軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

288.ニホニウム、ご対面

ネプチューンに協力するために、まずは後顧の憂いを断つためにと。

ニホニウムの攻略を完了させとかなきゃって思った。

プルンブムとの約束を守りつつ、ニホニウムに籠もって、夕方の定時にはあがる。

それを繰り返して、三日。

―――1/2―――

レベル:1/1

HP SS

MP SS

力 SS

体力 SS

知性 SS

精神 SS

速さ SS

器用 SS

運 SS

―――――――――

「おぉ……」

ポータブルナウボードに表示されたステータスを見て、俺は感動に身震いした。

最初の頃をおもいだした。

エミリーの後に計測してオールFで絶望していたのが、今やオールSSのチートキャラまで育った。

種一つ一つコツコツと積み上がってきた分、感動もひとしおだ。

さて、これでいける。

いよいよニホニウムに会えるのだ。

思えば、リペティションのための魔法の実を教えてくれたのもニホニウムだったな。

俺はいったん屋敷に戻って、転送部屋を使って、精霊部屋の一つ前の部屋に飛んだ。

5メートル四方の立方体、脈動する腐った肉のブロック。

気味の悪いオブジェは変わらずそこにあった。

その裏に回って、ナウボードっぽいものを操作する。

能力が次々と表示される、SSが表示される度に光る。

HP―SS

MP―SS

力――SS

体力―SS

知性―SS

精神―SS

速さ―SS

器用―SS

運――SS

全部がSSで表示された後、肉の塊が溶け落ちた。

ドロドロに溶け落ちて、地面に吸い込まれて消えて行く。

距離を取って、全部溶け落ちるのを待つと。

「またドラゴンゾンビ!?」

肉が全部消えたあと、それがあった場所にドラゴンゾンビが現われた。

見た目は地下九階のとまったく同じドラゴンゾンビ、サイズも存在感も体から放ってる瘴気も。

唯一、頭の上のカウントが「9」という初めて見るパターンで、それを除けばいつものドラゴンゾンビだ。

これでニホニウムの部屋に続く道が出てくると思ってただけに、ちょっと肩すかしだった。

「どっちにしろまずは倒すか。9カウントあるから、9手で――」

瞬間、頭の中でアラームがけたたましくなった。

直感、というしかない。

豊富な経験による総合的瞬間判断――俺は「直感」とか「勘」とかをそう思っている。

今までの経験が、俺に攻撃の手を止めさせた。

判断力を養うため、ドラゴンゾンビのカウントに合わせて攻撃回数を増やすのを最近やってるから、こいつも9カウントで倒そう一瞬思った。

9。

ここでなんの意味もなくそのカウントが出る訳がない。

ニホニウム全九階で、総括とも言うべきこの部屋で九が出てきたのに、なんの意味もないわけがない。

九手で倒すのはまずい、多分ものすごくまずい。

「……リペティション!」

一手の代表格、最強周回魔法を使ってドラゴンゾンビを倒した。

カウントが1減った、その直後に三つ首の犬ゾンビが現われた。

三つ首の犬ゾンビのカウントは「8」だった。

「やっぱりそうか!」

犬ゾンビのかみつきを躱しつつ状況をまとめる。

全九階、九種類のモンスターに九カウント。

一体倒したらカウントが1減って次のが出る。

全部一撃で倒して見せろ、今までの成長を見せてみろ。

そう言われた気がした。

「なら――っておい!」

三つ首の犬ゾンビの攻略法、追尾弾を撃ってからの二択で倒そうとしたが、それ自体に二手かかる事に撃つ直前に気づいた。

時の雫を犬ゾンビにかけて、追尾弾を撃ってからの肉薄。

吹っ飛ばした首が正解で、カウント1減って、犬ゾンビが消えた。

カウント7、電気マミー。

カウント6、ポイズンゾンビ。

カウント5、レッドスケルトン。

このあたりは無事に瞬殺した。

カウント4――マミー。

「そうだった、こいつも二手必要だった!」

犬ゾンビと同じように時の雫をかけて、かなり育った成長弾一発で倒してから、地面に残った包帯を燃やして消滅させる。

最後にマミー、ゾンビ、スケルトンと。

九カウントで、九体のモンスターを全部倒した。

しばらく待つと、入り口が現われた。

待望の入り口、今度こそ ニホニウム(、、、、、) の居場所に続く入り口。

空気が変わった。

直感的に、もう間違いないと確信する。

俺は深呼吸して、待望の入り口を跨ぐ。

「お待ちしておりました」

そこに等身大の留め袖の女がいた。

何度もミニチュアサイズで会ったあの女。

精霊・ニホニウムの姿があった。