軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第178話

チーウさんが冒険者ギルドに草採集作戦の終了報告をして俺の初冒険者活動は無事終了。

「ギルマスに報告。ミーシャにより未報告の食用可能な植物を確認。全員で実食済みだ」

「で、それは冒険者のみに告知でよいのか?」

「【青花草】は冒険者のみで良いと思う。飢饉の時の救荒植物として商業ギルドに報告はしておいてよいのではないか?」

「【青花草】というと、服職人が下絵付けや縫い代線を引く時に花弁から採った染料を使う、あの【青花草】かね?」

「それです。時々、花弁の採取依頼の出るあれです」

「それは一般に告知は避けた方が良いだろう。花弁の方が大事だ」

「一度試食をお勧めします。それより【鶏餌草】の方が問題です」

「まさか……」

「【鶏餌草】は食用でした」

あっ、ギルマスの顔が “またかー!!” な表情になっている。だって、アルファルファとヤングコーン情報はドワーフ領内の各ギルドで共有されてるハズだからね…。

「まさかだが、鶏の前で食べたりしてないだろうな」

うわっ、ダイレクトに質問してきたよ。

「まだ鶏の前では試していません。一度試してみたいところですが…」

チーウさんが俺のことをチラッと見てくる。

「その件は商業ギルドや農業ギルドと相談の上で実験することになるだろうから、勝手に試さない事とする」

「分かりました」

「後、買い取りに出すものが有れば査定してもらう様に。情報料は商業ギルドに報告、相談してから振り込みになるから数日待って欲しい」

という、かなりお硬い遣り取りが終了した。

「お硬いのは今回だけだよー」

「いつもはもっとユルイっす」

「コレ、査定で…って安すぎやねん!! ええです、持って帰りますわ」

クララさんが素材持ち帰りを選択していた。

「納品指定無しの採集物は買い取り価格も安うてあきまへんわ。商業ギルドを確認して、そこもアカンかったら直で持ち込みやねー」

「冒険者ギルドに戻ってきて完了報告を出したら奥の更衣室に行って装備の確認をするんだ。手間でも一回鎧類を脱いで破損が無いか確認をする。破損があれば修理に回す。破損が無くてもメンテは必要だから種類に応じてメンテに出すこと。ヒル避け布は再加工してもらうか買い取りしてもらうといい。後、その時にヒルに喰い付かれてないか確認。クララが居れば光魔法を掛けてもらえばいいけど、居ない時は冒険者ギルドの回復術師か治療院の回復術師に魔法を掛けてもらうこと。術師が居ない時は薬を使う」

「ヒルって怖いんですね」

「噛み跡は放置してたら治りが遅いからね。まぁ、冒険者が持ち帰ってしまったヒルは高く売れるから要チェックなんだよ」

えっ!? それも売り飛ばすの!?

「売るんですね……」

「せやでー。冒険者がバッチリ対策したのを突破するヒルやからな、受験生にバカ売れするんやで」

あ……、前世で台風が来ても落ちなかった果物と同じ扱いなんだ。

俺にヒルは付いてなかった。良かったと思う反面、売ったらどれくらいの値が付くのかも気になるよね。『ヒルと寄るの間に』は買い取ってもらった。どうせ暫く使わないんだし。残りの装備はリンド=バーグさんに確認してもらう事にした。本当は非金属鎧なのでリンド=バーグさんの管轄外なんだけど、アリサお姉ちゃんが「リンドに見せてアドバイスを貰ったほうがいいよ」と言うのでお願いすることにした。

夕方なので俺は学生寮に帰ることにした。装備は明朝リンド=バーグさんの工房に持ち込む。時間に余裕がある時はギルド内のお風呂を使って汚れを落とすの正解なのか。確かに公衆浴場に冒険者活動の汚れを持ち込むのは気が引ける。自分では見えない位置の怪我なんかの確認を兼ねるんだって。お風呂に入らないで『清浄』の魔法だけ掛けて帰る 人(ドワーフ) もいるのか。

「じゃあミーシャちゃん、また明日ねー」

「アリサお姉ちゃん、おやすみなさい。リンド=バーグさんにも宜しくです」

ザッと『汎用魔法』の JSS(浄化清浄殺菌) トリプルコンボを掛け寮に戻った。オロール先生に戻ったことを伝えに行くと、部屋のドアノブに謎のメッセージの書かれたボードが下がっていた。

「 どさ? ゆさ! 」

訳:(どこに行くの? お風呂だよ!)

短ッッ!! 古代エルフ語の文章、短過ぎだよ!!

共同浴場に行ったらオロール先生と合流できるんだろう。

脱衣場でのんびりしているオロール先生を見つけたので、ボードの文章が短すぎないかツッコミを入れたら、

(共)「本気を出したら 「 ど? ゆ! 」 になるよ」

と返されてしまった。本気を出すってどういう意味なの??? 「ど」は何処の ど(・) で、「ゆ」はお湯(=お風呂)の ゆ(・) ってことなの? 前世で歌ったドレミの歌もビックリだ!!

「 寒(さみ) ィはんでな、口っコ開けねで喋るんだ。口っコ開ければ 凍(し) みてまる」

訳:(寒いのでね、口を開けないで話すんだよ。口を開けていれば凍えてしまうんだよ)

『ブルー=フォレスト』って魔境だったのか…。

(共)「凄いところなんですね…」

(共)「冬は特に酷い。冬は雪に埋もれてしまうから若者は出稼ぎに出るんだよ」

オロール先生、それで後期の非常勤講師だったんですね。