軽量なろうリーダー

私、泣き寝入りしない主義なので!

作者: みこと。@ゆるゆる活動中*´꒳`ฅ

本文

幼い頃、どこか遠くから聞こえる遠吠えに、もの悲しさと畏怖を覚えた。

同時にあれは、仲間を呼ぶ声だとも知り。

返される鳴き声が、うらやましかった。

私も 啼(な) けば、誰か応えてくれますか──。

「あら、"追い剥ぎ聖女"よ。とうとう神殿をクビになったみたいね。自業自得よ」

クスクスと嘲る声が、レジーナの耳に届く。

"追い剥ぎ聖女"などという、聖女に似つかわしくない不名誉な名で呼ばれている令嬢は、沈鬱な面持ちで廊下を進む。

きっかけは、レジーナの婚約者フォンス侯爵令息が渡してくれた指輪だった。

彼の家門を象徴する宝石がはめ込まれた、高価な指輪。

その指輪をレジーナがつけていると、なぜか"無理やり奪った"という噂が流れ、フォンスが否定する頃にはすでに。

──撤回できないほど、広まっていた。

後からフォンスがどれほど「譲った」と主張しても、それは"レジーナを庇った嘘だ"と囁かれ、レジーナは彼の指輪を強奪した、"追い剥ぎ聖女"と指さされるようになった。

そして今日。

レジーナは神殿から 暇(いとま) を出され、聖女の任を解かれた。

フォンスが発表した結界式が、レジーナが提出した術式と全く同じだったことから、後出しのレジーナが婚約相手の案を盗作したと見做されたのだ。

レジーナは"追い剥ぎ"という日ごろの悪名のせいで、深く審議もされず犯人とされた。

(どうしてこうなったのかしら……)

オルビス侯爵家の次男フォンスと、カンドール伯爵家長女のレジーナは、親の定めた婚約者同士。

レジーナは守りの聖女として神殿に仕え、フォンスは神殿の魔術開発課に勤めている。

フォンスは今後、カンドール家の婿となる予定で、レジーナとふたり、末永く互いを支え合っていこうと誓った仲だったのに。

はぁ。レジーナの口から重い溜息が漏れる。

荷物をまとめるため、神殿にあてがわれた部屋に戻ると、思わぬ相手がそこにいた。

「あら? お姉様。もう戻って来たの?」

「ルナリア、どうしてこの部屋に?」

妹のルナリアが、レジーナの机からいくつも資料を手にとり、脇にある自分の鞄に詰め込んでいる。

「妹が姉の片付けを手伝っちゃ、おかしいかしら?」

レジーナは思わず絶句した。

(おかしいでしょ。私たちは姉妹でも最悪の仲。祖母似の私より、母似のルナリアだけを父が可愛がるせいで、彼女は私を踏みつけることに快感を覚えて育った。親切心で動くはずがないもの)

自然と声が険しくなる。

「……ここは神殿の奥よ? 部外者が入れる場所じゃないのに、誰があなたを通したの?」

その時、奥の棚から別の声がして、男が顔をのぞかせた。

「レジーナだって?」

フォンスだ。

「フォンス様まで、なぜここに」

「あ、やあ、ちょっと……。僕もきみの手伝いをしようと思って、ね」

言葉を濁す彼の手にあるのは、レジーナの数々の研究をまとめた書類。

「それは私の……」

(待って。私が神殿長様からここを去るよう言われたのは、つい今しがたのこと。見てた同僚たちはともかく、まだ誰にも報告してなかった。それを、片付けの手伝い? つまりふたりは、私がクビになることを知っていたということ?)

レジーナの心臓が、バクバクと嫌な音をたて始める。

「これらの書類。君にはもう不要なものだろう? だから有効活用してあげるよ」

「え」

「間の抜けた声を出さないでよ。僕の名前で発表してあげると言ってるんだ。察しが悪いなぁ」

今まで見せたことのないような温度のない目で、フォンスがレジーナを見下ろした。

「まあまあ、フォンス様。姉は"鈍さ"が取り柄みたいなものですから」

「ああ、確かに。おかげで美味しい思いもたくさんさせて貰ったからな。──"さすが婚約者同士、発想が同じだ"なんて。あるわけないだろう、そんなこと。これで丸め込まれるきみはどうかと思うよ」

結界術式がレジーナとそっくりだったとわかった際、彼が呟いた言葉。

それを今なぞる意味は明白だった。

「もしかしてこの前の術式は、偶然なんかじゃなく……」

「今頃? 本当に周回遅れの鈍さだね。そう。僕がきみの式を拝借した」

「!!」

(私が盗作したと責められた結界術式。奪ったのはフォンス様のほう!)

「他にもあるよ。きみいろいろと困っただろう?」

「では、まさか……。指輪の、件も……?」

青ざめるレジーナに対し、フォンスがニヤニヤと笑う。

「──!!」

レジーナの記憶が蘇る。

その日はレジーナの誕生日だった。

しかしレジーナの父は彼女を嫌い、聖女として神殿に押し込めたまま帰省を許さず、よって誕生祝いのパーティーなど開かれる予定もない。

フォンスは申し訳なさそうに眉根を寄せつつ、レジーナに声かけた。

"ごめんよ、せっかく会えたのにゆっくり時間が取れなくて。でも、代わりにこれを"

その場で手にある指輪を抜き取って、フォンスが彼女に握らせる。

"僕だと思って、持ってて欲しい"

"そんな、いけません。この指輪は大切なものでは?"

"だから愛するきみの指に。ね、レジーナ──"

彼はそう、甘やかに微笑んだのだが。

「私に指輪を奪われたと、最初に話されたのはフォンス様だったのですか?」

「まさか。僕がそんなこと言うわけないだろう?」

「そうよ、お姉様。噂を流したのは私。でも、"奪われた"って言ったわけじゃないわ。"フォンス様の大切な指輪がお姉様の手にあるの、奪ったんじゃないかしら"って推測しただけ。それが広まってしまったのは──、お姉様の人徳のなさじゃないの?」

「ルナリア!」

実妹が言ったのなら。

それはかなりの信憑性をもって、聞いた人の耳に残ったことだろう。

(だから噂が真実のように語られた)

そんなルナリアの言葉を受けて、フォンスが言う。

「そうそう。僕がしたのは、噂が十分広まってから、控えめに否定しただけ」

「…………!」

フォンスは、いち早く噂を知っていた。知っていたにも関わらず、放置したのだ。

「なぜ……、そんなことを……」

「それは当然、速やかに婚約者を交代するためさ」

「え?」

レジーナの目の前で妹のルナリアがフォンスの腕に寄り添い、自身の腕を絡ませてもたれかかる。

「僕の婚約相手はルナリアに変更されたよ。伯爵家に戻れば、きみの父上から話があると思う」

「な……っ」

「僕の父も、"盗み癖のある相手と縁を繋ぐなどもってのほか"と、ご立腹でね。"追い剥ぎ聖女"なんて名が、知れ渡ってたら、そりゃあねぇ。侯爵家の外聞にも関わるだろう? 特に術式の盗作疑惑は、決定打になったかな」

「そん、な……」

愕然とするレジーナに、ルナリアが笑いながら追い打ちをかけた。

「お姉様? くれぐれも訴え出ようなんて、思わないでね? 証拠のない発言は、余計ご自分を苦しめるだけだと思うから」

「──あなたたちは、いつからデキてたの?」

彼らの親密すぎる距離は到底、急造の婚約者同士とは思えない。

「デキてただなんて。俗な言葉だね、レジーナ」

「ふふ、想像してくださってよくってよ? お姉様。でも……、将来を約束した恋人が、指輪を指にはめるでもなく握らせるなんて。その時点で、"自分は本命じゃない"って気づかないものかしら」

「本当にな」

「!!」

叫びたい気持ちを必死に抑えて、レジーナはふたりに言う。

震える声を隠しながら。

「私を追い落として、婚約を交代して、でもカンドール伯爵家を継ぐのは私なのですよ? フォンス様はご次男であられるはず。入る家がなくなると思いますが、その点はいかがされるおつもりなのですか」

「まあ、お姉様! "追い剥ぎ聖女"が、伯爵家当主になれるわけないじゃない」

ルナリアが呆れたように声をあげた。

「私が次期当主に指名されたわ。お父様はお姉様を、家から除籍する予定よ」

「なっ──!」

「伯爵家に帰って、ご自身でお確かめになって?」

そして彼女たちの言葉通り。

帰宅したレジーナを待っていたのは父伯爵の怒号と追放命令だった。

その時に気づいたのは、父は初めから、他界した母の最期の忘れ形見、ルナリアを家に残したかったこと。

長子のレジーナを追いやる口実を、ずっと探していたこと。

怒りながらも満足そうな父の言葉の端々にそれを読み取り、レジーナは最後の気力を奪われた。

(ああ、本当に。私はなんて馬鹿だったのかしら)

家のために我慢して。

家のために婚約した。

家のために聖女になって。

家のために国を護った。

なのに!

何もかもが無駄だった。守りの聖女として、懸命に務めたことも。

それは、神殿の上役たちが話ひとつ聞いてくれないことからも明らかで。

彼らが伯爵家より格上の、侯爵家に尻尾を振ったのだとしても。

誰も私を見てくれない。

私が不要だったなら、最初から縛り付けないで欲しかったわ!

そしたら私は、私のために生きたのに!!

(今からでもそうしよう。子どもの頃の夢を叶えるの。国境の森林で、私は──)

程なくして。国の東端がごっそりと削り取られた。

否、正確には結界が解除され、広大な土地が、魔獣操る隣国の支配下となったのである。

このことは国中を震撼させた。

「オルビス侯爵令息フォンス殿! 貴殿には結界解除の容疑がかかっている! 王宮まで同行願おうか!」

厳しい表情をした騎士たちが、神殿へと踏み入り、フォンスを名指しした。

「え、は? ええ」

狼狽するフォンスに構わず、騎士が彼を取り押さえる。

「隣国と内通し、結界を破ったのだろう!」

「まさかそんな! 僕がそんなことをするわけがありません!」

「だが貴殿の開発した結界は、完璧で強固だった。もし他者が術の 綻(ほころ) びを暴くにしても、数年かけて見つかるかどうか。そんな微細な穴を隣国につかれたのだぞ。他の誰にも出来るはずがない」

「……! ち、違うんです、結界の弱点なんて僕が知るはずは──」

「そのうえ貴殿の指輪に、隣国への発信形跡があった」

「へ?!」

「以前、"追い剥ぎ聖女"に奪われたと噂になった指輪だそうだが。元聖女レジーナが職を辞す際、"怪しいから調べて欲しい"と城の研究機関に預けていったのだ。研究員たちが丹念に調べたところ、 宝石(いし) の台座に術式が隠されていた」

「──! それならレジーナが! あいつが僕を 嵌(は) めようと指輪に細工したんだ。僕は何も知らない」

「発信の術式には、結界と同じ、術組み立てのクセが見受けられた。貴殿以外の何者でもないだろう」

「そんな!!」

「それとも結界術の開発者は"追い剥ぎ聖女"だとでも言うのかね。盗作騒ぎがあったそうじゃないか」

「くっ」

「とにかく。詳しい話は王城で聞こう。大人しく来たまえ!」

ざわめく神殿関係者たちが見守る中、フォンス・オルビスは連行されていった。

「ルナリア・カンドール伯爵令嬢。オルビス侯爵家が次男フォンス・オルビスと共謀し、第一王子殿下のご領地に敵を手引きした疑いで逮捕する!」

「ええっ? な、なんのことでしょう?」

ルナリアが暮らすカンドール伯爵家はその日、騎士団に囲まれた。

罪状は、カンドール伯爵家が入り婿予定のフォンスと組み、第一王子の領地を隣国に削り取らせたという、利敵行為だ。

魔獣部隊に侵略され、隣国に組み込まれた土地は、第一王子の所領だった。

豊かな穀倉地帯で、国として大打撃。

第一王子は土地を取られた失態から逃れるため、この件を第二王子派の企てと断じた。

カンドール伯爵家は第二王子派である。

フォンスの犯行動機──敵国と示し合わせて結界を解除した──を、婚家カンドール家の差し金と見なし、彼らの責任を徹底的に追及した。

例えそれが言いがかりであっても、本気の第一王子を前に一介の貴族では逃れようがなく、実際カンドール家が違法行為に手を出していたこともあって、伯爵家は取り潰し。

オルビス侯爵家では無関係を貫くため、次男との関係を切って捨てた。

フォンスは今になって、「結界術式の開発者はレジーナで、すべてあいつの 仕業(しわざ) だ!」と喚いているらしいが、今回の件を第二王子派への糾弾と牽制に切り替えた第一王子は、彼の主張を無視。

見つからないレジーナよりも、名が知れたフォンスを" 明確な犯人(イケニエ) "とし、早急に事態を収めることにした。

ルナリアとその父、そして婚約者フォンスは罪人として、沙汰が下るまで牢に繋がれることになる。

そして。

"追い剥ぎ聖女"こと追放されたレジーナ・カンドールは、彼らの企みを知り、阻止しようとしたがために汚名を着せられ追放されたのではないかと、人々は噂し合うようになった。

フォンスの指輪を城に提出したこと。また、追放された時期が隣国の侵攻と近かったためだ。

レジーナの行方は 杳(よう) として知れず、国民は真の聖女を惜しみ、神殿に不審の目を向けた。

神殿は名声回復のため、躍起になっているという。

「故国での評判が、ずいぶん上がっているようだな、レジーナ」

「そうですね。そこまで意図したわけではありませんでしたが……。スッキリしたことは確かです」

無遠慮に 天幕(へや) に来た、褐色肌の凛々しい青年に目を向け、レジーナが応える。

そんなレジーナは巨大狼のふかふかな毛に顔を埋め、"魔獣吸い"に忙しい。

「でも虚しいです。裏切られなければ私も、彼らを裏切ることはなかったのですから」

「そのことなんだが、どうだ。正式に我が軍門に入ること、考えてくれたか? 俺なら決してあんたを裏切らない。魔獣も人間も、信頼関係が第一だからな」

「……。お断りしたはずですよ? 私は人生に疲れたので、ここでモフモフに囲まれながら静かに暮らしたいと。了承して貰ったからこそ、敵将のあなたに協力したんですから。まさか王弟殿下ともあろう方が前言を覆すなんて、ないですよね」

故国の結界を一部崩し、魔獣部隊を率いた隣国の侵攻を助けたのは、レジーナだった。

職場と実家を追放されたレジーナは失望し、幼い頃憧れた孤高の獣を探して、国境に踏み入った。

判断力が落ちた状態での愚行。

レジーナは足場の悪い森で怪我をして動けなくなり、通りすがりの巨大な狼に慰められていたところ。

"どうして泣いている?"

レジーナの涙に応えた 同族(人間) を、彼女は目に焼き付けた。

魔獣部隊を率いて侵略戦争のために訪れていた、隣国の王弟。狼は、彼の騎獣だった。

彼はレジーナを助け、怪我の手当てをした後「帰らなければ噛み殺す」と脅したが。レジーナには、帰る場所も帰る気もない。森に居座る気満々だったレジーナは恩返しも兼ねて、己の価値を示した。

完璧な防御結界を崩してみせたのだ。

もとは自分が作った結界術式。どこを 弄(いじ) れば、どう 脆(もろ) くなるか。

結果だけを書き写したフォンスは、わかってもいないだろう。

作る過程で何度も弱点を補強し、対策し続けたからこそ知る、開発者だけの知識。

(私の結界式を自分のものだとフォンス様たちが言い張るなら、くれてやるわ! 裏切者の烙印付きで)

果たして東の一角は、難なく王弟ノクスの手に落ちた。

その際、フォンスの指輪に仕込んだ嫌がらせが、彼の冤罪を生む結果となってしまったようだが、それはなるべくしてなった流れ。副産物に過ぎない。

決して追い剥ぎ扱いされた仕返しなどでは……。むむむ。

大きな誤算は、想定以上にノクスがレジーナに興味を持ってしまったこと。

レジーナに与えられた天幕に足繁く訪れ、"仲間になれ"とうるさい。

「言っておきますが、結界はもう崩せませんよ? あちらもプロが多数待機しています。今回露呈した欠点は、あっという間に研究され、補強されるでしょうから」

「大丈夫だ、そこまでは求めてない。後は兄上たちの交渉術にかかってるから、俺の役目はこれで終わり。じき、帰還命令が出るはずだ」

政治は末弟の領分ではないらしい。

鋭利な黒曜石のごとく瞳が、煌めきながらレジーナを見る。

「"領民には手を出さない。略奪をしない"。これらの約束は守ったじゃないか」

「でしたら"私がスローライフを楽しむ"、という約束も守ってください」

対するレジーナは素っ気なく、横を向く。その頑なな態度からは、(もう人間なんて信じない。モフモフさえあれば良い)という心の声が漏れ聞こえているようだ。

ノクスが笑った。精悍な輪郭が、少年のように緩む。

「愛らしいな。それほどの才を持ちながら、求めるものが"スローライフ"なのか」

「あっ、愛ら……?」

生まれてこの方、かけられたことのない言葉だ。

戸惑うレジーナを、低く柔らかな声がくすぐる。

「だがあんたの"スローライフ"には、"獣"が必須なんだろう?」

そういうとノクスは、彼の魔獣を呼んだ。

「おいで、アテル」

主人の呼びかけに、すっくと 狼(アテル) が立ち上がる。

モフモフに去られて、「あぁ……」とレジーナが哀切の声を漏らした。

「言っておくが、こいつは引き揚げるぞ。俺の魔獣だからな」

「そんな。せっかく仲良くなったのに」

ずっとモフモフがいる生活がしたかった。

神殿勤めは動物に厳しく、屋敷でも父がうるさく。レジーナは癒しの毛皮に憧れていた。

「だが俺についてくるなら……、そうだな。たまのお触りは許してやろう。アテルが嫌がらない限り」

「う」

「どうする? 俺は近々、王都に戻るが」

「うぅ……」

「その時あんたを紹介しよう。国王公認で"魔獣付きのスローライフ"を手に入れに行かないか?」

レジーナに向かって、ノクスが手を伸ばす。

「魔獣付きのスローライフ!」

(なんて魅惑的な響き! 隣国の王が認めれば、私にも魔獣を付けてくれるかもしれない!)

従属関係を結んだ魔獣は主人に従順で、騎士よりも強く護ってくれるという。

万一故国から何か言ってきても、撃退することが出来るだろう。

レジーナの気持ちは 俄(にわ) かに傾き始めた。

彼の言う国王公認のスローライフがノクスとの結婚で。花嫁生活をゆったり生活だと言い張られる未来なんて想像すらせずに。

魔獣(アテル) どころか、王弟へのお触りまで許されるなんて思いもよらないまま……

追い剥ぎ聖女は、スローライフを強奪するために、青年の手をとったのだった。