軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第125話「ロアのレベルアップと育成プラン」

#第125話「ロアのレベルアップと育成プラン」

ロアがもうすぐレベル3に上がる――そのことを朝倉さんに伝えると「その瞬間は研究的にも重要だ」とのことでやはり透子さんのやってくることが決まった。エリナさんは今回は来ない。エリナさんは1度見たものは2度見なくてもいいという感じかな?

日程をそろえ、いよいよロアのレベルアップになる当日を迎えた。

ひよりはレベル3なので2階層は余裕。そのひよりの補助でレベル2のロアが淡々と討伐を積み重ねていく。

俺は補助に回らずに見ていたがたいしたものだ。きちんと連携が取れている。こうやって順調にロアの討伐数を重ねていたのだろう。そう考えるとひよりにも頭が上がらない。本当に良い彼女を持ったと思う。また感謝を伝えないと駄目だな。

<名前>

ロア(ベア種)

<Lv2>

スピード:20

体力:30

技術:20

経験値:99980

<主人>

結城蓮

<FS3>

ロアのレベルアップがもう間近だ。あと2体の討伐でレベルアップすると透子さんに告げるとワクワクしている様子が見て取れる。

そしてとうとう1万体を討伐。例の金色の宝箱が出現した。

「おお、やっぱり金箱が出るね、凄い!」と透子さん。

俺にとってはもう何度も見た光景なのでそれほどありがたみは無くなってきたけど透子さんは2回目?それとも3回目ぐらい?こうやって喜んでくれると俺としても嬉しくなる。

そして出てきたのは武具3種(武器/防具/ブーツ)のうちの1つ防具だった。それも”着るタイプの防具”だ。

防具は胴回りの装備と盾の二系統が出ると聞いていたが、今回は胴回りの装備。アタッカー寄りの人間にはこちらが出る可能性が高いのだろうか?

「誰が使う?やっぱり出したロアかな?」

「いや、これはご主人様!初めて出た防具だよね!」

ロアが迷わず俺を指名してきた。ひよりも、ラムもリンも異論なしという感じで俺を見ている。そもそもロアが出した武具を俺が着れるのだろうか?

「本当に俺でいいの?」

みんなの目が「早くしろよ!」という感じのジト目に変わってきたような気がする。そうだね、何度も確認は必要ないよね。それでは分かりました。俺が装着します!

ちょっと心配したが普通に装着できた。そして初めて身に着ける防具は驚くほど軽く、胸の奥にひとつ芯が入ったみたいに心強い。こうやって着実に強くなれるのが本当に嬉しい。

そして――ロアがレベルアップをもしたようだ。体の調子が良くなったのだろう。いつもとちょっと違うことでやや困惑しているようにも見える。

「ロアはFS遷移はしているかい?遷移していたら次は会話ができると思うのだけど?」と透子さんが聞くので俺は周りの人がいないことを確認しロアに念話で会話で伝えるようにお願した。

<<ロア、会話ができるようになったか?できるようだったら何か話をしてくれ>>

「はい! 話しできますよ! ご主人様、今後もよろしくお願いします!」と念話の時と同じように元気な声で伝えてきた。

透子さんは「本当に会話できるようになった!」と目頭を押さえ、またメモが倍速になる。そうか、透子さんは念話から会話への遷移は初めて見るんだな。

俺はラムとリンで見ているから既視感があるけど透子さんにとっては初めて、そして研究者だからそうなると知ってはいても感動ものなのだろう。

「では簡易知能テストもしていいかな?」と透子さんが聞くので俺は「もちろん」と返事。

そのまま簡易知能テストをすることになった。

その結果、やはりロアは急に賢くなっていることが分かった。透子さんによると、結果をまとめると以下のようになるらしい。

<FSの遷移と知能>

FS2(ルフ/クー):幼稚園児レベル

FS3(以前のロア):小学生低学年レベル

FS4(今のロア):小学生高学年レベル

FS5(ラム/リン):高校生レベル(人化可、モンスター形態も選択可)

FSの段階遷移に伴って、知能も階段状に上がっている。ラムやリンの戦術理解の伸びが速く、更には俺を見ただけでそれなりにトレースできる理由に合点がいった。

――だが、次の問題があるんだよね。それもちょっとややこしい問題が。

それはロアがレベル3になったことで、ひより+ロア2人(1人と1体)はともにレベル3だ。この2人だけで3階層はかなり危険。

「となると、次は俺とラムとリンで1階層と3階層を分担してということになるかな?4階層は後回しになるが」と口にしかけたところで、ひよりが手を挙げた。

「私とロアが1階層に入って、ルフとクーの育成を見た方が効率がいいと思う。レベル1からレベル2、更にはレベル3まで私とロアが見た方がいいと思う」

たしかにそれは安全度は高い。ただ、その間ひよりとロアのレベルアップは遅れる。

「でもいいのか?ひよりとロアのレベルアップが遅れるぞ」

「ご主人様、ひよりさんの判断が一番効率的だと思います」と今度はラムが俺に言ってきた。

「ご主人様・私・リンの3人で4階層の討伐を継続。ひよりさんとロアで、ルフとクーをレベル1→3まで引き上げる。4階層の攻略しつつ、全体の底上げができると思います」と更にリンが提案してきた。

「……そう、なるのか?」

俺以外は全員うなずいた。ならば合意だ。どうやら俺だけが理解できてなさそう?まあいいか、みんな頭が良いから頼ろう。俺はみんなを信じてリーダーとして決断だけすればいいだろう。

「じゃあ、ルフとクーがレベル3になったら?」

今度は再びラムが答える。

「そのタイミングで、私たち全員で3階層に降り、ひよりさん・ロア・ルフ・クーのレベル4への引き上げを一気に行います。私たち3人(1人と2体)がいれば3階層は余裕ですから、時間はかかりません。これが一番効率的な底上げになると思います」

ラムもリンもどんだけ頭がいいんだよ。なんで瞬間的にここまで考えつくのやら。

確かにそうすれば全体の総戦力を底上げして全員がレベル4になって4階層に挑める。そうすれば4階層も余裕になる――レベル5もすぐに視野に入る。

長期的に見ても死角が少ない計画だ。

「よし、いいな。それで行こう。運用しながら何か問題があれば、その都度考えたらいい」

視線を上げると、ロアが新しい声で元気よく胸を張る。

「ご主人様、私、がんばります!」

「ロア、今回は特別で問題ないけど基本的には念話ですからね」と先輩のラムがロアに伝える。確かにそれは肝心なことだ。

でも俺が気付かなかったことを誰かがフォローしてくれる。本当にいいチームになってきているように感じる。

ルフとクーも小さく手を挙げる仕草。ルフとクーもすぐにレベルを上げてくれるだろう。頼もしい仲間がすごく増えたなと実感が出てきた。

次の節目は――ルフとクーのレベルアップ。計画どおりなら、1か月もしないうちにレベル2だ。そして更に3か月もすればレベル3、そこから再び3か月もすれば全員がレベル4。

こうやって考えたら確かにすぐだな。これを瞬時に思いつくとかみんな頭いい。

そこから今度は全体でレベル5に上がれる。人数も多いから、おそらく5階層でも安全に討伐ができるだろう。レベル5どころか全員でのレベル6も見えてきた。

よし、先がかなり見えてきた。じっくりと確実に強いチームを作り上げて行こう!