軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

146 攻略戦力

『ではこちらで、部隊の編成を進めましょう』

アイルの提案を取り入れる形で『奈落』攻略組の編成が整った。

「そうそうたる面々だな……」

「全部貴方の手下よ」

「そうか……」

ちなみに『奈落』の攻略部隊の筆頭はなんと、ダークフェンリルである。

──ダークフェンリルが使役可能になりました

『奈落』を安心してすすめるためには俺たちでは見えなかった部分まで目を届けられる存在が必要だという話になった際、俺の頭にいつもの声が響いたのだ。

アイルは「こんな化け物と戦ってきたのですか……」と戦慄していたが。

『贅沢な攻略部隊が整いなによりでございます。ここで練度を上げ、もう一つのダンジョンの準備も整えてまいりましょう』

ロバートがまとめた攻略部隊に記されたアンデッドモンスターたちを見る。

ダークフェンリルを筆頭にスケルトンナイトが二十五体。

アイルいわくスケルトンナイトは通常のスケルトンやゴーストたちを率いる指揮官としての力も持つらしいので、この先も軍として活躍が見込める存在ということだった。いわゆる指揮官候補生だ。

そして各層のフロアボス攻略のためにこちらもボスクラスを用意したわけだが……。

「ゴースト系最強のスペクター、ロバート以外にもいるんだな」

『ええ。数は少ないですが』

「こんなの何体もいたら困るわよ。リッチと並ぶアンデッド最上位種じゃない」

ミルムがそんなことを言い出すほどにはとんでもない存在だった。

リッチもそうだ。

ヴァンパイアが最強種として、その直下に位置するのが最上位種。

スペクター、リッチ……ロイグがなってしまったデュラハンもその一つだ。

「レイスとリッチもだもんなあ」

「魔法とトラップ対策ですね。二体いれば常に部隊の周囲に魔法障壁を展開できますから」

「贅沢な攻略だ……」

その他、上位種であるファントムやドラウグル、レヴァナントらも引き連れ、総勢五十近い攻略部隊を都度入れ替えながら攻略に向かわせるという段取りに決まった。

「ちなみに今この領地全体での戦力って……」

「最上位種がおよそ二十、上位種は百以上、下位アンデッドですとおよそ千でしょうか」

「すごいな……」

『そこにあなた方お二人と、レイ殿、エース殿、アール殿の三大使い魔が加わりますからな』

「王都騎士団に匹敵する、国家最強の軍を保有したことになります」

「恐ろしい……」

「こちらのセリフです。すべてランドさんのもとに集っているのですから」

そう考えるとなんかこう……すごいことになってきたな……。

「化け物ね」

「間違いなくミルムが一番強いからな!」

「私からすればお二人ともです……」

『ですがお嬢様はそんなお二方とともにダンジョン攻略ですからな』

そう。

ここまで綿密に確認した理由はロバートにあとを引き継がなくてはいけないというアイルの思いもあった。

これから挑むダンジョン『栄光』へは、アイルも攻略に向かうのだ。

竜の墓場のときとは違う。戦力としての活躍を期待された上で、はじめてパーティーとして挑むダンジョンだ。

「よろしくおねがいします……っ!」

緊張した面持ちでアイルはそう言った。