軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第027話 部屋は1つって言ったらどういう反応をするんだろう?

俺は夕方の5時前には冒険をやめ、帰還した。

ギルドに戻ると、カエデちゃんのところで精算し、カエデちゃんとこの前行った居酒屋に行く。

そして、個室に通され、ビールを頼むと、すぐに来たため、乾杯をした。

「でさー、今日、三枝さんに会ったよ」

俺はビールを飲みながら今日の冒険のことをカエデちゃんに話す。

「三枝ヨシノさん? Aランクのですか?」

「そそ。噂通りの美人でやんの」

あと、おっきかった!

「へー」

カエデちゃんがむくれた。

「カエデちゃんの方がかわいいよ」

「そうですか? 男の人はああいう人の方が好きそうですけど」

胸ね。

カエデちゃんもそこそこあるけど、三枝さんはすごかった。

「俺はカエデちゃんみたいな癒し系が好き。ホント、癒される…………」

カエデちゃんはかわいいし、優しいし、話を聞いてくれるし、ホント、いい子……

「……いきなり病まないでくださいよ。ほら、飲んで、飲んで」

「うん」

あー、ビールうめ。

「それでさー、あの人、ホント、強そうだった。Aランクってすごいね」

「まあ、Aランクですからね。ウチのギルマスもでしたけど、Aランクはけた違いです。それにヨシノさんってソロ活動が多いですからね。あたおかです」

ホント、すごいわ。

でも、俺もソロ!

あ! さてはあの人も友達がいない口だな!

「すごいよね。しかもさー、連絡先を交換しちゃった! レア、レア!」

「へー…………」

あ、カエデちゃんがめっちゃ冷たくなった。

「エレノア・オーシャンを見かけたら連絡してほしいんだってさ」

「ふーん…………先輩、本当にそれだけだと思ってます?」

カエデちゃんのジト目も見慣れてきたなー。

「ぜーんぜん、思ってない」

「おや? なんでです?」

カエデちゃんが意外そうな顔をする。

「だって、名前を呼ばれたし。自己紹介もしてないのに」

沖田君って呼ばれちった。

「それって…………」

「最初から俺を知ってて、接触してきたね。多分、同じギルドに所属してて、ほぼ同時期に冒険者になったから探ってきたんだと思う」

でも、名前を呼ぶのはないわ。

ドジっ子だ。

ドジっ子巨乳だ。

まあ、俺が胸をガン見してたから思わず名前を呼んだんだとは思うけどね。

これはカエデちゃんには言えない。

「先輩の方に来ましたか」

「まあ、大丈夫だよ。ヘマはしない」

「うーん、素直に頷けない」

カエデちゃんには大失敗したからね。

でも、もう大丈夫。

俺は学習した。

人は成長する生き物なのだ。

「大丈夫だってー」

「まあ、信じます。あ、それとですね、明日も来てもらえません?」

「明日? いいけどなんで?」

「お金の受け取りです。それと今後の売る物ですね。ギルマスが呼んでます」

ということはエレノア・オーシャンで行けってことか。

「マスコミがうぜーなー」

「パパッと抜けてきてくださいよ」

「うーん、わかったー」

沖田君で行って、ギルドのトイレで変身…………いや、ダメか。

普通に行こう。

「よろしくです。あ、それで本題です。来週、休みを取りましたんでカニを食べにいきましょう」

おー!

「行こう、行こう! あ、お前は一銭も出さなくていいからな。何しろ、俺は明日には億万長者だ!」

1億8000まーん!

「先輩、かーっこいい!」

だろ? だろ?

「札幌でいい?」

「いいんじゃないですか? 何とか温泉に行きたい気もしますけど、遠いでしょ」

「多分? まあ、普通のホテルで良いよね?」

「ですねー」

カニ食って帰ろ。

「じゃあ、適当に予約しとく」

「お願いします」

さすがに2部屋だな……

「よし、飲もう」

「楽しみですねー」

ホント、ホント。

俺とカエデちゃんはカニが食べられる店を探しながら飲み、この日は早めに解散した。

◆◇◆

翌日、俺はエレノア・オーシャンの姿になると、透明化ポーションを飲み、透明になる。

ちなみに、透明化ポーションを飲むと、服やカバンも透明になる。

理由?

知らない。

俺は誰もいないところで再び、透明化ポーションを飲み、姿を現した。

そして、駅に向かい、電車に乗る。

この日も普通に座れたのだが、明らかに周囲の人が俺に注目しているのがわかる。

中にはスマホを見るふりをして、カメラを向ける者もいた。

バレてないつもりかもしれないが、当人からみたら違和感がありすぎてバレバレだ。

俺は今度からタクシーを使うことに決め、目を閉じた。

電車が池袋に着くと、すぐに駅を出る。

そして、ギルドに向かおうとしたのだが、駅の出入り口近くには多くのマスコミが群がっていた。

チッ!

誰かがネットでつぶやいたな……

こいつらはそれを見て、ギルド前ではなく、ここにいるのだ。

その証拠に…………ほら、もう来た。

「エレノア・オーシャンさんですよね!?」

「少しお話をいいですか!?」

うっぜ……

「ギルドに行くのでそれまでだったらいいわ」

まあ、無下に扱うと何かを書かれるかわからない。

適当にあしらおう。

俺はギルドに向かって歩き出した。

すると、当然にようにマスコミもついてくる。

「オークションにアイテム袋を出品したのはエレノア・オーシャンさんで間違いないですよね?」

1人の女子アナが聞いてくる。

「そうね。出したわ」

「それはどこで手に入れた物でしょう?」

今度は別の記者が聞いてきた。

「モンスターからドロップしたわ。私は冒険者ですから」

「モンスターからですか? それは何のモンスターでしょう?」

またもや、違う記者が聞いてくる。

「10個あるからね。どれがどのモンスターだったのかは忘れたわ」

「一説によると、企業が作ったものと言われていますが?」

今度は…………あ、昨日の女子アナさんだ。

「企業? 私は会社勤めではないわね」

うっ…………クビ……

カエデちゃーん、癒してー。

「どこかに雇われたアンバサダーではないのですか?」

……………………。

「違うわ」

アンバサダーってなーに?

翻訳ポーションを飲んでくればよかった…………

今度から飲んでおこう。

「では、あれは本当にドロップしたものだと?」

「そう言ってるじゃない。運が良かったのよ」

そう、たまたま!

「随分とおきれいですが、過去に何かモデル等をやっていましたか?」

昨日の女子アナさんがそう聞いてきたので、足を止めた。

「あなた、良いことを言うじゃない? でも、やってないわね」

俺は再度、歩き出す。

「今後、何かを出品する予定はおありですか?」

男の記者がそう聞いてきたところでギルドに到着した。

俺はギルドの扉の前で止まり、クルッと振り向く。

「皆様、ここから先は記者の皆様は入れません。お帰りを」

ギルドは冒険者や職員以外は許可がないと入れないのだ。

「あのー、最後の質問だけでも答えてもらえないでしょうか?」

男の記者が困ったように言ってきた。

「私は冒険者です。運がよくオークションにかけられそうな物が見つかれば、出します」

「今はないと?」

最後って言ったのに…………

あ、でも、昨日の女子アナさんだ。

仕方がない。

「あります。以上。さようなら」

私はそう答えて、ギルドの扉を開け、中に入った。

「ふぅ……」

俺は一息つき、カエデちゃんのもとに向かう。

「お疲れさまです」

カエデちゃんが労をねぎらってくれた。

「駅で捕まったわ」

「だと思いました。私もネットで見ました」

カエデちゃんがスマホを見せてくれると、そこには電車で目を閉じている金髪女が写っていた。

「今度からはタクシーを使うわ」

「それがいいと思います」

金はある。

何度も言おう!

金はあるのだ!

わっはっはー!

「ギルマスを」

俺は本題に入ることにした。

「はい、こちらです」

カエデちゃんが立ちあがり、受付の端に向かい、俺を受付の中に入れてくれる。

そして、この前も行った部屋に案内してくれた。