軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第193話 大喜び

ロッゾさんとシッドさんにDVDプレーヤー等をプレゼントすると伝えた2日後の朝。

朝食を食べ終え、別荘から外に出ると……別荘の前には2人の姿があった。

「あれ? ロッゾさんとシッドさん。こんな朝からどうしたんですか?」

「おお! 佐藤さん! ようやく出てきたか!」

「家が完成したから、早速呼びに来たんだ。いきなりで悪いが、今日プレゼントしてもらうことってできるか?」

「ええ、もちろんできますが……もう家を建てたんですか? まだ2日しか経っていませんよ?」

「そりゃあな! 嬉しいプレゼントをしてくれるって言われたら、ウッキウッキで作業に取り掛からせてもらったぜ!」

「ここに自分たちの家を建てた時も楽しかったが、今回が人生の中で一番楽しい仕事だったのは間違いないな。休みなく働いていたが、ロッゾなんかずっとニヤついていたからな」

「それはシッドの方だろうが! 俺は真剣そのものだったわ!」

「いいや。ロッゾは気味の悪い笑顔を浮かべていた」

何故か喧嘩が始まってしまった。

どちらも楽しく仕事ができたって話だと思うんだけど……とりあえず止めよう。

「ちょっと待ってください。仕事中、笑顔だったかどうかはどちらでもいいので、喧嘩は止めてください」

「おっとすまねぇ! シッドが変なことを言い出すから、つい言い争っちまった!」

「プレゼントができるなら、早速来てくれ。もう後は置くだけで大丈夫なはずだ」

「分かりました。時間がかかることでもないので、農作業を行う前にプレゼントさせて頂きます」

ということで、私はロッゾさんとシッドさんの後を追い、新しく建築したという建物に向かった。

早歩きの2人についていくと、ロッゾさんとシッドさんの家のちょうど中間辺りに、立派な家が建てられていた。

「本当に建てられていますね……。こんな立派な家を2日で建てるって凄すぎますよ」

「中はこだわっていないからな。広い一室って感じだ」

「本当にDVDを鑑賞するためだけの家って感じだな! とりあえず中に入ってくれ!」

家の中に入ってみると、玄関以外は何もないだだっ広い部屋。

詰めれば二十人くらいは入れそうなため、普通の映画はみんなで鑑賞できるようにしてくれたのかもしれない。

「本当に殺風景な部屋ですね」

「DVDプレーヤーさえあれば、一気に色づくからな! この殺風景さもこだわったんだ!」

「なるほど。DVDプレイヤーを買いかぶりなような気もしますが、早速置かせて頂きますね」

さすがにモニターに対し、部屋が広すぎる気もするけど……いずれはプレジェクターを設置するという手もある。

そんなことを考えつつ、私はまず発電機を購入することにした。

「おー! DVDプレーヤーを充電するための機械だ! これもくれるのか?」

「今回のDVDプレイヤーは、この機械がないと駄目なんですよ」

「違うタイプのDVDプレイヤーってことか? 実物を見ないと分からねぇな」

興味津々のロッゾさんとシッドさんに見られながら、私はモニターを購入。

用意してあったテレビ台の上に置き、コンセントを発電機にさした。

「……ちゃんとつきますね。これなら大丈夫そうです」

「ん? 真っ暗なままだが……もしかして、この大きなやつがDVDプレイヤーなのか?」

「DVDプレイヤーはまた別なんですが、この画面で映像を見ることができるんです」

「手のひらサイズから、一気にこんな大きくなるのかよ! こんなものを貰っちまっていいのか!?」

「ええ、もちろんです。DVDプレイヤーもセットしますので待っていてください」

私は続いてDVDプレイヤーを購入し、モニターの下に置く。

そしてHDMIケーブルで繋ぎ、DVDプレイヤーの方も発電機にセット。

後は発電機を日向に置いて、セッティングは完了。

上手く映像が映ってくれればいいんだけど、テレビは映っているし大丈夫なはずだ。

「ちょっと映画を流してみますね」

せっかくだし、新しい映画のDVDもプレゼントすることにしよう。

マーベル一作目の『アイアンマン』を購入し、DVDプレーヤーにセット。

流してみると……ちゃんとモニターに映像が流れた。

「おお! デカい方に映像が映っている!」

「しかも、新しい映画か? これはありがたすぎるな。――って、もう止めるのかよ」

早速、映画に釘付けになってしまっているため、私は一度映画をストップさせた。

操作説明もしなくてはいけないからね。

「操作を教えたいので止めさせて頂きました。一通り教えますので覚えてくださいね」

私はリモコンの使い方を説明してから、なくさないようにしっかりと念押す。

気を抜くと、リモコンを見失うことが多々あるからね。

「これで遠隔操作ができんのか……! バラして、中身を確認したい欲が出てくるぜ!」

「絶対に駄目だ。壊したら許さないからな」

「さすがにやらねぇって! とにかく……佐藤さん、ありがとな! とんでもねぇ代物を頂いちまった!」

「いいんですよ。これまで2人には良くしてもらいましたし、これからも色々とお世話になりますからね。とりあえず、10日後ぐらいに屋台の完成をお願いします」

「もちろんだ。作業は行っているし、完璧に作ってみせる」

「それなら良かったです。それでは、農作業を行うので失礼しますね。後はごゆっくり楽しんでください」

「ああ! 本当にありがとう!」

「佐藤さん、この恩は一生忘れねぇ」

感激している様子のロッゾさんとシッドさんに見送られ、私は新しく建設された家を後にした。

大喜びしてくれたみたいだし、DVDプレーヤーとモニターをプレゼントしたのは大正解だったな。

いつかあの部屋を借り、みんなで映画パーティーもやりたい。

そんなことを考えながら、私は気持ちを切り替えて農作業を行うことにしたのだった。