軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第704話 子供たちお手製のプラ板と精霊たち

結局、キャサリン専用のバレッタが三種類出来た。

ピンク系とブルー系のプラスチック製の花が付いたバレッタと、黄色系のリボンを使ったバレッタ。

少し前を歩くキャサリンの髪には、今日の装いに合わせてブルー系のバレッタをつけてあげた。

個人的にはブルー系のバレッタが上手に出来たと思っているのもあって、ちょっとニヨニヨしてしまう。

「ねぇねぇ、かっこいい?」

私の隣を歩いているのはマル。マル自身が描いた葉っぱがデザインされているプラ板を首から下げて、それを自慢げに私に見せてくれている。

同じようにテオも黒い虫のようなエイデン(遠い目)のプラ板を下げて、嬉しそうだ。

元はキャサリンのバレッタ用に用意していたものなので、細長い長方形になっていて、短辺の近くに細い穴を開けて、そこに革ひもを通して首から下げられるようにしたのだ。

ちなみに穴は、風の精霊たちが手伝わせろと、うるさいものだから開けてもらった。

サリーはキャサリンの後を追いながら、チラリと私たちの様子を気にしながら歩いている。サリーは、テオたちとお揃いがいいということで、彼女の首にも水玉模様のプラ板が下がっている。

さすがに年長のキャサリンは、首から下げるのではなく、栞にすることにした。同じように穴を開けて、私の持っている艶々した細いリボンを通したので、ちょっとだけ高級感が出た気がする。

――それにしても、精霊の様子が変だなぁ。

キャサリンの周りを飛んでいる精霊たち。私が触れて人型になった子たちなんだけれど、ちょっと大きくなっていないだろうか。

それはサリーの精霊たちもそうだ。こちらは人型にはなっていないものの、光の玉が大きくなっている。

――やっぱり、この山に来たからかなぁ。

王都の環境が、精霊たちにとって厳しいのかもしれない、と思ったら、彼らにも何かしてあげられることはないだろうか。

そんなことを考えているうちに、立ち枯れの拠点に着いてしまった。

拠点の畑には、夏野菜がどっさり。村の女性たちが収穫してくれている。中でも、背中に赤ちゃんを背負ったママ軍団が、賑やかだ。

「お疲れ様~」

声をかけると、皆が笑顔で手を振ってくれる。

子供たちと一緒に村のほうへ向かうと、心配そうな顔をしたサリーの母、マリアンさんと、護衛のハンナさんが待ち構えていた。

「お嬢様!」

「戻ったわ。ね? 大丈夫だったでしょう?」

「そうはおっしゃいますが」

チラチラと私のほうを見るハンナさん。警護対象と離れなくてはならないのは、やっぱり不安だし、心配なのだろう。

この村も二度目のマリアンさんも、不安そうな様子は隠せない。

――人を信用するには時間がかかるもんね。まぁ、仕方がないか。

『まったく、わたしのことばもしんようしてくれないのよ?』

「いや、そ、そんなことはないわ」

自身についている水の精霊に言われて、慌てるハンナ。

「まぁ、無事に帰ってきましたから、あまり叱らないでやってください」

「はぁ……」

二人の心配そうな様子を見て、 彼女たちも山に入ることができるようにしたほうがいいかな、なんて考えていると。

「あ、望月さん、こんにちは」

大地くんがギャジー翁と一緒にやってきた。