軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

15-16 ギゴショク共和国 いざカンチューへ

無事にクッキングバトルを優勝したのは良いのだが、あの後は大変だった……。

審査員たちは満場一致で優勝と宣言してくれたのだが、出場者達から物言いがあったのだ。

『納得がいかぬ! 我らは究極の料理を間違いなく作ったが、奴のは奇天烈なだけの料理なのではないか!?』

『そうよ! ただ光っているのが珍しいだけで大袈裟なんじゃないの!?』

『やんややんや』

と、勇ましく意義を申し立てていたのだが、涎垂れてましたよ?

我々を納得させたくば味見をさせよ! と、いう状態だった訳よ。

で、ただでさえ審査員に提供する量で渋っていたシロとシオンが認めるはずもなく……。

「そんな事認められるわけないじゃないですかー! 審査員が優勝って言ったら優勝なんですー! っていうか、あのスープに勝てる訳な――ひっ、ちょ、シロさん抑えて! 戦意抑えて! 相手は素人です! ただの料理人ですから!」

「……ん」

シロの毛が逆立つ程の戦意を前にぐいぐい来れる料理人がいる訳もなく……。

というか、審査員の武人のお三方でさえシロが戦意を収めた後にどばっと汗が出ておりました。

まあ審査員の三人ももう一杯、もう一口飲みたいと訴えかけて来たからなあ……。

それにしてもシロの放つ威圧が強くなっている気がするのは気のせいだろうか?

それほどまでにスープにはまったのか、それともこれもククリ様の所で鍛錬を続けた成果なのかな?

ともかく、クッキングバトルを優勝することが出来たのでこれで目的であるサラグリムにお会いすることが出来る事になり、ショクのセートからカンチューへと向かう事になった訳なんだが……。

「主! ウェンディ達だけずるい!」

「いや、シロ達は一回食べただろう? ウェンディ達はまだなんだからずるくはないだろう」

「お館様のけちー! サラグリム王の分だけ残してあとは我々で全部飲んじゃっても良いじゃないですかー!」

「おかわりを求められたらどうするんだよ……。それがあるかないかで命運が分かれるかもしれないのに、用意しておかない訳にもいかないだろう?」

道中、まだ食べていないウェンディとアイナとソルテにスープを振舞ってもまだあるにはあるのだが、用心するにこしたことはないので我慢してもらったんだが……。

「うむ……なるほど。シロやシオンがあれだけ騒いでいたのも分かる程に美味いな」

「そうね! スープなのにボリュームも感じられてすごい満足感! お肉ー! って感じが凄いわね!」

「はぁぁぁ……美味しいです。やっぱり、ご主人様には勝てませんね」

「いやいや。ウェンディの肉じゃがも凄い美味しかったぞ?」

「うふふ。愛情を沢山込めましたので」

料理は愛情だけじゃあ駄目だけど、愛情が含まれていると美味しさは掛け算になる気がすると思えるような優しい愛の味だったな。

「ウェンディ……一口欲しい」

「あげても良いのですけど……これからは苦いお野菜も沢山食べますか?」

「食べる……かも」

「かもが余計ですね。んー美味しい。あとちょっとで無くなっちゃいますよ? ピギーマンも嫌がらずに食べますか?」

「んんー! たーべーぬ!」

お、るっぽくぬって言ったなあ。

流石のシロも苦い野菜を沢山食べるのと天秤にかけるとそっちに傾く訳か。

「ぬ。じゃ、駄目です」

「ぐぬぬぬ……」

「何よシロ。そんなに飲みたいの? それじゃあお願いしますソルテ様! って言えば一口あげるわよ?」

「いーぬーっ……!」

「私は言えます! お願いしますソルテ様ぁぁあああ!」

ぐぬぬっとシロがソルテを睨んだのだが、即座に滑り込んできて土下座をしながら懇願するシオン。

馬車でスライディング土下座はやめろというか、土下座までは要求されていなかったようだし、ソルテの事を考えるとシロ限定の条件な気もしたんだが……。

「シオンに言われても嬉しくないんだけど……まあ、いいわ。ほらシオン。レンゲで一口だけね」

「ありがとうございますソルテ様ぁぁあああああ! んっ! ああ、お肉が! お肉様に蹂躙されちゃううう!」

ちょ、ゴロゴロ転がるなっての。

ここ馬車の荷台だから! お馬さんが走りにくくなるからやめろっての!

「ほーらシロ? もうなくなっちゃうわよー?」

「ぐぬぬぬ……!」

シオンが土下座までしたせいか余計にシロは言いにくいだろうなあ……。

というか、アインズヘイルに帰ったらミゼラにも食べてもらいたいしまた作るとは思うんだがな。

「むう……二人共。そんなに意地悪を言わなくても良いではないか。シロ。ほら私のを少し分けてあげるからな」

「ん! アイナ神! 愛してる……!」

「自分の時も似たような事言ってたっすけど、それだけ飲みたかったんすね……」

「アイナとレンゲは神。犬は後で泣かす」

「ちょ、私だってチャンスはあげたでしょ!? 泣かすとかやめなさいよ……」

「絶対に泣かす。主の前で穴と言う穴から液体を出させる」

「絶対やめなさいよ!?」

「シロ……流石にそれはやめてやってくれ……」

「ん。アイナ神が言うならそうする」

どうやらアイナに一口貰った事でシロの機嫌は良くなったようだ。

それにしても……シロがこれだけはまっているのならばサラグリム王も満足してくれるんじゃないかな?

「がっはっはっは! 後ろは賑やかだな!」

「騒がしくてすみません……」

「なあに構わん! そのスープの味なら騒ぐのも納得だからな!」

優勝を決めた後すぐにカンチューへと向かう事になったのだが、どうやら城の中に入るにはチョーヒさんが仲介をしなくてはならないらしいので一緒に行く事になったのだ。

そして御者もしてくれているのだが、その後ろで騒いでいるのは申し訳ないと思ってしまう。

「カンチューにはうちのリュービ様と姉御がいるからな! あっちについたら二人に任せるからよろしくな!」

「はい。ありがとうございます」

リュービ……そしてチョーヒさんの姉御という事は、カンウだったりするんだろうか?

姉御って事は女性だよな?

女性のカンウ……カンウと言えば立派な髭のイメージがあり、武人らしい大柄なイメージなのだがどうなんだろうか?

「あ、主様が女の事を考えている顔をしているわね」

「こらソルテ。そういう事は口に出すものじゃないぞ」

「んんー? 姉御とリュービ様が気になるのか? 姉御はともかく、リュービ様はすげえぞう? 人徳もさることながら、美しいのなんのってなあ! そこのウェンディさんと同じくらい胸もでかくてなあ!」

え? 姉御さんだけじゃなくてリュービ様も女なのか?

チョーヒさんやコーチューさんが男だったからてっきりリュービ様は男だと思っていたのだが……ま、まあチョーヒさんも別に三国志の張飛本人ではないのだしそういう事もあるか。

そしてまさかウェンディ級のおっぱいさんだと……?

いやいや……一応言っておきますけど、うちのウェンディさんって凄いのよ?

いくら自分達のトップだからってそんなそんな……大袈裟じゃあねえの?

……そんな事を思っていた数日前の俺こそ思い知る事になるなんて……。

「ようこそおいでくださいました。アインズヘイルからの使者様ですね。アインズヘイルとの同盟破棄については私も心を痛めておりました……。オリゴール様になんとお詫びを申し上げるべきか……」

すっげえおっぱい。

じゃなかった! 美しいまでの黒く長い髪と豊満なおっぱいなのは良いとして、肩や谷間を出しながらも高貴だと分かるような衣服。

特におっぱい周辺の布率がとても低い!

大事な部分は当然隠れているのに上部はほぼ布が無く、バニー服のような布面積しかないのだがよくずり落ちないなと思ってしまう。

いやだって上から指を引っかけてちょこっと引っ張ったら全部ぼろんしちゃうような服ですよ?

何か落ちたものを拾ったら全部零れ落ちてしまいそうなんですけど、大丈夫なんですかね!?

「おほん! ご主人様?」

「っ!」

「見過ぎよ。流石に失礼でしょ?」

いや、今のは確かに失礼だったかもしれん。

相手が挨拶をしてくれているというのに谷間に目をつい向けてしまったのだからな。

シシリア様の時はあまりの大きさに思わず……であったが、サイズ的にはウェンディと同じくらいか僅かに小さいかといった所なんだが……大きく感じるんだよなあ。

あと多分滅茶苦茶柔らかい。

ハリよりも柔らかさに特化しているような感じがして、全体的に蕩けているような、されど垂れている訳ではないような……奇跡のおっぱいかもしれない。

「あら構いませんよ? どうやら私のお胸はショクでは福乳と呼ばれているようでして、見るだけで元気になると言われているんです。長旅でお疲れかと思いますし、見るだけで元気になってくれたら私は嬉しいと思いますのでいくらでも見てください」

おおお……なんだこの良い人オーラは……。

そういえばつい最近シアンさんも見ても良いと言ってくれたのだが、この世界のおっぱいは見ていてもいいものなのか?

そして福乳だと!?

確かにこの豊満なおっぱいには福が宿っていてもおかしくはないが、人格も相まって神々しささえ感じるぞ!

あと何か良い匂いがする。

香油か? なんだか濃い桃のような果実系でありつつも濃くて甘い香りがするのだが、あどけない表情とこの甘い香りに福乳が揃えば確かに元気になる気がしてきたな。

「チョーヒよ……本当にこの男がクッキングバトルに優勝した上にアインズヘイルからの使者なのか? 助平な男にしか思えんのだが……」

「いやいや姉御。姉御も気づいていると思うけど、ただの助平のお供にしては強すぎるだろう?」

ギロリと睨んできたのは艶のある黒く長い髪を持つ女性、カンウさん。

凛とした強い瞳をしており、手には薙刀のような槍と太刀を併せ持ったような身の丈よりも長い武器を持っていらっしゃる。

このことからどう考えても武人であり、多分おそらく強いのだろうが……ちらちらとシロの方を気にしていらっしゃる。

あと、これは無くても良い情報なのだが身長は高いが胸は慎ましいちっぱ……スレンダーだった。

タイプ的にはアヤメさんに似ている感じがする。

ただ、視線はアヤメさんの方がもっと鋭くゴミを見るような冷たいものなので、カンウさんの鋭い視線くらいならば余裕ですよ。

「……そうだな。まさかサラグリム以外にも手を合わせる前に勝てぬと思わされるとは思わなかった。それに、そちらの四人も相当な手練れの様子……。是非手合わせしてみたいところだが、今はそのような時ではない、か」

「だなあ! 俺も勝てるとは思えねえが、こんだけの強者とは是非矛を交えたいもんだ!」

やはり武人。

強い相手を見ると戦いたくなるもんなんだねえ。

アイナ達も悪い気はしていないようだし、見応えはありそうだなあ。

「あらあら。いけませんよ二人共。皆さまはアインズヘイルからの大事なお客人ですし、皆様には目的があるのですからね?」

「分かってますって! それじゃあ俺はセートに戻って次のクッキングバトルの審査員をしてきますわ! リュービ様後はよろしくお願いします!」

「はい。ご苦労様でした。セートの皆さんにも私は元気ですとお伝えくださいね」

勿論! ガハハハ! と、元気に笑って去っていくチョーヒさん。

またクッキングバトルをやるようだが、まあ俺らがサラグリムを満足させてもアインズヘイルとの同盟破棄をどうにかしてもらいつつ、牛串屋のスパイスをどうにかする事しか出来ないからなあ。

リュービさん達の開放の為にまだまだクッキングバトルは続けなくてはいけないんだろう。

「それでは使者殿。一先ず客間にご案内いたします。調理場も自由に使って構いませんので、今日はゆっくり休んでいただき、準備が出来次第サラグリム王にお会いできるよう取り計らいますね」

「はい。よろしくお願いします」

「はい。お任せくださいませ」

さーて、とうとうサラグリム王との対面か。

どうなるもんかねえ……。