軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第265話 ある意味正解

俺は似合わないサングラス少女とサバゲーコスプレ少女を連れて、エメラルダス山脈の安全エリアであるゲート前までやってきた。

「じゃあ、僕は戻るから終わったらまた連絡してね」

ここまで送ってくれたアルクがそう言って、消える。

「おはよう、そいつは何?」

アルクが消えると、近くにいたクレアが呆れた顔でリディアちゃんを指差した。

「私の弟子のリディアちゃん。かわいいでしょ」

「いや、かわいいとか以前に格好よ。戦地に行ったら3秒で死にそうなんだけど」

的確。

「気合を入れてるのよ」

「あんたらってファッションセンスが独特よね」

え? 俺も?

お似合いなミステリアス路線なんだけど……

「私は似合うでしょ」

「もう慣れたけど、よく考えたら日常で見る格好じゃないわよ」

ローブを着ている奴なんておらんか。

「夏のエレちゃんでいくか……」

「この前のあれ? まあ、季節感は合ってるけど、微妙ね。それよりもそのコスプレ女の銃は本物?」

「そんなわけないでしょ。エアガンよ」

「これから軍の連中が集まっているところに行くのに?」

危ないか?

いや、大丈夫か。

「どう見ても人畜無害でしょうが。リディアちゃん、構えてみて」

そう言うと、リディアちゃんがマシンガンを構える。

「エイドリアーン」

それ、同じ人だけど違うやつやで?

「まあ、大丈夫か。銃の構え方もなってないし」

「所詮は道楽だから」

完全にピクニック気分。

「灯りは大丈夫なのよね?」

「優秀な子だから大丈夫」

知らんけど、この子も空間魔法を使えるし、優秀なんだろう。

「ふーん……あんた、冗談でも銃口を人に向けたらダメよ」

クレアがリディアちゃんに注意する。

「わかってます」

リディアちゃんは頷くと、マシンガンを構えるのをやめ、肩に担いだ。

「じゃあ、クソ暑いし、さっさと涼しい洞窟に行きましょうか」

俺達は洞窟に向かって歩き出す。

すると、やはり山の麓辺りで自衛隊の連中と出くわした。

自衛隊の連中は相変わらず、俺とは目を合わさないが、皆がチラチラとリディアちゃんを見ている。

「大人気ね。きっとリディアちゃんがかわいいからよ」

「恐れ多いです」

「しかし、私に反応せず、13歳の子に反応か……日本の国防が不安ね」

怖いわー。

「あんたはその煽り癖をやめなさい。ものすごく不満そうな顔をしているわよ」

あ、一部が頷いている。

「煽ってないわよ。失礼ね」

「あんた、絶対に挑発のスキルを持ってるでしょ」

「何それ? 知らない」

聞いたこともないわ。

「……持ってるわけだ」

「うるさいわねー……」

俺はリディアちゃんを見た。

すると、リディアちゃんがクレアをじーっと見て、俺に向かってピースサインをする。

「ふっ……あんたも持ってんじゃないの」

しかも、レベルが2もある。

「なるほど……サングラスチビが透視でコスプレチビは人のステータスを見れるわけだ」

「何を言ってるのか全然、わからないわ」

「白々しい……そういう情報はすでに回ってきているのよ」

エメラルダス山脈の説明会をしたからわかるだろうしな。

「詮索はよしなさい」

「詮索も何もあんたらあっちの世界に出てこないじゃん」

まあね。

もう表に出る理由がない。

今回も暇つぶしだし。

「外はうるさそうね」

「今頃、ハリー達が頑張ってるわよ」

頑張れ。

その後、昨日と同じように右の方に歩いていき、洞窟を目指した。

しばらく歩いていると、洞窟までやってきたので入口の前で一旦止まる。

「確認だけど、ラフィンスカルは見つけ次第、瞬殺ね」

「そうしてくれる? シャレにならないから」

クレアが頷いた。

「よし、リディアちゃん……ホ、ホーリーライトをお願い」

ダメだ。

笑ってしまう。

「何がおかしいんです?」

「いいの、いいの。気にしないで使いなさい」

「では……」

リディアちゃんは先頭になって洞窟の中に入る。

すると、手を掲げた。

「ホーリーライト!」

リディアちゃんが魔法名を言うと、白い光が手から飛び出し、洞窟の壁を照らす。

すると、洞窟の壁が光り出し、本当に昼間のように明るくなった。

「すごっ。外と変わらないわよ」

クレアが外と見比べ、驚く。

「本当ね。しかも、先まで明るい」

洞窟の奥まで見える。

「私も見やすくなりましたね」

透視も見えやすくなったようだ。

「ホーリーライトは壁を光らせる魔法なんですよ」

フロンティアの建物にある光源と一緒だな。

あのキラキラ塗料を魔法で再現したのがホーリーライトなんだろう。

「ホーリーは何なの?」

「白いからです。それだけですね」

「なるほどね。だからあなたでも使えるわけだ」

聖なるは関係ないようだ。

「私は邪悪な存在ではありません」

ドSのくせに……

スマ〇ラでアルクをハメてボコボコにしながらきゃっきゃしてたくせに。

「この魔法があれば電気代が浮くわね」

「そんなものをケチらなくてもいいじゃないですか」

まあね。

「行きましょう。クレア、あんたもリディアちゃんを気にかけてあげて。見た目通り、運動神経は皆無だから」

「ダンスは得意なんですよ?」

だからなんだよ……

「足遅いでしょ?」

「あまり走ったことがないのでわかりません」

ガチのお嬢様だ。

「クレア、わかったでしょ?」

「そうね……ねえ、もしかして、この子が本当のフロンティアのお姫様じゃない?」

惜しい!