軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第四百四十九話 ゴン爺がため込んでいた金銀財宝が多過ぎぃ

朝飯を食ったフェル、ゴン爺、ドラちゃん、スイの食いしん坊カルテットは、腹いっぱいになって満足したのか各々リビングでのんびりくつろぎ中だ。

当然朝から肉を所望するみんなのために、ギガントミノタウロスの肉で牛丼を作ったんだけど、今までよりも調理が早い早い。

称号の“孤独の料理人”のおかげなんだろうけど、しっかりとそれを自覚というか、あるのが分かったから意識している分余計なんだと思う。

まぁ、牛丼もめんつゆを使って簡単に作ったってこともあるんだけどね。

それでも肉やタマネギを切る包丁さばきは自分でも惚れ惚れするくらいだったよ。

悲しいことにねぇ。

しかし、孤独の料理人かぁ。

何とも言えない称号が付いちゃったよ……。

一人でする調理作業がスムーズかつ高速化されるっていうんだから、我慢いや良しとするしかないかぁ。

「ハァ、ドロップ品の整理でもして気分変えよ」

アイテムボックスに入っていたドロップ品を取り出していく。

「ええと、ズラトロクの毛皮に蹄に魔石。そういやまたズラトロクの毛皮を手に入れたんだったな」

ズラトロクの毛皮はこれで3枚目か。

相当貴重なものらしいけど、あんまりというか、売りに出す以外用途がないんだけどなぁ。

高額過ぎて冒険者ギルドでもなかなか手が出ないってトリスタンさんが言ってたし。

もうこれ、王様に献上でもした方がいいのかもしれないね。

どうせだったら、ここエルマン王国の王様とレオンハルト王国の王様の両方に贈った方がいいね。

俺たちの生活圏ともいえる場所だしさ。

その方がいろいろと融通が利くようにしてくれるし。

でも、同じ毛皮だと献上品がかぶってあんまりよろしくないかもしれないなぁ。

ま、その辺はトリスタンさんに要相談かな。

「おっと、その考えは後にして続き続き。ヴィオレットベリーは、俺たちで消費するから関係ないし、次はポイズンヴァルチャー魔石(極小)か。うへぇ、けっこうあるな。1、2、3、4、5……」

………………

…………

……

「よしと、終わった終わった」

目ぼしいものしか拾ってこなかったこともあり、前回ほど整理に時間がかからなかった。

とは言っても、コーヒーを飲みつつのんびりやっていたから昼飯を挟んでのほぼ1日がかりではあったけど。

フェル、ゴン爺、ドラちゃん、スイは、昼飯を食ったあとにリビングで気持ちよさそうに昼寝している。

ちなみに2回目のダンジョン、40階層から最下層の47階層までのドロップ品がこれだ。

ズラトロクの毛皮×1

ズラトロクの蹄×2

ズラトロクの魔石(特大)×1

ポイズンヴァルチャーの魔石(極小)×117

ジャイアントサンドスコーピオンの毒針×32

ジャイアントサンドスコーピオンの魔石(中)×14

サンドワームの歯×39

サンドワームの魔石(大)×18

デスサイドワインダーの皮×48

デスサイドワインダーの毒袋×28

デスサイドワインダーの魔石(大)×22

サンドゴーレムの魔石(中)×11

アペプの皮×1

アペプの毒液×3

アペプの魔石(超特大)×1

アメミットの皮×1

アメミットの宝箱×1(ブルーダイヤモンド(特大)入り)

アメミットの魔石(超特大)×1

スノージャイアントホーンラビットの毛皮×88

スノージャイアントホーンラビットの角×52

スノージャイアントホーンラビットの魔石(極小)×12

スノーコッコの嘴×66

スノーコッコの羽根×24

スノーカリブーの角×6

スノーカリブーの毛皮×10

スノーカリブーの魔石(小)×13

スノーパンサーの毛皮×8

スノーパンサーの魔石(中)×8

ジャイアントスノータイガーの毛皮×5

ジャイアントスノータイガーの牙×4

ジャイアントスノータイガーの魔石(大)×6

イエティの魔石(特大)×1

階層主(イエティ) の宝箱×1

イエティのマント×1

アイスドラゴンの皮×1

アイスドラゴンの眼球×1

アイスドラゴンの肝×1

アイスドラゴンの牙×1

アイスドラゴンの魔石(超特大)×1

黒竜(ブラックドラゴン) の皮×1

黒竜(ブラックドラゴン) の爪×1

黒竜(ブラックドラゴン) の 呪骨(じゅこつ) ×1

黒竜(ブラックドラゴン) の魔石(超特大)×1

ゴン爺がため込んでいた金銀財宝

金のインゴット×132

ルビー(大粒)×18

サファイア(大粒)×15

ダイヤモンド(大粒)×16

エメラルド(大粒)×13

オパール(大粒)×20

アメシスト(大粒)×21

アクアマリン(大粒)×19

ダイヤモンドの指輪×4

ダイヤモンドのブローチ×5

ダイヤモンドのネックレス×3

ダイヤモンドのティアラ×2

サファイアの指輪×3

サファイアのネックレス×2

サファイアのブレスレット×3

サファイアのイヤリング×3

サファイアのティアラ×1

ルビーの指輪×3

ルビーのネックレス×3

ルビーのブローチ×1

ルビーのイヤリング×2

エメラルドの指輪×3

エメラルドのネックレス×1

エメラルドのティアラ×1

エメラルドのイヤリング×2

エメラルドのブローチ×2

オパールのブローチ×6

ペリドットのブレスレット×2

ペリドットのイヤリング×3

アクアマリンのティアラ×3

アレキサンドライトのブローチ×1

タンザナイトのネックレス×1

解毒の指輪×2

解毒のネックレス×1

防御の指輪×2

防御のネックレス×1

魔力回復の指輪×1

風魔法の指輪×3

火魔法の指輪×2

マジックバッグ(中)×2

マジックバッグ(大)×1

魔剣フルンティング×1

魔剣グラム×1

魔剣エッケザックス×1

等々

ゴン爺がため込んでいた金銀財宝が多過ぎぃ……。

宝石は大粒のもの、宝飾品は大粒の宝石がついたものや意匠の凝ったものだけピックアップして細かいものは割愛してあるから実際はもっとある。

ゴン爺のやつ200年の間にどんだけ 黒竜(ブラックドラゴン) をプチッと潰してきたんだか。

リストアップしながら 黒竜(ブラックドラゴン) がちょっとだけ可哀そうになってきたよ。

それはおいておいて、とりあえず整理はできた。

明日、冒険者ギルドに行く約束をしているけど、どれくらい買い取ってもらえるかねぇ。

あ、もちろん魔剣はアイテムボックスに塩漬け案件だから、トリスタンさんに見せるリストからは外すよ。

こんなのとてもじゃないけど出せないもんね。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「いやぁ、今回も良いお取り引きができました。本当にありがとうございます」

約束通り冒険者ギルドへと出向いた俺たち一行。

フェル、ゴン爺、ドラちゃん、スイのカルテットも俺に同行しているため、今日は最初から倉庫へと案内された。

そして、無事に取り引きが終わったところだ。

今回は前回の取り引きのあとから十分な資金を準備していたらしくニコニコ現金一括払いで、今用意してもらっているところだった。

今回の取り引きも十分満足してもらえたようで、トリスタンさんは同席したゴン爺にビビりながらもホクホク顔だ。

「しかし、スゲェなぁ。こんな量のドロップ品を持ち帰る奴なんぞ初めて見たぜ」

ゴン爺にビビッたトリスタンさんに懇願されたらしく、バルトロメオさんも同席していた。

「いやぁ、うちの場合、戦力過剰というか何というか……。それに、買い取っていただいた宝飾品の類はほぼ 古竜(エンシェントドラゴン) のゴン爺がため込んでいたものなので」

『儂が寝ているというのに 黒竜(ブラックドラゴン) の阿呆がうるさくてのう。何度潰してもわからん奴で、本当にあれは阿呆だったわい。まあ、そのおかげで飯には事欠かなかったんじゃがなぁ』

俺たちとトリスタンさんとバルトロメオさんしかいないということもあって、ゴン爺が遠慮なく声を出してそう言う。

ゴン爺が言うにはドロップされた肉は飯に、皮やら牙やらは興味なしで放置、宝箱やらその中の入っている光ものだけを件の洞窟へと集めていたらしい。

まぁそれも毎回ではないらしく、気が向いたときにという感じだったようだ。

しかし、それでもこの量なんだからゴン爺はいったいどれくらいの数の 黒竜(ブラックドラゴン) を屠ったのやら。

トリスタンさんもバルトロメオさんもゴン爺の話を聞いて顔を引き攣らせているぞ。

「まぁ何にしても、どれもこれも素晴らしい品ばかりでうちとしては大助かりですよ」

今回もトリスタンさんは宝石やら宝飾品を中心に数多く買い取りしてくれたので、こちらこそ大助かりだ。

宝石やら宝飾品なんて、俺が持っていても宝の持ち腐れだからね。

トリスタンさんが買い取ってくれたものは、魔石の極小から大までの全部とスノージャイアントホーンラビットの毛皮、スノーカリブーの毛皮、ジャイアントスノータイガーの毛皮を全部。

寒冷地にしか生息しない魔物の毛皮を手に入れる機会なんて、今しかないと嬉々として買い取ってくれたよ。

それから迷っていたようだけど、アイスドラゴンの眼球もお買い上げ。

「どうせ買うなら肝を」なんてブツブツ言っていたけど、バルトロメオさんに「資金は大丈夫なのか?」って突っ込み入れられて、それなら眼球をとなったようだ。

ドラゴンの素材を買い取る機会なんて二度とないと、ドロップ品のリストを見せたときからトリスタンさん「絶対に買います!」って何だか気合入ってたからねぇ。

あとは宝石と宝飾品の類だ。

金のインゴットと大粒の宝石の全部、マジックバッグ(中)(大)全部、それから細々とした宝石と宝飾品もすべて買い取ってくれた。

大粒の宝石がついたものや意匠の凝った宝飾品や解毒の指輪なんかの魔道具の類もトリスタンさんはもの凄く欲しそうにしていたけど、さすがに資金が底をついたらしい。

そして、中でも1番トリスタンさんの目を引き付けて未練たらたらにしたのが……。

「ハァ~、ため息が出るほどに美しい輝きですなぁ」

そう言いながらトリスタンさんがうっとりとした目で見つめるのは、44階層のボスであるアメミットからのドロップ品のブルーダイヤモンドだ。

なんかヤバそうな代物だから早々に買い取ってほしかったんだけど……。

さすがにこの大きさの希少価値の高いブルーダイヤモンドを買い取るには資金が……、ということになってトリスタンさんも断念。

前回のズラトロクの毛皮同様、今の資金で買えなくはないが、これを買うと他の物の買い取りができなくなるということらしい。

「おい、もういい加減にしろ。ムコーダが困ってんだろうが」

バルトロメオさんがそう言うと、トリスタンさんがハッしてブルーダイヤモンドを俺に返してくる。

「すみません。あまりにも素晴らしいのでついつい」

トリスタンさんから受け取ったブルーダイヤモンドを元の箱に戻してアイテムボックスにしまう。

名残惜しそうにジーっと俺の手元を見ているトリスタンさんを見るからに、逸話も満更嘘というわけでもなさそうだね。

俺には無用の長物なんだから早く手放したいところだよ、ホント。

そうこうしているうちに買い取り代金の用意ができた様子。

「それでは、こちらが買取代金〆て金貨5万5000枚です。もちろん今回も白金貨でご用意させていただきました」

その言葉とともにドドンッとテーブルに置かれた麻袋3つ。

「今回も前回同様の大商い。しかも、どれもこれも素晴らしい品の良いお取り引きができましたこと、本当に嬉しい限りです」

大満足といった感じでニッコニコのトリスタンさん。

「それではご確認を」

買い取り代金は事前に聞いていたけど、改めて現金を目の前に出されるとやっぱりビビるね。

俺はゴクリと唾を飲み込んだあと、慎重に白金貨の数を数え始めた。

3、3、4で10枚、3、3、4で20枚、3、3、4で30枚…………。

「白金貨550枚、確かに」

「いやぁ、本当に良いお取り引きでした。今回も売りに出した場合、即完売間違いなしの品ばかりですからねぇ。ムフフフフフフ。それに普段目にできないような様々な品を拝見できたことだけでも目の保養、いや勉強になりましたからなぁ」

そんなことを言ってハイテンションなトリスタンさんにバルトロメオさんは呆れたような顔をしている。

「ったく変な笑い方してんじゃねぇよ。しかし、目の保養ってのは事実だよな。俺も元はAランクまで行った冒険者だがよ、こんだけのドロップ品を見たのは初めてだぜ。貴重な体験をさせてもらったもんだ」

あ、ああ、それは良かったですね。

って、お二人揃っているならちょうどいい。

トリスタンさんだけでなくバルトロメオさんの意見も聞ければ心強いし。

俺は、エルマン王国とレオンハルト王国の王様の両方に贈る献上品について相談してみた。

「心ばかりですが、こういう気遣いをしておいた方が、後々いろいろと面倒も少なくなるんじゃないかと思いまして」

「まぁ、それはありますなぁ」

「確かに」

うんうんと頷くトリスタンさんとバルトロメオさん。

以前にも何度かレオンハルト王国に献上品を贈って、いろいろと融通を利かせてもらっていることも二人に話した。

「それで、相談したいのは何を献上品にしたらいいかってことなんです。ズラトロクの毛皮が3枚あるので、それぞれにどうかなとも思ったんですけど、献上品がかぶるっていうのもどうかと思いまして……」

そう言うとトリスタンさんから「同じ品を献上品にするのは止めておいた方がいいですな」とすぐさま待ったがかかる。

特権階級の極みともいえる王族が同じものを持つのは、王族としても対外的にもやはり好ましくはないということだった。

「それならば、エルマン王国へはズラトロクの角とダイヤモンドの指輪とサファイアの指輪とルビーの指輪、レオンハルト王国へはズラトロクの毛皮とダイヤモンドのネックレスとルビーのネックレスなんてどうでしょう?」

これならどちらが多いとか高価とかもない気がするから角も立たないと思うんだけど。

ちなみに指輪が3つでネックレスが2つなのは、使われている宝石の数がネックレスの方が多いためにその分の差だ。

「ズラトロクの角と毛皮はいいと思いますが、宝石の方はいただけませんね。宝石を身に着けるのはおそらく王妃様。それならば同じアクセサリーよりも指輪とネックレスとイヤリング等々違うものにした方がいいと思います。それと、宝石も統一性を持たせた方がよろしいと思いますよ。ダイヤモンドならダイヤモンドの指輪とネックレスとイヤリングといった風に」

トリスタンさんの意見になるほどと思う。

トリスタンさんが言うには、指輪を3つとかになると、どれか1つしか身に着けられないし、それならば指輪とネックレスとイヤリングなどの3点セットにした方が、王族主催の夜会などにも身につけられて喜ばれるという。

「ましてや、ムコーダさんが献上なさろうとしているものは、どれも素晴らしい品。夜会などでも注目の的になること間違いなしなので、王妃様もさぞやご満足なされると思いますよ」

なるほど。

主導権は妻ってご家庭けっこう多いから、王妃様のご機嫌をとっておくっていうのは悪くないとは思っていたけど、そういう気遣いも必要か。

「そんなら俺も思ったことを一つ。レオンハルトの方は、ダイヤモンドのネックレスはまだしも、ルビーのネックレスは止めておいた方がいいんじゃねぇか。前にもルビーのペンダントだかなんだかを贈ったんだろ? 同じものより違う宝石の方がいいんじゃねぇか?」

確かに。

バルトロメオさん、良く気付いたな。

そういや大粒ルビーがちりばめられたペンダントトップのペンダントを贈ったはず。

確かにそれだとネックレスとかぶるっちゃあかぶるな。

「うーん、それならば…………」

それからあれやこれやと意見を出し合って献上品を決めていった。

そして、トリスタンさんとバルトロメオさんに相談しながら決めた献上品がこれだ。

エルマン王国へは、ズラトロクの角とサファイアの指輪、サファイアのネックレス、サファイアのイヤリングを。

レオンハルト王国へは、ズラトロクの毛皮とエメラルドの指輪、エメラルドのネックレス、エメラルドのブローチを贈ることにした。

エルマン王国への献上品は、トリスタンさんが責任をもってエルマン王国の王様へと届けてくれることになっている。

懸案だったことも決まりホッとしたところで、お二人に挨拶をして俺たち一行は冒険者ギルドを後にした。