぞ。

ふむ……やはり言ってはなんですが今の錬の姿はキールとほぼ変わりませんぞ。

「ルナさんが一番に狙いを定めたのは錬さんでしたからね。後の僕達はオマケって感じでしたよ。現に逃げたらそこまで深追いはしませんでしたし」

「元の姿に戻ってもルナちゃんは在りし日の錬を思って見つめてくるのかもしれないね」

「クロさんと似た色合いですし検討しても良さそうではありますよね」

「……キールって奴が本当にいないのかを本気で探してみるか、最悪似た奴を探すことを考えよう」

などと錬は言いながら拳を固く握っておりましたぞ。

ですがその姿はお義父さんに料理を作ってもらう約束をしてやる気を見せるキールとよく似ておりましたぞ。