軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第152話

楽しそうなアリサさんに無理やり手を引かれ服屋につれてこられた。普段着を数枚と作業着、後は下着のアレコレを選んでもらった。助かります。それから、靴から髪飾り、髭飾りの果てまで揃えられる。コレ、面白がってやってるな。

「ミーシャちゃん、可愛いんだから髪飾りとか髭飾りを忘れちゃダメだよ。辺境警備のガサツなオッサン達は何もアドバイスしてくれなかったでしょ?」

「ハイ、アリガトウゴザイマス……」

アリサさんの勢いに押され、なすがままの俺。これがC級冒険者の実力か…。お会計は商業ギルドの仮登録証で支払い出来た。商業ギルドの登録証は口座登録と紐付いているので、どこのドワーフ領内でも商業ギルドの管轄内であれば登録証一つで支払いが出来るのだとか。勿論、本人確認機能も付いているので勝手に預金を引き出したりは出来ない。異世界、便利だな…。アリサさんも納品の関係上、商業ギルドの登録証は持っている。

「商業ギルド登録証って便利よね。冒険者ギルドの登録証だと預金はしておけるけど、外のお店では会計に使えなくて…」

「そうなんですね」

「冒険者ギルドの方はヒト族の冒険者ギルドとも提携してるからだと思うよ。依頼報酬は預金しておけるけどね」

で、そちらにキープしてあるお金は冒険者ギルド管轄施設の利用料の支払いとか、ギルド内の施設の利用料を支払うのに使っているのだとか。足りない時は商業ギルド登録証でも支払えるからドワーフ領内で生活する分には商業ギルド登録証一択で十分だ。

「それでミーシャちゃん、『キーボックス』のスキルって持って無いって事で間違ってない?」

「持って無いです。それよりその『キーボックス』ってスキルは何ですか?」

「そこからかー。『キーボックス』ってのは次元収納スキルの一つで、鍵とか各ギルド登録証とかの小物を仕舞っておけるスキルね。十五サンチミートル四方、または五スーン四方程度の収納スペースだね」

「それ、凄く便利じゃないですか。ボクでも覚えられます?」

「ミーシャちゃん職校に行くんでしょ? 最初に習うよ。冒険者も最初に取得練習するけどね。ドワーフは種族特性なのか、割りと簡単に取得出来るみたい」

「それって事は、ヒト族の冒険者は『キーボックス』を持って無い人の方が多いって事ですか?」

「ヒト族はA級冒険者とかなら持ってるんじゃないかな? まぁヒト族はマジックポーチやマジックバックで済ませてそうだけど。ドワーフの場合、職人が色々と隠しておきたい小物を持ってたりするからね。ご先祖様に感謝しよう」

「家の鍵とか登録証を仕舞っておけるって便利だし、凄く安心ですね!!」

「だよねー。飲んだくれても死なない限り『キーボックス』に仕舞っておいたら大事なものを無くさないよ」

そっちの意味での種族特性かよ……。

「それでね、今流行りのアイテムがさっき買った髭エクステ!! 領都でブレイクしてるんだって。私のとミーシャちゃんのと、あとリンドの分も買っちゃった。ミーシャちゃんって髭の編み込み上手だから、髭エクステが絶対似合うよ」

アリサさん、とってもパワフルお姐さんです。

「ありがとうございます。それと話は変わるんですけど、アリサ=ランドさんとリンド=バーグさんの馴れ初めって聞いてもいいですか?」

「よし。教えてしんぜよう!!」

「私とリンドは親同士が親友でね…、私の 父親(パパ) はロビン=ランド、リンドの父親はシュピール=バーグって言うんだけど、まぁ冒険者と 大(おお) 鍛冶師の、顧客と専属鍛冶師な関係だった訳でして……」

で、装備の発注やメンテの度にアリサ=ランドさんはお父さんに付いてきて、シュピール=バーグさんの傍には見習い修行中のリンド=バーグさんが居た訳か。

「で、私も髭無しの頃から冒険者志望だったから、「髭無しの装備は髭無しが作るもんだ!!」 というお義父さんの指導の元、髭が生え始めてたリンドが私の装備を作ってくれて……、そのまま結婚しちゃった」

「ロビン=ランドさんも採取専門なんですか? それとも引退されてます?」

「 父親(パパ) はまだ現役だよ。 父親(パパ) はレア鉱石採掘が専門だけど、魔獣も狩るかな」

今、アリサ=ランドさんとリンド=バーグさんのご両親は領都住まいなんだって。アリサ=バーグさん曰く、好き勝手に冒険者して好き勝手に鍛冶をしているからいいんじゃない? とのこと。そして、 母親(ママ) とお義母さんは職人ではないとも教えてくれた。

「ミーシャちゃんは、リンドの庇護養子なんだよね。娘というより妹っぽいなぁ」

「ボク、まだ髭が生え揃ったばかりです」

「私はの髭が生え揃ったのは大分前かな。よし、年齢確認だ。せーので言おう。せーの 」

「四十 /七十二 」

「マジ? 結構若いのか…」

「アリサ=バーグさん、ボクよりずっとお姉さんですね」

そう、ヒト族換算なら俺が十三〜十四歳で、アリサ=ランドさんは二十三歳くらいなのだ。

「よしっ、今からミーシャちゃんは私の妹で決定!! 私の事は今からアリサと呼ぶ様に」

「はっ、はいっ。アリサお姉ちゃん、宜しくお願いします」

「いいねー、お姉ちゃんだよ、お姉ちゃん!! 憧れのお姉ちゃん呼び!!」

そうかアリサさん、ランド家の末っ子だったんだな…