軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第百九十四話 Dランクとダンジョン

「ふ~食った食った」

「美味かったなー」

「うん、美味しかったわね」

「ああ、美味しかった」

「お腹いっぱーい」

飯も食い終わり、5人はオレンジジュース、俺はアイスコーヒーを飲みながらリビングでくつろいでいる。

5人とも満足してくれたみたいだ。

フェルたちも腹いっぱい食って満足したようだ。

フェルがゴロンと横になって、ドラちゃんはフェルにもたれかかるように寝てるし、スイもフェルにくっついて寝てるみたいだ。

俺も飯は食ったけど、みんなのおかわり分作りながらの飯になったぜ。

まぁ、誘ったのは俺だし「美味い」って言ってもらえるのは嬉しいからいいんだけど。

「みんな明日は依頼を受けるのか?」

「ええ、その予定です。みんなとも話してたんだけど、今度は“依頼では予想外のことが起きることもある”っていうのを肝に銘じて、何があっても焦らないようにいきます」

そう答えたのはアントンだ。

昨日あんなことがあったのに、もう明日には依頼を受けるつもりなのか。

Fランク冒険者がんばるねぇ。

「俺たちみたいなのは、コツコツ依頼を受けていかないと、ランク上がんないしなー」

そうボヤいたのはフィリップだ。

「ええ。小さなことからコツコツやっていかないとね。早くDランクになりたいし」

早くDランクになりたいと言ったのはブリジッタ。

Dランクって何かあったっけ?

「そうだね。早くDランクになってダンジョンに行きたいもんね」

ん?Dランクになってダンジョン?

パウル、Dランクとダンジョンって何か関係あんのか?

「そうだよねぇ~。早くダンジョン行きたい」

リヴィアまでそんなことを言う。

Dランクとダンジョンって何か関係あるんですかい?

「あ、あのさ、Dランクになってダンジョンって何か関係あるのか?」

そう聞くと5人とも何言ってるの?って顔で俺を見た。

「え、知らないんですか? 冒険者ギルドではダンジョンに入るのはDランク以上を推奨してるんですよ」

アントンがそう言う。

へ?そうだったの?

全然知らんかったよ。

そう言えば、俺がドランのダンジョン入ったときは一応Cランクだったからな。

そういう基本的なことは言われなかったし、こっちも聞かなかったもんな。

アントンが言うには、それでもあくまで推奨だから、Dランク以下でも入れないことはないとのこと。

「でも、ランクが低いまま入っても結局無駄死にすることになるでしょうけど。俺たちはそんな馬鹿じゃないんで、ちゃんとギルド推奨のDランクになってから入るつもりです。それに、入るときも講習をしっかり受けて入ろうと思ってます」

アントンに聞くと、何でも、初めてダンジョンに入る冒険者向けに冒険者ギルドでは講習会も行っているそうだ。

俺、そんなん初めて聞いたんだけどね。

というか、もしかしてドランでもやってた?

そんなのやってたんなら講習受けたのに。

エルランドさん、そんなこと一言も言ってなかったんだけどー。

チクショウ、あのドラゴン狂いのポンコツ壮年エルフめ。

「ダンジョンと言えば、最近何か噂を聞いたんですよね……。あー、思い出しましたッ! 今度ネイホフに来るAランク冒険者がドランのダンジョンを踏破したって話!」

パウルが俺の顔を見ながらそう言った。

パウルの話を聞いてみんながバッと俺に視線を向けた。

「ほ、本当ですか?」

アントンが恐る恐る聞いてきた。

「えー、まー、そのう、一応ね」

そう言うと5人が興奮しきりで騒ぎ出した。

そして「スゲェ!」とか「カッケェ!」とか称賛を浴びる。

5人にキラキラした目で見られてるよ。

ちょっと罪悪感もあり、本当のことを伝える。

「いやぁ、フェルとドラちゃんとスイのおかげで踏破できたんだけどな。俺の場合は従魔がものすごい強いもんで、従魔頼りなのよ」

「テイマーなんだから当然じゃないですか。そういう強い従魔がいるということはテイマーとして一流ということですよ。それは冒険者としても一流ってことじゃないですか、尊敬します!」

アントンがそう言うと、他のみんなもうんうん頷いている。

あ、あれ?そ、そうなの?

続いてみんなから質問攻めにあう。

「ダンジョンの中はどうでしたっ?」

「どんな敵がいたんですかっ?」

「ドロップ品はっ?」

「どんな罠がっ?」

「宝箱の中身はっ?」

みんなの質問に答えながら、ダンジョンでの経験を話していった。

「あれ、もうこんな時間だ」

時が経つのは早いもので、辺りは薄暗くなっていた。

「みんな、今日はうちに泊まっていったらどう?」

「いや、明日も早いし戻ります。な、みんな」

「アントンの言うとおりだ。ムコーダさんの話を聞いたら俄然やる気が出てきた」

「私もよ、フィリップ。ダンジョン早く行きたいものね」

「ブリジッタに同意だよ。僕もダンジョンに早く行きたいね」

「パウル、そのためにはDランクにならないとだよ。みんながんばろうね」

最後はリヴィアがそう締めてみんなもうんうん頷いている。

俺のドランのダンジョンの話を聞いて、やる気満々になっているようだ。

「そうか。それじゃ、気を付けて帰れよ」

「はい。ムコーダさん今日はどうもありがとうございました」

「いや、こっちこそ、いろいろ案内してくれてありがとうな」

こうして5人は帰って行った。

5人ともダンジョンを目指してるみたいで、いろいろ聞いてきたよ。

それにダンジョンと言えば一獲千金そして冒険者の夢だって熱く語ってたし。

聞いてないのに、ドラン以外のダンジョンの話もしてくれたしな。

俺としてはいらない情報だったんだけど。

というのも、リビングで寝てたフェルが薄目を開けて聞いてたの見ちゃったんだよねぇ。

またダンジョンダンジョン騒ぎそうだよ。

はぁ~。