軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第153話 農業日和

雲一つない気持ちの良い晴天。

空気もカラッとしており、非常に過ごしやすい気温。

今日から農業を再開するんだけど、最高の天気だったのはありがたい。

「うぅー! 気持ちの良い天気ですね。最高の農業日和です」

「ええ。去年はまだ寒かった思い出がありましたが、今日は気温も高くて最高ですね」

「はい。早速、作業に取り掛かろうと思うのですが……もうゴブリン部隊を従魔にされたのですか?」

「いえ、今から従魔にしようと思っています。ゴブリン部隊への指導は私が行いますので、シーラさんは作業に取り掛かってもらって大丈夫ですよ」

「分かりました。それでは作業に取り掛からせてもらいますね」

シーラさんはそう言うと、スキップしそうな勢いで畑へと向かっていった。

この後ろ姿を見るだけで、今日を楽しみにしてくれていたことが分かる。

私はそんなシーラさんの背中を見送ってから、タブレットを操作してゴブリンを購入することにした。

まずはシレイと同じように、部隊長になれるであろうゴブリンの購入から行う。

数あるゴブリンの中、私が今回の部隊長に選んだのはゴブリンマーシャル。

必要NPがシレイと同じく15000でありながら、マーシャル――つまりは指揮官であるため、きっとシレイと同じく部隊をまとめられる能力を持っているはず。

タブレットを操作し、ゴブリンマーシャルを購入すると、シレイによく似たゴブリンが現れた。

基本的には普通のゴブリンと変わらないけど、服装がシレイと同じく賢そうな感じ。

見た目だけの判断になってしまうけど、これは良い部隊長になってくれそうな気がする。

「ゴブリンマーシャル、初めまして。今日からマーシャルと呼ばせて頂きます。よろしくお願いします」

「うがっ」

少しテンションが低めのマーシャル。

その感じも賢そうだし、最初から私の言葉を理解できているのもポイントが高い。

ということで、ここからは安いゴブリンを大量に購入していく。

まぁ安いゴブリンといっても、前回の時に安い順で購入していってしまったため、3000NP帯のゴブリンしか残っていない。

それでも安めの値段ではあるため、気にせずに残りの25000NPで買えるだけのゴブリンを購入していく。

今回私が購入したゴブリンはバウンサー、マーシナリー、フェンサー、ソードマン、ナイト、ソルジャー、アーチャー、シューターの計8体。

なんだか強そうな職種のゴブリンを集めることができた気がするけど、やってもらうのは農業のために活かせるのかどうかは不明。

マーシャル以外は特に期待もしていないし、最低限の仕事をこなしてくれることを祈るだけ。

従魔にしたゴブリン達にも挨拶を済ませてから、私はマーシャルに仕事のやり方を教えることにした。

一度シレイ相手に行っている作業のため、ゆっくり丁寧にしっかりと教え込んでいく。

戦力になるには2週間くらいかかるだろうし、私は慌てずに教えていった。

マーシャルにある程度の仕事を教えた後は、シーラさんと合流してスキルの畑の苗植えを始める。

まっさらな農地に苗が植えられていく光景は気持ちが良い。

「佐藤さん、こんなものですかね? やっぱり初日は気持ちが良いですが、仕事量が少ないので少し物足りなく感じます」

「苗植えと水やりだけですからね。他のところももう終わったみたいです」

「これだけ広い畑が手狭に感じてしまいます。従魔の数が一気に増えましたし、ここの存在を知らない人が見たら驚くでしょうね」

「確かにそうですね。ゴブリン部隊を増やしたことで、人より魔物の方が多い状態ですし、見方によっては魔物が侵略してきているように見えてしまうかもしれません」

そもそも人がやってこないということもあって、外面はあまり意識していなかったけど、見ようによってはトラブルになってもおかしくない光景かもしれない。

大丈夫であることを伝えるために、何か目立つものを作った方がよさそうだ。

「勘違いされたら大変ですね。王様は知ってくれていますが、世間的には認知されていないでしょうし、きっと大騒ぎになってしまうと思います」

「早急にここが安全だと分かるものを作りましょう。大きな看板とかがベストだと思いますが、シッドさんに頼まないといけませんね」

「シッドさんなら、看板くらいはすぐに作ってくれそうです。作業が終わってしまって暇ですし、今日の内に完成させてしまいましょう」

ということで、早急に看板作りを行うことにした。

魔法で看板自体は作ってもらえるだろうけど、肝心なのは看板に描くもの。

『安全です』の文字だけだと、逆に怖い感じも出てしまうため、何か可愛らしいイラストを描きたいところだけど……。

今、ここにいる人は誰もイラストを描く事が出来ない。

イラストを描ける人といえば、ベルベットさんのみ。

アッシュの馬車で王都まで向かい、ベルベットさんに可愛らしいイラストを描いてくれないか交渉をしに行こう。

イラストを褒められたら漫画を公開する切っ掛けにもなるかもしれないし、これは良い機会かもしれない。

問題なのは王女様だから忙しそうってところだけど、時間ができたら来てくれるはず。

ということで、まずはシッドさんに看板の作成をお願いしてから、急いで王都に向かったのだった。