軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

069

森に入って辺りを見渡すともうほとんどのゴブリンが倒されていた。

「あら、遅かったわね」

ミルムが手刀でホブゴブリンの首を吹き飛ばしながら声をかけてくる。

「辺り一帯血で埋め尽くされてるな……これもう俺のやることないんじゃないか?」

「メインディッシュはちゃんと残してあるわ」

「メインディッシュ……」

他のゴブリンたちとは一線を画するサイズとオーラを持つ大物がいる。

いまはレイと睨み合いになっているおかげで動きはないが……。

「ゴブリンキング……」

溢れるオーラはゴブリンでありながら並の相手なら相対しただけで気圧されるだけのものがある。

「とりあえず、周囲のゴブリンたちだけ祓ったらどうかしら」

「ああ……」

──ホブゴブリンのネクロマンスに成功しました。ステータスに反映します。

──ハイゴブリンのネクロマンスに成功しました。ステータスに反映します。

──マジックゴブリンのネクロマンスに成功しました。ステータスに反映します。

──ソードゴブリンのネクロマンスに成功しました。ステータスに反映します。

──ゴブリナのネクロマンスに成功しました。ステータスに反映します。

──能力吸収により使い魔の能力が向上します

無数の声が一斉に頭の中に鳴り響く。

70体はいたはずだ……すごいな……。

「何かスキルは増えたかしら?」

「いや、なんかステータスに反映されただけらしい」

「まあそうよね」

今持ってるスキルの方が強い場合はスキルやステータスに反映されるだけということが分かっている。

いまさらゴブリンたちで新たなスキルを得るのは難しかったらしい。

「それでもとりあえずやれば強くなれるのはすごいな……」

改めてネクロマンスの威力を認識し直す。

「ゴブリンキングならエクストラスキルくらい持ってるかもしれないわね」

「エクストラスキル、か」

もう感覚が麻痺してるけど一つ持ってれば食い扶持に困らないどころか英雄の素養と言われるスキル。本来そうポンポン手に入るものではないが……。

まあその辺りは手に入ってから考えよう。

「レイ、下がっていいよ」

『キュウン』

戻ってくるなり甘えるようにまとわりつくレイを撫でる。

『グモォオオオ』

「エースもありがとな」

ハイゴブリンの首をねじ切りながらアピールしてきたので褒めておいた。

「アールは待機で」

『きゅー!』

ゴブリンキングがこちらへゆっくり歩みを進めると、周囲にいたゴブリンたちが道を開けるように整列した。

「魔物風情で王様気取りだなんて、笑っちゃうわね」

「完全に悪役のセリフだな……」

ミルムのせいでこっちが悪者のような気持ちになりながらゴブリンキングと対峙した。