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初恋の花は枯れた

作者: 月森香苗

本文

それは恋だった。

たとえ誰に何と言われようとも、間違いなく恋だった。

そしてその恋は、花開く事なく枯れて跡形もなく消えた。

残されたのは空っぽの心と浮かべた笑顔。

恋した人は、恥ずかしそうに笑いながら、隣に可愛らしい女性を連れていた。

彼が何を言っていたのか頭が理解を拒みながらも、彼女が婚約者となり結婚は一年後なのだと言うそれを何とか受け止めた。

紹介された女性は笑顔を浮かべていたけれど、その目の奥には警戒心と怯えが浮かんでいる。

そこで、ああ、今日この日で彼と会うのは最後だなと悟った。

きっと彼女はいつまでも私がここにいると悩み苦しんでしまう。

歳が同じで家格も釣り合うのはわたくしで、本来ならばあちらもそれを望んでいた事だろう。しかし彼が選んだのは彼女だった。

彼がこれから先を考えた時の道に、私は存在していなかった。

彼は何も知らないままで「仲良くしてあげてくれ」なんて言うけれど、女心を欠片も理解していない。

ほんの僅かに強ばった彼女を何故分かってあげないのだろう。

少しだけ出来た時間。彼が不在で二人きりになった時にわたくしから口を開いた。

「安心なさって。早急にわたくしの婚約を決めてここから去りますから」

「え?」

「あなたの考える通り、わたくしは確かに彼に好意を抱いていたわ。でも、選ばれたのは貴女。わたくしの矜恃の為よ」

見事な庭園。庭師が丹精を込めて整えた調和された美。

幼い頃からこの庭で彼と歩いたけれど、ついぞ彼は気付きもしなかったという事だ。

「わたくしは帰りますわ。婚約者との逢瀬を邪魔するなど無礼な事はしたくないもの。貴女の所為では無いわ。わたくしが嫌なの」

惨めになりたくない。

縋りつきたくもない。

わたくしは高すぎる矜恃を捨てられない。

早々にその場を去る。待機していた馭者は少し驚いていたけれど、彼らは主人達の意を汲み行動することが仕事。

乗り込んだ馬車の中でわたくしはただ、なんて酷い男なのだろうと疼く心を慰めながら窓の外を眺めていた。

「お父様。早急に婚約者の選定を。暫くの間、領地に戻ります」

「……分かった。良いんだな?」

「ええ。お待たせして申し訳ございませんでした。本日、婚約者を紹介されましたの。とても愛らしい方。わたくしとは正反対でしたわ。彼女の為にもわたくしが居ない方が宜しいでしょう」

わたくしがいれば比較されてしまう。

幼い頃から最高級に囲まれて育ったわたくしには、最高の教育も与えられた。学問も礼儀作法も何もかも、惜しむ事なく注がれた集大成。

努力は惜しまなかった。

厳しい日々もお父様とお母様の愛だと思えば。彼らは必ず褒美をくれた。

他国から齎されたチョコレートと言うとても高価なお菓子には、たっぷりと砂糖が入っているのかとても甘くて、一日に一粒だけの贅沢。

「わたくしは選ばれなかった女と言われるのは許せませんの。国の外でも構いません。我が家にとって益となるお相手をお願いします」

「いいだろう。幸いな事に、絶えずお前への求婚状は届いている。そうだな……皇弟殿下はどうだ? アリエーチェ。お前の語学と芸術への傾倒を高く評価している」

王弟はいくらでもいれど、皇弟は一人しかいない。

ベルロア帝国の現皇帝ドルディスタンの年の離れた異母弟。

「フォルシオ殿下ですの?まさか」

「事実だ。彼の方は外交の為に各国を渡り歩いておられる。アリエーチェを見初めたそうだ。かれこれ三年間、ほぼ毎月の様に求婚状が送られてきている」

「聞いておりませんわ!」

「お前が殿下に心を寄せていたからだ」

お父様の貫くような視線に思わず目を逸らしてしまう。

鳥が水面の下で足をばたつかせるように、わたくしも貴族の令嬢らしい微笑みの下で足掻いていた。

初恋だった。

この歳まで婚約者を宛てがわないでくれた優しさに甘えていたのは、わたくし。

「アレは甘やかされて育った。先を見通す力が弱い。妃に何故高位貴族が選ばれているのかも理解していないのだろう。アリエーチェ、皇弟殿下との話を進める。良いな?」

「はい」

彼は第二王子として甘やかされていた。

第一王子は他国の王女との婚姻を結び、それ以外の王子は国内の有力貴族の娘と婚姻させる事で抑止力とするのはある種の常識であった。

侯爵家の娘ではなく子爵家の娘を選んだ。

彼は、王族から外されるだろう。

妃となるお相手の実家が立場を弁えずに口を出すのを阻止する為だ。これは王室典範に記載されている。下位貴族の令嬢は王族にはなれない。それが決まり。

でも、きっと、彼は理解していない。王族のままでいられると思っている。そして、あの彼女も。

警戒心と怯えの中に優越感が混じっていた。

彼女は下位貴族の娘が高位貴族の娘に勝ったのだと感じていた。

王子妃になれば確かにそうだけれど、そんな未来は来ない。

我が家は当分、王家に誰も嫁いでいないからそろそろと願われていた。

侯爵家と辺境伯家は戦力の保持を認められている。その中で特に我が家は質の高い騎士団を有している。

反旗を翻したならば間違いなく国として大きな痛手となるからこそ、わたくしは望まれていた。

けれど、それはそれとして国王も王妃も息子に恋をしてもらいたかったのだろう。それがわたくしならばと考えていたはずだ。

なのに選んだのは王族らしからぬ意味をなさない相手。

「お父様。領地には今から向かいます」

「分かった。気を付けるのだぞ」

「はい」

恋をしていた。

けれど、わたくしは貴族の教育を徹底的に叩き込まれてきた。

愛しいと思いながらも冷静な思考を止められなかった。

何れ彼は知る。

王族から排除され、与えられる爵位は良くて伯爵家。しかしそれも実績がなければ更に下がる。

王族から廃されるのに高位の爵位を与えるわけがない。そんなことが許されるはずもない。

その現実を知った時に縋りつかれても、もう遅い。あの瞬間にわたくしの心に咲いていた恋の花は枯れ果て跡形もなく消えてしまったから。

ベルロア帝国皇弟フォルシオ殿下とのお見合いは存外早くなされた。

あちらもこちらも出来るだけ早く取り纏めたいという意図が見える。

「ベルロア帝国のフォルシオ・アドソン・ベルリオールだよ」

「レグソン王国マラッソ侯爵家が娘アリエーチェにございます。偉大なる帝国が白き鷲、皇弟殿下にご挨拶申し上げます」

「そんなに堅苦しくしないでいいよ。さあ、座ろうか」

「はい」

青みがかった黒髪にやはり青の美しい目をしたフォルシオ殿下は、にこやかな笑みを浮かべながらわたくしに座るよう促す。

わざわざ領地の我が家の城にまで足を運ばせて申し訳ないと思っていたのだが、殿下は気にしていないようだった。

彼が胸につけている紋章を目に止め、目を細める。たくさんの飾りの中でわたくしはその紋章がいちばん素敵だと感じていた。

視線に気づいたのだろう、フォルシオ殿下はそっと手を乗せた。

「俺の紋章を知っているんだね」

「ええ。勿論です」

「あまり公にはしていなくて記録も少ないはずなのに、驚いているよ」

「そうですか?三年前に殿下が我が国にお越しの際の歓迎の夜会でお着けになられておりましたよね?」

「そうだね。やはり君は聡明だね。飾りを多くしてあまり目立たせないようにしていたのに気付いたんだ」

「とても素敵だと思ったからですわ……羽を広げる白鷲と二本の麦の穂。大空を見上げる麦畑のようだと思いましたの」

三年前、十五歳の時に両親とお兄様と共にデビュタントを終わらせたばかりのわたくしは初めての夜会に参加した。

そこで殿下と一度だけ顔を合わせた。正確に言えばわたくしは挨拶をしていない。殿下が声をかけたのはお父様とお兄様だけだから。

そしてわたくしは他の国の大使と話をしているお母様の隣で拙いながらもお相手の国の言葉でお話をさせていただいていた。

若輩者だからと大変寛容なその方は拙さを許してくださって、安堵した時に殿下のお姿を見て胸の紋章を目にとめたのだ。

「その夜会で俺は君に興味を持ったんだ」

「え?」

「夫人の隣で懸命に相手国の言葉を話す君が、無事に通じた時に見せた笑顔が可愛いと思ったんだよ。俺は兄上の為にと外交官として各国を巡っているけれど、中々聡明な女性がいなくてね。君だと思ったから侯爵に手紙を送れば断られたよ」

「……失礼しました」

「諦められなくて毎月求婚状を送っては断りで。でも今回初めて顔合わせの場を設けて貰えたんだ……この国の第二王子が婚約者を決めたとか」

にこやかな笑顔の下で心を抉るような言葉に、少しばかり痛みがあるけれど。

「ええ。失恋しましたの。ですから、わたくしは新たな道を歩むと決めたのでお父様にお願いしましたわ」

「時期的に考えれば俺が一人目だよね。それにしてもその王子は見る目が無いよね。この俺が諦めきれずに欲していた子がそばに居たのに他を選ぶんだから」

これまでであれば彼を否定するような言葉を聞きたくなかった。

けれど、けれど――。

「ええ。そう思いますわ」

恋をした少女ではなく、一貴族として考えれば、それは間違いないと認められる。

わたくしにはそれだけの価値がある。そうなるように努力してきたから。

「俺は君に恋をしたわけではなく、君が有能だから欲しいと思った。だけどね、それは近くで君を見てきた訳じゃないから。結婚して共にいる時間が増えれば恋になるかもしれない。今の俺が君に抱くのは尊敬と親愛。それでも良ければ俺の妃になってよ。皇族籍を外れることは無いから皇弟妃になるけどさ」

「ふふ。ええ、構いませんわ。世界を知る貴方様がわたくしに利用価値があると判断してくださるのでしたら。構いませんわ」

長年に渡る恋が無くなったばかりのわたくしには、誰かの恋を受け入れるだけの気持ちにはなれない。

恋は冷静になれないのだと、わたくしが実感しているし、彼を思い返してそう思う。

必要な判断を鈍らせるものが恋だった。でも、わたくしにはその時間が大切なものだった。

わたくしが価値ある存在だと認められたのは、あの方に恋をしたから。彼の為に、彼の隣にいて役に立ちたかったから。

今のわたくしがあるのはその恋の結果。

恋心は失われたけれど、積み重ねた知識や経験はわたくしから無くならない。

これ以上に素晴らしい縁談は、無い。三年間ずっとわたくしを必要だとしてくれたフォルシオ殿下ならば、無下にはしないはず。

「一つだけ、お聞かせ下さいますか?」

「うん。何かな?」

「帝国皇族ならば側室や妾を設ける事が可能なはずですが、殿下にその御予定は?」

「ははは!ないない!」

とても失礼な質問をした自覚はある。けれど、そんなわたくしの無礼な言葉をフォルシオ殿下はからりとした笑い声で否定した。

「俺はね、妻になる人だけを大事にしたいんだ。側室も妾もいらないよ」

「かしこまりました。どうぞ、よろしくお願いいたします」

そうしてわたくしはフォルシオ殿下の婚約者となった。

帝国内で彼の妻を望む令嬢は多かったのではないかと思ったのだけれど、他国にいることが多い殿下に付いていこうと思う令嬢は少なく、更に多くの知識が必要になる。

そうして篩に掛けられ誰一人として残らなかった。否、フォルシオ殿下は残すつもりがなかったと言う。

わたくしを、望んでいたから。

わたくしは何時か第二王子殿下と結ばれたらと思っていたけれど、婚約者ではなかったので王族の教育を受けていない。

故に、誰と結婚するのも自由であった。

ただし、帝国の皇族相手の婚姻の話で外交問題もあるので国王陛下の許可印が必要であった。

お父様いわく、国王陛下は初めこそ認めることを渋ったようだけれど、帝国の皇帝陛下も一筆をしたためた上での婚約の締結を国王の私情で潰せるはずがない。

第二王子に甘い国王夫妻が王子を王族籍に残したいと思うならば、わたくしを側室にすることも考えたはずだ。無理な話だが。

子爵家の娘を正室にして、愛されもしない惨めな名ばかりの側室に侯爵家の娘を宛てがうなど、貴族の反乱を招きかねない。

わたくしではない他の方でも同じ。

子爵家の娘を選んだ時点で彼が王族として死ぬ未来は無くなっていた。

恋をしていた時ならば何でもしてあげたいと思っただろう。

しかしその恋はもうとっくに消えた。

手折ったのは第二王子。

婚約の締結はとても早く、国王の認可の印を頂いた後すぐ、わたくしはフォルシオ殿下に連れられて帝国に行くことになった。

両親もお兄様もわたくしが長いこと初恋を胸に抱いていたことを知っている。この歳まで婚約者もいなかったのだから。

だからこそ、とても喜んでくれた。

フォルシオ殿下は「俺は外交担当だから、こちらに来る頻度は多いし、出来る限りこちらに寄るようにしますね」と約束して下さったので穏やかな出立ができたと思う。

それから三年。

わたくしは皇弟妃として祖国に戻っていた。

帝国では皇帝陛下と皇后陛下に歓迎され、若干不穏な者もいたけれど概ね反発も無く受け入れられた。

フォルシオ様とは良き夫婦になれている。

ゆっくりとわたくしはフォルシオ様に恋をした。そしてフォルシオ様もわたくしを愛してくださっている。

フォルシオ様は嘘つきだ。恋をしていないと言っていたことが嘘だった。

わたくしが彼を好きだと認めた時に暴露されて呆気にとられた。

しかしそれは当時のわたくしが受け止められないと理解していたからだと言う。

『利用価値があるだけで三年間毎月求婚状を送ると思う?』

三年もあれば他に似たような人を探せたはずなのに、そうでは無いのは、彼がわたくしに恋をしてくださっていたから。

昨年、わたくしは娘を産んだ。フォルシオ様によく似た色の子供で、フォルシオ様の溺愛が止まらない。

フォルシオ様とわたくしは娘と共に母国の実家に戻っていた。仕事の一環で夜会に招かれているのだ。

初めて娘と顔を合わせた両親とお兄様は厳格な顔をどこへ置いたのか、娘を大層可愛がってくれた。

子供は両親が預かってくれ、お兄様夫妻とフォルシオ様と共に王城へと向かうことになる。まだ隠居はしていないけれど華やかな夜会などはお兄様達に任せているようで、お兄様夫妻の息子とわたくし達の娘の面倒を見ると意気揚々としていた。

フォルシオ様と並んで入場したわたくしを覚えている方は多い。みっともなく第二王子殿下に縋る女、と陰口を囁かれていたのは知っていた。

そんなわたくしが結婚したのはこの国よりも遥かに大きなベルロア帝国の皇弟。嫉妬の視線が凄まじいけれど、今更のことでは無いだろうか。

「さすが俺の妻。視線をものともしないとは」

「慣れておりますわ。それに、彼女たちがどれだけ嫉妬しようとも貴方にはわたくしだけなのでしょう?」

「そうだね。側室も妾もいらない。君と娘がいるだけで幸せだからね」

お兄様とお義姉様がわたくし達に呆れたような目を向けてくるけれど、微笑みは崩さない。

「アリエーチェ、強くなりすぎじゃないか?」

「あら、お兄様。フォルシオ様のお仕事をお忘れ? 色々な国を訪れているとこうなりますわよ?」

強くならなければ他国の重鎮の妻達とにこやかに笑い合うなんて出来ない。

フォルシオ様の腕に手を掛けて微笑んでいると、兄がほんの僅かに目を細めた。

「ラティス伯爵だ」

かつての第二王子殿下は、やはり臣籍降下させられて伯爵位を賜っていた。子爵家の娘を娶るならば妥当だろう。

わたくしの背後から来ているのだろう殿下に向かってフォルシオ様と共にゆっくりと体の向きを変えた。

「やあ、アリエーチェ」

軽やかに手を挙げて声を掛けてきたラティス伯爵は、王族の時の気持ちのままなのだろうか。妻となったあの時の令嬢はわたくしを睨んでいる。

そうでしょうね。わたくしに勝ったと思っていたものね。王族になり、王子妃となり、わたくしを上から見下ろしたかったのですものね。

それが現実として、彼を王族から降ろしたのは彼女だった。夢見た未来は潰されたのに、惨めになるはずだった私は帝国で皇弟妃となっている。

立場が変わることは無い。

「……ラティス伯爵。我が妻を名で呼ぶとは失礼ではないかな?彼女はベルロア帝国の皇族に名を連ねた私の妃だよ?」

「っ、いや、しかし、彼女は私の幼馴染です」

「弁えてくれないかな? かつてはそうであったかもしれないが、今のアリエーチェは私の妃だ。皇帝陛下の覚えもめでたい優秀さはさることながら、各国でもアリエーチェは見事架け橋となってくれている」

「フォル様。そこまでですわ。ラティス伯爵。わたくしは確かにかつては貴方様の幼馴染でしたが、それだけでございます。他にも幼馴染はおりますが、皆様弁えてくださっていますわ。わたくしはフォルシオ様の妻で、既婚者です。他の男性と親しくしていると思われるのは困りますの」

わたくしとフォルシオ様、わたくしの実家の侯爵家の兄夫妻と共にいるところに来るあたり、やはり図太く無神経な方だと思う。

この方に恋していた時は全てを許していた。しかし、あの時の恋心はもうない。

「そういう事だ。あなたはかつては王族だったのかもしれないが、今は一貴族。他国の皇族に対しての振る舞いを求めるよ」

フォルシオ様の言葉に顔を赤くしたラティス伯爵。その腕にしがみつく夫人。

あの日の庭園で道は分かたれた。

無神経で無遠慮で、わたくしの愛が当たり前にあると思っていた彼が私の恋心を殺した。

「フォル様、行きましょう。お兄様、お義姉様、また後ほど」

「ああ。また後で」

フォルシオ様に腰を抱かれながらベルロア帝国から共に来た外交官を探す、フリをしてその場を去る。

「今思えば、恋に恋をしていたのでしょう」

「うん?」

「時間を空けて見た彼のどこを好きだったのか、わからなかったわ」

「はは。冷静になったんだね」

「ええ。夫婦お似合いでしたわ」

振る舞いに洗練された様子のなかった夫人。伯爵夫人の筈なのに、野暮ったかった。彼が彼女を選んだのは、相応だったのだろう。そう捻くれたことを考えているあたり、傷はまだ残っていたようだ。

負け惜しみに違いはないけれど、フォルシオ様はそんなわたくしを大切に愛してくれる。

初恋は芽吹くことなく枯れたけれど、今は二度目の恋をしている。フォルシオ様の愛という名の水を注がれて、わたくしの心の恋の花は美しく咲き誇り続けている。