軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

73 ブレイブオーガ

「ウガ!?」

その力の強さにブレイブオーガは大きく吹き飛びながら受け身を取り、ルナスのレイブレードで剣が溶け切れているのを見てから再度ルナスに視線を向けて大きく笑った。

「ウガガガガ!」

それでも尚、戦う意思を消す事無く赤いオーラを纏い……ルナスに向けて切られた剣を振りかぶって地面を踏みしめて急接近をする。

凄く速い!

迷宮内でかなりLvを上げた俺でも追いつけない程の速度が出ている。

やはり最初から強力なスキルを授かっているオーガの上に勇者だと俺では到底敵わないって事なんだろうな。

うわ……飛びかかる際に踏みしめた所が大きくえぐれてる。

とんでもない脚力で飛び出したんだな。

「なるほど、ここまで強さの差を見せながら臆する事の無いその意思、どこぞの謀略を図る勇者よりも勝る闘争本能だ。ならば私も全力で応えよう! すべて受け止めてくれよ!」

ブレイブオーガはルナスの前に近づいた所で折れた剣先から……赤いレイブレードによく似た光の剣を発生させ力強く叩きつけ……アースイグニッションという強力な叩きつける剣技が放たれる。

それをルナスは上段の構えからのレイブレードで迎え撃ち、一撃目、二撃目、三撃目と切りつけて行く。

一撃目で剣同士がぶつかり、二撃目でブレイブオーガの剣が放っていた赤いオーラが切り裂かれ、三撃目でブレイブオーガの腕を切り裂き、四撃目でブレイブオーガを一刀両断した。

「ウガァッガ――」

切られて上半身と下半身が離れたブレイブオーガだったが腕でルナスに向けて、見事! っとばかりに手を作って笑みを浮かべていた。

何だろうか……どこまでも強者と戦いたかったオーガの勇者って印象を覚える幕引きだ。

「ウガ……」

「ガー!」

そのあまりにもあっけない大将の絶命に……オーガ達は背を向けて一目散に走り去って行く。

「ふむ、四発まで耐えるとは……まさにとんでもない猛者であったのだな」

ルナスが剣を振るって鞘に収め、倒したブレイブオーガへと敬意を向けて呟いた。

「強者に挑むその意思の強さ、出来れば死後、貴殿の神々に英霊として招かれる事を願っている」

俺達の宗教で信仰する神々には勇猛果敢な勇者……冒険者が死後、天界で英霊として招かれるという話が信じられている。

同様にオーガ達の神様も似たように英霊を集めているかも知れないって考えからルナスは敬意を示したのだろう。

死後も戦い続けるか……誉れではあるのだけど、大変な考えだ。

俺は到底無理な話だな。

何せ死んだフリが得意ってだけのレンジャーなんだし……勇猛果敢か……どれだけ近づきたくても叶わない領域だ。

「おっと、悪いが逃げる奴も削らせてもらおう。この村は相応に被害を受けてしまっている。犠牲者達の鬱憤を解消させねばならないのでな。『『チェインライトニング!』』」

と、ルナスは逃げるオーガ達に向けて範囲の広い雷の魔法を放った。