作品タイトル不明
第942話 ドゴールさんとマグノリアさんの結婚式(2)
ママ軍団に煽られて、私は あちら(日本) に向かって軽自動車を運転している。
今回はいつもの生活用品の買い出しではなく、マグノリアさんのための情報収集兼お買い物なのだ。
ウェディングドレスなんて一生に一度しか着ないのだから、中古とかレンタルでもいいんじゃ、と思ったのだけれど、ママ軍団がせっかくなら皆で縫ってあげたいというのと、いつかフェリシアちゃんが着ることにもなるかもしれない、と言われてしまった。
それならばと、いつも行くホームセンターでもスーパーでもなく、ショッピングモールへと向かうことにした。
ここには子供服とかでお世話になっているけれど、他にもドレスショップなんかも入ってた記憶があったのだ。
――ドレスといっても、謝恩会とか結婚式の二次会に着ていくようなのだけど。
しばらく、そういうヒラヒラなのとは縁遠い生活だったので(コントリア王国の王都や、エクスデーロ公爵領の領都にいた時に来たドレスは、また違うと思う)、ちょっと楽しみではある。
ショッピングモールの駐車場に車を停めると、まずは情報収集用にと、書店へ向かう。
目的は、結婚情報誌とウェディングドレスのドレスブック。
元カレと付き合ってた頃には、結婚情報誌を何冊か買って読んだことはあった。結局、結婚することはなかったわけだけれど、再び、手にすることになるとは思いもしなかった。
「……マグノリアさんのほうが美人だね」
表紙のモデルさんには悪いが、思わず、呟いてしまう。
そしてウェディングドレスのドレスブック。『手作りの』というタイトルのある本に手を伸ばし、パラパラとページを捲る。
とてもシンプルなデザインが多いけれど、あちらで作ってもらうにあたって、ママ軍団が豪奢なドレスを縫えるのか疑問ではあるので、これくらいがいいかもしれない。
――決めるのは、マグノリアさんだけど。
他のドレスブックも二冊ほど購入することにした。
続いて向かうのは、ドレスショップ。やはりメインは二次会用のドレスが多くて、ウェディングドレスは一着だけディスプレイされているだけだった。
まさにプリンセスラインのドレス、お姫様っぽいなぁ、と思う。頭の中には、ドレス姿のマグノリアさんが浮かび、思わずニンマリしてしまう。
チラチラと店員さんから視線が向けられて、スルーっと逃げてしまう私。
――私が着るわけじゃないからねー。ごめんなさいねー。
内心謝りながら、今度は手芸店へと向かう。
ドレス用に使う生地やレースを購入するためだ。 あちら(異世界) の生地もあるにはあるが、艶々、キラキラな感じは、 こちら(日本) の生地には敵わない。
白いサテンの生地の肌ざわりにニヤニヤしながら布の束をカゴに入れる。次にベールに使えそうな薄手の生地を探す。
――オーガンジーの生地なんて、 あっち(異世界) では見たことあったっけ。
そんなことを考えながら、他にも細かく編まれたレースや、キラキラするラインストーンやビジュー、スパンコールと、手当たり次第に買ってしまった。
後悔はない。(ムフッ)