軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3話

ANKH領

X州 東部ステーションストリートモール

領土東にあった駅前のショッピングモールを改装。

東部前線の司令部とした。

ショッピングモールの上階の一角。

ジムとフードコートと映画館があるエリア。

天井は吹き抜け。ここならマザーも入れる。壁はガラス張りであったが、半分ほど割れてしまっていたので子蜘蛛達に頼み改修。樹人のボスインフェクシャスは巨大すぎたので割れた窓の外にインフェクシャスの為のスペースを作成。インフェクシャスが顔を出すために壁は完全には塞がないでおく。いずれ開閉できるようにはしたい。

こうして家具屋から引っ張って来たソファやらを入れて子蜘蛛の職人たちの手によりフードコートと映画館前エリアは広大なリビングルーム兼オフィスに変貌したのだった。

司令部など作ったところでANKHには必要あるのだろうかと言う気もした。それでもやってみればただの軍の真似事であっても練習になったり、気づきが得られたりするはず。

司令部はHQ。軍の頭脳。のはず。

やる事は指揮と命令。のはず。

考えることは何だ?

目的、戦略と戦術、情報収集等、兵站ーロジスティクス。

こんな感じだろうか。

ANKHの目的は…

ANKHの勝利、力を得る、版図拡大。

世界から霧を晴らす。何の為に? 自分達と人類のために。

目先の目的、小目標はゾンビ軍殲滅か。

戦略はあるものを使って勝つ。

あるもの、俺が持っているものはANKHと言う勢力。後はWitheryとも共闘できるかも知れない。

戦術は蜘蛛の巣と樹人衆をメインに戦闘。

鳥獣部隊には索敵や連絡を任せればいいか。

情報収集は、イーヴィーからゾンビのサンプルなどを入手している。後は敵の版図を知りたい。これはまだ分かっていない。調べ始めたほうがいいかな。

兵站に関しては問題なさそうだ。

精々仙桃の管理。後は領土から離れすぎると配下との連携が悪くなる気がする。腹持ちなどもだ。ただ霧のせいでそこまで遠出などしない。そういう意味では今は気を使わなくとも大丈夫だろう。ロジスティクスは興味あるし、学んでみたいけど。

本屋や、図書館に兵站の本でも残ってないか見に行ってこようか…… そもそも果たしてあるだろうか。

今まではほとんどが局地戦で一気に肩をつけるような形で戦争に勝利してきた。対蜘蛛軍も対ベジタリアンも。ウルフパックスに至ってはハクと一騎打ちして併合している。

今相対している、ネフィリム軍との戦争は正直手応えがあまりない。しかしながら戦争の規模という点ではいままで経験したことのないものだった。何せ敵の数が多い。

そこでいろいろ試しているのだが…

一応新しい学びもあって。まず勢力規模が上の相手、特に兵数が明らかにこちらを上回っている敵に同時多発的に軍を分けて攻められてしまうと此方も軍を分けてそれぞれ相手にしなければならなくなるわけで……

そういう戦いの経験がなかったので早速司令部で急遽軍を編成してみることに。

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本軍

JOHN・SMITH 及び 傀儡

宇宙蜘蛛 師団

MOTHER 及び子蜘蛛とその他

WOLFPACS 群狼機動師団

ハク及び 鳥獣系魔獣及びエイリアン

樹人衆 樹甲胞兵師団

インフェクシャス 及び その配下の樹人

==

綺麗に分けただけだけど一応それぞれをサポートするように

すこし他の部隊員も混ぜてみている。

蜘蛛師団が歩兵及び工作兵。

群狼機動師団が騎兵。

樹甲胞兵師団が砲兵となる。

恐らく本来30人から60人くらいで小隊だとか、師団は1万人くらいで、とかなのだろうが。当たり前だがそんな兵数はない。そんな勢力も見たことは無い。少なくとも今の所。

1勢力として機能できる、もしくは1小規模~中規模勢力に対抗できる規模の集団を師団呼びする。それぞれ中隊とか大隊呼びしてもいいけど、何となくでいい。俺がリーダーだ。

手始めにこういう形で決めていく。己の見えないところでマザー達がどうなるか心配だけれど。取りあえずやってみなければ進まない。

ANKHの規模が大きくなり始めたことに不安に感じていたが、一方でネフィリム軍と実際に戦闘してみて…… イーヴィー達の敵と戦って見た印象。

敵軍はANKHとは相性悪いじゃないか?

樹人衆にも答えがなさそうな上に、宇宙蜘蛛の巣にも何もできていなかった。こちらとしても、これほどあっさりと敵軍4千も撃破出来るとは露にも思っていなかった。ただ経験値的にはおいしい相手ではない。ゾンビは感染した生前のオリジナルより弱い上にマナも少ない。マナを吸うと強くなる現象は今回の戦いではあまり期待できない。

ゾンビが敵ということで身構えてはいたけど。伝染するというのが強いのは間違いない。それは経験済みだしインフェクシャスや樹人たちの胞子はそんなにすぐに発症しない。

伝染速度はあちらのゾンビウィルスのほうが遥かに上回る。しかし相手にとって最悪なことに樹人たちはゾンビ化しないのがわかった。その上仙桃もゾンビ菌予防になることも判明。

色々と考えることが山積みだが、状況は悪くない。ふと視界の端に写るフードコート横のアーケードでひたすらゲーム筐体に夢中になっている客人を見る。

まだネフィリム軍と遭遇する前。ANKHにイーヴィーが乗り物なしで魔物から逃げながら保護を求めてきたときは何かと思った。

燃料切れしてしまったことと、Witcheryとの連絡が取れなくなったと。保護を求められたので交易相手だしもちろん了承。

イーヴィーを休ませたあと。Wicheryには預かっている旨を伝書鳩で伝えた。送り届けられそうか確認するために東のほうへ軍を動かしていったらゾンビ軍とエンカウントしたのがつい先日。その後はここについて来ているが。

そのまま武力衝突の流れとなった。魔導バイクを無くした客人は戦況によって表情と態度がころころ変わった。

最初はゾンビ化しないようにね? とかいろいろ不安そうにしてたが

最後のほうは…

「圧倒的じゃないかわが軍は! アハハハ。ざまぁみろー!」

腕組みしたり、こぶしを振り上げたり子供のようになっていた。それからはすっかり上機嫌でANKH領内でくつろいでいる。

俺も俺で成長していて強くはなっている。

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カトー(ジョンスミス)

種族 ハイ・ヒューマン

タイプ 仙人 レベル8→9

領主 レベル5→6

固有アビリティ 「8つの世界」

所有アビリティ 「傀儡師の左手2」「幻視」

特殊スキル「三略」

所有スキル

「隠形」 「仙人の呼吸」 「霊質変化」

「宝具作成」「傀儡開発」

領主アビリティ

「仙桃の果樹園」 「仙人印の野菜畑」 「傀儡の街」

「自爆人形」 「生命の水の湧き水」

・空中浮遊

・水中呼吸

・属性干渉

空中浮遊がほしいけど

属性干渉で。これは自分の使えるskillなどの属性にも相手の属性にも干渉できるスキルだ。

>>8つの世界が発動しました。

>>1の世界、3の世界が属性干渉の可能性を引き出します。

属性干渉が「エレメントマスタリー」に発展する可能性を引き出せます。

ひきだしますか?

yes

>>スキル「エレメントマスタリー序」 取得しました。

>>領主スキルを選んでください

・酒池肉林

・保管庫

・治癒の温泉

どれも良さそうだけど。

回復施設はほしいよな。

温泉で。

>>領主の称号 子爵を名乗るに値するLMP及びレベルになりました。

>>自勢力に影響を与える因子をアビリティかスキルから選べます。

何がいいんだろう。

交易とかもやってるし宝具作成かな?

宝具作成の因子が領土に影響を与えます。領土から鉱石が発見しやすくなりました。

へー、なるほど。

そういえば槍がもうボロボロになってきてたんだよな。

新しい槍とかもいろいろ作るか。

傀儡開発にいそしみすぎて忘れてた。

―――

カトー(ジョンスミス)

種族 ハイ・ヒューマン

ジョブ 仙人 レベル9

セカンドジョブ 領主 レベル6 子爵new!

固有アビリティ 「8つの世界」

所有アビリティ 「傀儡の王の半身」「幻視」

特殊スキル「三略」

所有スキル

「隠形」 「仙人の呼吸」 「霊質変化」

「宝具作成」「傀儡開発」「エレメントマスタリー序」new!

領主アビリティ

「仙桃の果樹園」 「仙人印の野菜畑」 「傀儡の街」

「自爆人形」 「生命の湧き水」「治癒の温泉」new!

―――

***

そのまま東部前線を押し上げる。

主力に樹人衆を使い、獲得した領土は蜘蛛の巣で守りを固めていく戦法で進む。

結論から言うとゾンビ軍は全くこちらの相手にならなかった。

特に人間やヒト型とイヌ型エイリアンゾンビは樹人部隊や蜘蛛の巣に出来ることはほとんどと言っていいほどなかったのだ。

ゾンビたちの意識はかなり不鮮明で頭が悪い。進軍したりみつけた敵に直接的に襲い掛かることくらいしかできない。

もう相手の領土も大体把握できた。

ANKHとネフィリム軍の領土の中間地点。どちらの領土でもない空白地帯で野戦を繰り返してはANKHの領土を増やしている。

ネフィリム軍

領土 195㎢

ANKH

領土 228㎢

だがここでいったん進軍を停止する。

戦線が拡大しすぎている気がする…

ゾンビたちは鳥型ゾンビやチンプやゴブリンを積極的に少数のグループを作ってはAnkh領土のいたるところに侵入させてくるようになった。嫌がらせに近いが、予想通りでもあり予想外でもあった。思ったより部隊の分け方が小規模だったこと。なかなか鬱陶しい。もっとこう、数百ずつとかで来るのかと思っていたが…

奴らまさか…

Witcheryにやられていたことを学習して真似しているのか? それにこちらの弱い魔物、カラスなどが感染したらマズイ。感染者が大勢でると仙桃の生産が追い付かなくなる懸念があった。

確かに領土防衛に数をさかなきゃいけないのはうっとおしい。

樹人部隊は移動が遅いし。傀儡達と狼で防衛は補ったほうがいいか。カラス達にも積極的にレーダーの代わりをやってもらう。幸い飛んでいるゾンビはほとんどいない、飛行できる生物は羽が少しでも損傷すれば飛べないだろうし、基本肉体が損壊しまくっているゾンビたちに飛行能力がある個体がいないのも、飛行できる生物を感染させる力が弱いのも良かった。

おかげで制空権はこちらが一方的に取れているし、これからも取られる心配はなさそうだ。HQに鳥獣部隊がしきりに出入りしては情報を落としていくようになる。

言葉は勿論通じない。

思念でのやり取りはマザーなどの自走傀儡とは出来ていたが配下魔獣達とのやり取りも思念で行うコツも掴めてきた。白い鳩の魔獣がコツを教えましょう、という具合によく目の前で見せてくれた。

多少時間がかかるものの小規模な傀儡街を新領土に作り始めることを決定。そこまできちんとしてなくとも良い。傀儡街の建築をしつつ…

ここで奇襲を仕掛けに行く。

***

ルネー

友好勢力ANKHが一気に敵兵を減らしてくれた。その上あちらから連絡がきた。

イーヴィーを保護してくれてるらしいとのことでほっと胸をなでおろす、彼女は今度引き取りに行く。私もまだ挨拶していないし。

こちらはANKHと武力衝突したネフィリム軍潰走を確認して、この隙にどんどん湖周辺の領土を切り取っていった。ネフィリムはWitchery どころでは無くなって残りの軍勢を差し向けることも出来なかった。

今日もネフィリム軍領土の手薄な地域に攻勢を仕掛けに。特にペアマウントシティ東側はほとんどの領土を奪うことに成功。やはりあのヘラジカが討伐されたのが大きい。やりやすさが全然違う。

Witchery

領土 68㎢

***

ルネー

ゾンビ軍領土の偵察に向かうとネフィリム軍の中心地だった街にちょうど狼魔獣の群れ次々と入り込んでいっているところだった。

ゾンビたちは5千以上。狼たちが領土に浸透するとネフィリムの領地のマナが中立地帯のように変化。ゾンビの動きがみるみる悪くなっていく、死体なのにまるで急に具合でも悪くなったかのように。

何故? もしかして土地のLMP? それがゾンビ達のエネルギー源だった。亡者たちの兵站を攻撃したんだ! そして今その補給線が断ち切られた。

そこにまたあの樹人部隊が現れる、前回見た時よりも少数。

あとは大きな蜘蛛! あいつだ! あの蜘蛛、見た目は違うけど進化した? 同じ個体だよね? それとも違うエイリアン?

あの日のショッピングモールの…

そしてその横には懐かしい顔があった。心が温かくなる。また会えた! 嬉しい。

最初に出会った裸でショッピングモールにいた男の人。あの人だったんだ!

ANKHのリーダー。

ていうかあの蜘蛛味方になっている? もしかして私と似た力? 使い魔契約などの技能を持っているのかも…

もうわけが分からなくていろいろありすぎるけど。ただただ嬉しかった。

彼も戦闘開始した。

流れるような連携で周りの見たことない感じのエイリアンたちと共に戦いだす。特殊なヒト型達。散弾と槍を使う個体や、強力な炎の息吹で敵を焼き払っていく二つ頭の狼の魔獣。彼を中心にチームが一つの生き物の如く動いている。

彼は達人のような動きで槍を使っていたと思ったらいきなり姿が消える。そのまま周囲の扇動者個体から続けざまに倒れていく。あの時私に教えてくれた術! もっと凄くなっている!

大蜘蛛も見た目が変貌している。

蜘蛛が口から榴弾を放った。戦車砲のような威力、迫力に圧倒される。

「すごい…」

それから直ぐにANKHは撤退。

5千はいたゾンビ軍はあっというまに三分の1以上減らされた。

急いで追いかけていく!

***

ジョン・スミス

あの子がいた。

あの日であった女性…

あの日以来だ。

おお! と嬉しい気持ちになった。

ワクワクもドキドキもする。

お互い改めて自己紹介をして

ようやく名前を知った。

ルネーっていうのか。

「俺はジョン・スミス。よろしく、ルネー」

それから話していて彼女がWitcheryのリーダーだということを知る。

彼女が領土に招待するといってくれた。泊地にいって使い魔やメンバーの女の子に挨拶。

明日にでもイーヴィーを送り届けると伝える。ルネーもイーヴィーが心配だったらしく安心したような顔で礼を言ってきた。そのまま泊地の休憩施設で過ごし、積もる話をした。8時間くらいしゃべっていたかもしれない。

その後領地へ戻ってイーヴィーにWitheryの所まで行ってきたことを報告。知り合いだったというと、驚いていた。

俺は傀儡開発室で作成した新傀儡を戦線に投入する準備をして翌日イーヴィーを帰してやり、魔女の領土でルネーたちとミーティング。

会議の結果。

ネフィリム軍はこのまま押しつぶすことに。