軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百六十六話 都の中の無法地帯

自身の神域で、ロドコルテは約三年前に下した自分の判断を後悔していた。

その判断とは、【ペルセウス】の鮫島悠里をレッグストン伯爵家の元に転生させた事だ。

当時は【グングニル】の海藤カナタがヴァンダルーに魂を砕かれた直後。ロドコルテの中で一層ヴァンダルーに対する警戒心が高まった頃だ。しかし【ペルセウス】を含めた三人の転生者は、ヴァンダルーに対して関わりたくないと戦う事を拒否した。

だから当人の意思に関わらず、将来ヴァンダルーと相対しなければ成らなくなるだろう境遇に彼等を転生させたのだ。

『当時の判断としては、間違ってはいないはずだった』

当時のヴァンダルーは【死霊魔術】スキルを習得はしていたが、まだ【導士】ジョブに就いておらず、【魔王の欠片】も体内に【血】を宿しているだけで発動させていなかった。……少なくともロドコルテは知らなかった。

それに当時のヴァンダルーはミルグ盾国とその宗主国であるアミッド帝国を脅威と認識していた為、警戒はしていても自ら潜入するような事はしていなかった。

だからヴァンダルーと相対するまでに、【ペルセウス】達がある程度成長するまでの時間が……成人するまで、最低でも十歳を何年か過ぎる頃ぐらいの時間があると想定したのだ。

ロドコルテが転生者の精神を保護するために、転生後五歳から六歳に成るまで記憶と人格は戻らないようにしていた。ヴァンダルーが異常に力を付けた要因の一つに、その保護が何故か外れていた事で生まれた直後から記憶と人格を取り戻し、生き残るための力を蓄え始めた事が考えられる。

僅か七歳で【グングニル】を倒しその魂を砕く事が出来たのも、そのアドバンテージが在ったためだと推測していた。同時に、その成長は長くは続かないとも推測していた。

何故なら、地球やオリジンの人類と比べて身体能力や戦闘能力ではずっと優れているラムダの人類だが、成長の過程で必ず壁にぶつかるからだ。

それはヴィダの新種族、ダンピールに生まれついたヴァンダルーも例外では無い筈だった。

『しかし、それから三年と経たない間に『ラムダ』の人間でも上から数えた方が速い実力者、『邪砕十五剣』を次々に撃破する程成長したと。あー、エルフやハーフエルフもいたっけ?』

『あの世界ではエルフやドワーフも、人間の内よ。それよりどうするの? 鮫島……サルアの事を。このままだと、もうすぐタロスヘイムに連れて行かれるわよ』

御使いとなった転生者、町田亜乱と島田泉が口々に尋ねるが、ロドコルテは沈黙したまま答えない。

まさかヴァンダルーの成長が止まらず……それどころか加速するとはロドコルテの想定を超えていた。こうなると、【ペルセウス】をヴァンダルーと縁のあるレッグストン伯爵家に転生させたのは失敗だったと言うほかない。

当時はミルグ盾国が遠征軍をタロスヘイムに差し向けた時の軍務卿の家に転生させれば、遠征失敗で弟を失い家も落ちぶれた父親の元に産まれれば、成長した【ペルセウス】はヴァンダルーと戦う気になるのではないか。

『そう推測しての事だろうけれど……生きている人間が抱えている事情をもっと考えてからするべきだったと思うよ』

亜乱と泉に続いて御使いに加わった、【オラクル】の円藤硬弥が溜め息交じりにそう言った。

硬弥が指摘したように、セシル・レッグストンを始めとしたレッグストン伯爵家の面々がヴァンダルーに対して持つ恨みは、ロドコルテが当時予想していたよりもずっと小さなものだった。

恨みが全く無い訳ではなかったが、伯爵家がその殆どを向けたのは遠征を決定した遠征軍の指揮官であり、原種吸血鬼と繋がっていた薄汚い国賊であるマウビット伯爵。そしてその国賊を止められなかった、アミッド帝国政府だった。

当時ヴァンダルーについての情報は現在以上に限られており、レッグストン伯爵家は彼の存在を「境界山脈の向こうに巣食う恐ろしい何か」としか知らなかった。それもあって、普段から不満を覚えていた宗主国と存在がはっきりしているマウビット伯爵へ負の感情が向けられたのだ。

それはヴァンダルーが接触を図った後、実際に顔を合わせても同じだった。

死んだと思われていたチェザーレがアンデッド化して、実質的な宰相として重用されている事。そして三男のクルトも生きていて重臣の一人になっていた事に、複雑な感情を抱いている。

亜乱が記録を見て分析したら、レッグストン伯爵家のヴァンダルーへの感情は「感謝したいけど、していいのか分からない」といった物だった。

レッグストン伯爵家の面々の……広く世間的な常識では身内の死体をアンデッドにした者には怒りの声を上げ、安らかなはずの死後の眠りを妨げられた犠牲者の事を想って涙するのが普通だ。

ロドコルテもそうなるだろうと予想していた。

しかしアンデッド化したチェザーレは、顔色が悪い事と瞳が死んでいる事以外は生前と同じ外見をしている。生前の記憶や知識もほぼ持っていて、しかも生きていた頃よりも充実している様子で父と兄の前に姿を現した。

この時点でレッグストン伯爵家の面々は持っていたアンデッドに関する常識に対して、大きな疑問を覚えたらしい。

その後何回かの会談の結果、秘密裏にタロスヘイムへ亡命する事がほぼ決まってしまった。当然、サルアを連れて。

『捉え方によってはヴァンダルーを殺す為には大きなチャンスではある。鮫島……サルアは無事タロスヘイムの内部に潜入する事に成功、しかも立場は重臣の親類。警戒もされていない。これからは情報収集もスムーズに行える。

……なんて事を考えてないでしょうね?』

泉が半眼でロドコルテを見ながらそう問いかけ、答えが返って来る前に続けた。『それ、無理だから』と。

『亜乱の【演算】や硬弥の【オラクル】で想定するまでも無いわ。私達『ブレイバーズ』ってね、中長期の潜入捜査の経験やノウハウは無いのよ。村上達を別にするとね』

『オリジン』で活躍していた『ブレイバーズ』は、元々は災害や事故の救助活動を行っていた組織だ。ある軍事国家の秘密研究所で発生したアンデッド……ヴァンダルーを退治した事件をきっかけに、テロリストや武装集団とも戦うようになったが、地道な犯罪捜査などは各国の治安組織が行っていた。

そのため何年も潜入してスパイ活動を行う様なスキルをサルアは持っていない。与えられた能力も、直接的には役に立たないだろう。

『今は前世の記憶と人格を忘れたようだから、普通の赤ちゃんだけど……また取り戻したらすぐに感づかれるわ』

何せタロスヘイムでは、ヴァンダルーが自分の素性を公にしている。あまりに様子がおかしければ、「もしかしたら?」と疑われるのは確実だ。

『一応聞くけれどどうにかできないのか、あなたは神だろう?』

硬弥の問いに、ロドコルテはやっと口を開いた。

『不可能だ。私が蓄えた力を全て使い果たす覚悟でラムダ世界に降臨し、ミルグ盾国の都市を踏み潰しながら【ペルセウス】の肉体から魂を解放して再び取り戻す等の、極端で取り返しのつかない手を使わない限りは』

『……それじゃあ神では無く宇宙怪獣だ。しかも、解放とは言っているが実際には殺すだけでは?』

『少なくとも、魂を砕かれはしないから次はある。尤も、私が消滅しなければの話だが。神だからこそ、出来る事は限られている』

時折各世界の、特に地球やオリジン等神の実在がはっきりとしていない世界で人間達は「神が存在するなら、こんな不条理がまかり通るものか」と言って嘆き、神の存在を否定する。

それは逆だ。神が存在して尚、不条理が存在する。それだけの話である。

『レギオンとの接触とヴァンダルーの名を聞いた事で一時的に前世以前の記憶と人格、力を取り戻したが今は再び忘れている。能力値も赤子相当に戻っている。故に、こちらから何の助けも差し伸べられない。

本来なら五歳以上に成らなければ肉体が耐えられないのだから、障害も残らず元に戻っただけなら幸運だ』

どうやら転生を繰り返す事で、仕掛けが緩んでいるらしい。それをロドコルテは今回の事で知った。そして次からは気をつけようと考えながら続けた。

『ヴァンダルーは魂を私のシステムからヴィダのシステムに導く事が出来る。【ペルセウス】の自我が戻っていないただの赤子なら確実に導かれてしまうだろう』

そして自我が戻ったら、遠からず転生者である事がばれてしまう。

そして考えるまでも無く、他の転生者達に救出させるのは不可能だ。

ペルセウスと同時期に転生した二名の転生者も、彼と同じくまだ赤子と言っていい年齢で神託の形でメッセージを送る事も出来ない。

アサギ達はオルバウム選王国側に転生しているので、物理的に間に合いそうにない。……間に合ったところで、密入国した挙句伯爵家の嫡男を誘拐する訳にはいかないだろう。

レッグストン伯爵家にとってアサギ達はヴァンダルー以上に正体不明で、しかも敵国人でしかない。説得どころか、会話してもらえるかも怪しい。

【ノア】のマオに至っては、既にバーンガイア大陸から出る準備を整えて船の出航を待っている状態だ。

ムラカミ達とカナコ達の二グループに至っては、それぞれ理由は異なるが検討するまでも無い。

『故に、どうしようもない』

そう結論を下して、ロドコルテは【ペルセウス】の事を基本的には諦めた。

一応、可能性は僅かだが残されている。【ペルセウス】が前世の記憶と力を取り戻す頃まで導かれない、若しくは導かれる前に何らかの不運な事故で死亡する等した場合だ。

その場合は、何らかの手段で彼が助かるように手を差し伸べられるだろう。

そうでない限り、【ペルセウス】は貴重なサンプルとして扱う以外に無い。

レギオンの人格の一つとなっている見沼瞳とは違い、ラムダの神が介入していない転生者の彼は導かれるのか否か。

導かれたとして、ヴィダ式輪廻転生システムに属すことになった【ペルセウス】はロドコルテが与えたチート能力をそのまま扱えるのか。

そうした事を調べるための実験台だ。

ロドコルテは輪廻転生を司り、円滑なシステムの維持と運営を至上とする神だ。だからこそ、硬弥が言ったように人間達の感情や事情を斟酌しない。

彼にとって人間とは、魂となって輪廻転生システムというベルトコンベアーの上を流れる資源でしかないからだ。

そうした在り方を地球で最初の生命が誕生するずっと以前から続けてきたロドコルテは、無自覚なまま自然と人間や、そして自分以外の神の心情を斟酌しない事を常とする神格となっていた。

今も亜乱達御使いが自分の決定に不満を持っている事を認識していても、その思いを汲む事は無かった。

今亜乱達に出来るのは、仲間の魂が砕かれないようにと祈る事だけだった。

ヴァンダルーは地図を片手に、夜のミルグ盾国の王都の上空を【飛行】で飛んでいた。

念のために黒い布をすっぽり被っているが、極限まで自身の気配を殺す【冥王魔術】、【死角】を発動しているので気がつかれる事は無いだろう。

……王都に入る度に王都中の霊がヴァンダルーに集まるので、もし都に【霊媒師】が居たら異変に気がついていると思うが。

まあ、それは隠しようがないので仕方ないだろう。

(万が一邪魔されたらその場から逃げて、目的だけ達成したら帰れば良いだけですしね)

警備の兵に囲まれたら、冒険者に道を阻まれたら、逃げればいい。それが出来るだけの力を持っているヴァンダルーは、都の町並みを見下ろしながらそう開き直っていた。

実際、ヴァンダルーの【危険感知:死】の魔術に反応する存在は無かった。

(まあ、慢心は良くないので今まで手を尽くしてきましたけど)

レッグストン伯爵家やその縁者の住居の周りに監視用のゴーレムやアンデッドを配置して、怪しい動きが無いか監視していた。霊達にも聞いて、『邪砕十五剣』の様な強力な敵戦力の有無も調べてある。

そしてレッグストン伯爵家とその関係者の亡命は、既に完了させてある。

彼等はサムの荷台に乗り込み、そのサムをヴァンダルーが【装群術】で装備、その後レギオンの【転移】でタロスヘイムに既に着いている。

その後ヴァンダルーは再びレギオンの【転移】でここに戻って来たのだ。

チェザーレとクルトが心配したような事は起こらなかった。

今頃レッグストン伯爵家の面々は、安堵した二人からタロスヘイムの詳しい説明を聞かされている事だろう。

(……そう言えば、何故かサルア君が俺を凝視したまま硬直していたけれど、俺ってそんなに怖いのかな?)

ヴァンダルーは初めて会ったチェザーレとクルトの幼い甥っ子の様子を思い浮かべて、自分の顔を手で軽く叩いた。

そのサルアの奇行は、再び前世の記憶と人格を取り戻した瞬間目の前で自分を見つめるヴァンダルーに気がつき動けなくなってしまったのが原因だった。しかし、ヴァンダルーは未だサルアが転生者であるとは気がついていない。そもそも、予想してすら無い。

何故なら、「幾らロドコルテでもそこまで馬鹿では無いだろう」と思っていたからである。

ロドコルテ側の事情を知らず、更に自分自身が非常識な速さで力を付けている事をあまり自覚していないヴァンダルーから考えると、そうなるのだ。

ミルグ盾国の、それも軍関係の貴族の家に転生させるなんて、物心つく前に殺されてもおかしくないだろうにと。

だからヴァンダルーも、そしてレギオンの中の見沼瞳もサルアを怪しんではいなかった。

(さて、パルパペック伯爵の屋敷は……)

セシル・レッグストンに描いてもらった地図を見ながら、道順を辿る。彼等からの情報に寄れば、トーマス・パルパペックは家族を療養名目で別邸にやり、今は屋敷に少数の使用人と警備の者だけで生活しているはずだ。

(家族が屋敷に居ないのは、とても助かる。母さんの蘇生が見えてきたからこそ、奴を排除しなくてはならない)

もう二度と母さんを殺そうと企てない様に、可能性を零にしなくてはならない。だから殺せる仇は今の内に殺しておかなければ。

そう考えながら近づいた屋敷を前にして、ヴァンダルーは妙な事に気がついた。

霊達が危険だと騒いでいる。そしてヴァンダルー自身も、屋敷の中から只ならぬ気配を感じる。

しかし、【危険感知:死】の反応が鈍い。

(一体何故? 凄く強い、だけど俺の知らない敵では無い存在がいるのか?)

そう訝しく思いながらも、彼は【ゴーレム創成】スキルで屋敷の壁を変形させて内部に侵入した。

トーマス・パルパペックが荷物と共にその命を託した時、彼は深い悲しみを堪えるような表情をした。

「そんな顔をするな、爺。万が一の時の為だ」

そうトーマスが言っても、彼が幼少の頃には既にパルパペック伯爵家に仕えていた家令の老人の表情は変わらなかった。

「……坊ちゃん、今すぐ伯爵家に仕える騎士を……冒険者ギルドから集められるだけの手勢を集めては如何でしょう? いえ、それよりも王宮に逃げ込むべきではないでしょうか?」

「爺、それは出来ない」

トーマスに拒否されても、老人は口を閉じなかった。

「今や坊ちゃんはこのミルグ盾国に無くてはならないお方、坊ちゃんがこの爺にも話して下さらない事情が何であっても、国王陛下は無下にはしない筈。必ずや坊ちゃんを助けるために手を尽くしてくださる筈です」

老人の言う事は、概ね正しい。トーマスは盾国の軍を立て直す為に必要な人材で、軍系の他の伯爵家の者達と比べて最も有能な男だった。

その彼を守るためなら、ミルグ盾国王は大抵の事はやるはずだ。仮に、トーマスが多少どころでは無い犯罪行為に手を染めていても、揉み消すだろうと言う確信が老人にはあった。

そしてトーマスの抱えている事情が、国にとって必要な男であっても国王が見捨てる程の事……大規模な組織犯罪の中心人物だったとか、宗主国である帝国の重要人物暗殺等だった場合は、どれだけ隠していても家令である老人が気づくはずだ。

そうでないと言う事は、王宮の国王陛下に縋れば何とかなる。

「確かに大きな借りを王家に作る事にはなり、今後は色々とやり難くなるかもしれません。それも坊ちゃんが生きていればこそではありませんか」

しかし、トーマスの答えも変わらなかった。

「爺、それは出来ない。……国王陛下、そして王宮を危険に晒す事になる」

その答えに老人は愕然とした。そして直感してしまう。自分が仕えてきた主人が、自分の気がつかぬ間に、越えてはならない一線を越え、しかもそこで踏んではいけない存在の尾を踏みつけてしまったのだと。

「何と……何と言う……坊ちゃん……爺は無念でございます」

「それ以上は何も言うな、爺。明日、もし私が生きている事が確認できなければこの遺言状に書いてある内容に従い、妻と子供達を頼む。

私が明日も生きていれば、その遺言状を焼き捨てて昨日までと同じように仕えてくれ」

「……畏まりました」

老人はトーマスが認めた遺言状を受け取ると、そのまま部屋から退出した。

その足音が聞こえなくなった頃に、声が響いた。

「まるで今生の別れじゃないか、伯爵さまよ。俺達はそんなに信用出来ねってのか?」

とても伯爵であるトーマスに向けられたとは思えない、粗野な物言い。普通ならその場で叱責するところだ。

「信用しているとも」

しかし、トーマスは声を荒げる事も無く声の主にそう答えた。

「信用しているからこそ、君達に大金を払って護衛を任せたのだ。冒険者ギルドも通さず、爺や妻達にも君達の存在を隠したまま」

精霊魔術を解いてトーマスの前に姿を現した声の主は、十日ほど前彼に手紙を出した者達の一人だった。手紙には大金と、自分達の存在を内密にする事を条件に、ヴァンダルーから彼を守ると書かれており、彼はそれに藁にも縋る思いで飛び付いたのだ。

「それに、今日『何かが来る』と言ったのは君達だ。それまでに、使用人や騎士達を屋敷の外に出せとも」

「別に忘れちゃいねぇさ。今日はまだ素面なんでね。

使用人や邪魔な雑魚を遠ざけるのは、当然の配慮だろう? 幾ら俺達でもあんた以外の奴を守りながら勝てるとは思えない相手なんでな。ただ……流石に全員帰らせるわけにはいかないか?」

屋敷の中には既に使用人は一人も残っていない。しかしパルパペック伯爵家に仕える騎士達が十人程残っていた。

何人かは家令の護衛として屋敷から出したが、彼等はトーマスの命令でも頑として屋敷から離れなかったのだ。

「それこそ君達を信頼していない訳ではないが、彼等も騎士である以上ここから離れる訳にはいかないのだ」

仮に死ぬかもしれないとトーマスが説明しても、騎士達にとっては命惜しさに主君を一人にする方が大問題なのだ。

「命あっての物種だとは思うが、冒険者稼業と騎士は違うか」

騎士にとって名誉こそが自分、そして家族が食む禄と社会的地位を保証するものだ。故に、軍を統括する現軍務卿に仕える騎士である彼等は、何が何でもトーマスの元から離れる訳にはいかない。

「それよりも……やはり奴は来るのか?」

ほんの少し前、トーマスの執務室に男が現れて警告を発した。「何かは分からねぇ。だが、それが確実にこっちに近づいている。多分、旦那が恐れているダンピールだ」と。

「ああ、勘って程不確かな訳じゃ無いぜ。精霊が委縮してやがる。俺程の精霊使いじゃ無ければ気がつかないだろうが……あんた、とんでもない奴の恨み買っちまったらしいな」

そう男に説明されたトーマスは、苦笑いを浮かべた。確かに、とんでもない存在だ。

もし十年前にそれが分かっていれば、原種吸血鬼を切って彼を抱え込もうとしていただろう。

そうしていれば、ミルグ盾国の独立程度取るに足らない問題だったかも知れない。

考えてみれば、そうしなかった事が今の事態を招いた最大の間違いなのかもしれない。

「おっと、屋敷に入って来たぜ。今、あんたの忠実な騎士達を上手に寝かしつけながらここに向かって来てる」

男の言葉に、トーマスは今となってはあり得ない妄想を振り払うと椅子から立ち上がった。緊張で汗ばんだ手は、無意識に腰の剣の柄を握りしめていた。

剣は軍を束ねる伯爵家の当主が帯びるのに相応しい、上級のマジックアイテムだ。現在人間が作る事が出来る伝説級未満の魔剣の中なら、トップクラスに入る業物である。だが、その魔剣と振るうトーマスの武威を合わせても、気休めにもならない相手が近づいている。

「君以外の、四人は何処にいる?」

「一人は隠れてあんたの護衛に専念。他の三人は奴を倒す為に立てた作戦上、少し離れてる。そして残った俺が奴の注意を引くために、こうして姿を現して待ち構えている」

男の言葉の方が余程トーマスを安心させた。そうだ、このバーンガイア大陸でも最強の五人が自分にはついているのだ。

「落ち着いたところで、来たぜ」

そう男の声が終わる前に、前触れも無くドアが開いた。そして、音も無く白い少年のダンピールが入って来る。

男の言葉以外に何の前振りも無く、普通にドアを開けて現れた事にトーマスの思考が一瞬止まる。

その間ダンピールの少年……ヴァンダルーは困惑してトーマスと男を見比べていた。

「一応聞きますがそっちの軍人貴族っぽい人と、良い肉体をしたモヒカンの人、どっちがトーマス・パルパペック伯爵ですか?」

「ちょっと待て、俺みたいな貴族がいる訳無いだろうが。あと良い肉体ってなんだ!?」

反射的にツッコミを入れた男……モヒカンに刺々しい攻撃的な装飾が施されたレザーファッションの、褐色の肌をした男の姿をマジマジと見つめる。

「……あり得なくはないかと」

そしてこう返した。自分のような皇帝が居るのだ、世紀末のチンピラっぽいファッションを好む、良い身体の貴族が居てもおかしくないと思ったのだ。

「いや、あり得ないから。どんな馬鹿貴族や駄目貴族でも、俺と同じ髪型の奴は見た事が無ぇからな」

「ドルトン君……戯れるのも程々にしてくれ。君程に成れば、敵と軽口を叩き合うのは挨拶のようなものだろうが」

再起動したトーマスはS級冒険者パーティー『暴虐の嵐』のメンバー、精霊使いのドルトンの言葉を遮ると、改めてヴァンダルーを見た。

特徴は約七年前に冒険者から聞いた証言と一致する。年齢の割に小柄で、肌の白さと相まって見るからにひ弱そうだ。

しかし、瞬きでもすればその間に消えてしまいそうな存在感の薄さや人形めいた無表情を無視すると、その立ち振る舞いには異常なほど隙が無い。

明らかに武術系のスキルを高いレベルで習得している。

「私がミルグ盾国軍務卿、トーマス・パルパペック伯爵だ。お前が、『グールキング』のヴァンダルーか」

「はい。今は『グールエンペラー』ですけどね」

そう言いながら唾を飲み込み、ヴァンダルーもトーマスを見上げた。

まあ、見た目は容姿がやや整っている事以外は普通の軍人貴族に見える。腕はそこそこで、【魔王の欠片】どころか魔術を使わなくても、軽く撲殺出来る程度の様だ。

【危険感知:死】の反応も、かなり鈍い。

初めて遭遇した二人のお互いに対する印象には、これほどの差が在った。

「それで、ドルトンさんは何故ここに? 他の『暴虐の嵐』の人達もいるのですか?」

「私の護衛に決まって――」

「このおっさんの護衛って偽ってたのさ。因みに、この国には今俺一人しかいないぜ」

ギョッとした様子でトーマスがドルトンを見る。それに構わず彼は話を続けた。

「ああ、因みに俺は褐色の肌をした人種じゃなくて、ダークエルフだ。ほれ」

変装用のマジックアイテムを外したドルトンの耳が、細長くピンっと伸びる。驚いたトーマスが後ろに下がって物音を立てるが、彼もヴァンダルーもそちらを見向きもしなかった。

「おー、やっぱりダークエルフだったのですね。ところで、その髪型とファッションも変装の為ですか?」

「ん? いや、単なる俺の趣味だが……やっぱ古いか? 隠れ里の長老衆にも、自分達の親世代のファッションだって散々言われたのだが」

ドルトンの言葉に、思わず当時モヒカンだらけだっただろうダークエルフの隠れ里の光景を思い描くヴァンダルー。

「……母さんが影響されなくて良かった。

それは兎も角、何故そんな事をしていたのですか? やっぱり俺と接触するためとか?」

ヴァンダルーと接触するために、彼の母親の仇の一人であるトーマス・パルパペックを利用する。アミッド帝国の皇帝マシュクザールや、原種吸血鬼のビルカインも当然考えた策だ。

しかし、どちらも実行には移さなかった。

その理由は、今の状況ではトーマス・パルパペックが餌としての有効性に疑問符がついた事もある。しかし最大の理由は両者の目的が、大まかに言うとヴァンダルーとの敵対関係を解消する事にあるからだ。

トーマスを殺しに来たヴァンダルーと接触すると、それだけで敵だと認識される恐れがあった。トーマス自身に手出しをする事も、「復讐の邪魔をした」と取られたら逆効果になる。

そしてマシュクザールは『邪砕十五剣』ですら確実な手にならない以上、もっと確実な手を打つ事を選んだ。

ビルカインは自分自身以外の者を派遣しても、それこそテーネシアの『五犬衆』に相当する側近を派遣してもヴァンダルーにただ屠られるだけに終わる可能性が大きいと判断し、彼を懐柔し利用するには不適格な策だと考えた。

唯一策を実行に移したのが、『暴虐の嵐』だった。ただ、ヴァンダルーに会うためと言うには微妙な作戦内容だったが。

「いや、そう言う訳でも無くてな。実は境界山脈を越えてお前さんに会いに行くために、今色々やってるんだが、その為にギルドの預金とか俺達の財産を動かし過ぎると面倒な奴らに勘付かれる恐れがある。

それで、この伯爵からギルドを通さない依頼を秘密裏に出させて、それで金を調達しようとしていたら、お前さんが今夜現れた訳だ」

ドルトン達はそれなりの伝手はあるが、流石に諜報組織を抱えてはいない。そのため、ファーマウン・ゴルドのような神を通さない状態では、マシュクザールよりも情報収集力は数段劣っている。

ただ、ヴァンダルーの母親ダルシアが殺された件にトーマスが深く関わっている事は分かっていた。邪神派の原種吸血鬼と関わっている事も、動かぬ証拠こそ掴めなかったが確信している。

そのため今回の詐欺を仕掛けたのだ。手紙にヴァンダルーの存在を臭わせて、事情を知っていると思わせて。

「まあ、ここ暫く辺りの精霊の動きが妙だった事が在ったし、シュナイダーとリサーナが夢で見たらしいし、何か起こるだろうなとは思っていたが……今夜逢えたのは殆ど偶然だな。色々動いていた結果の、必然とも言えるかもだが。

ところで、最近女神様関連で何かあったか? 今まで獲得できなかった【御使い降臨】スキルを何の前触れも無く獲得したんだが」

「ま、待て! 貴様、何を言っている!?」

最初は困惑から、次に何かの作戦かと思って様子を窺っていたトーマスが、流石にドルトンを大声で制止した。

それに対して、ドルトンは顔を顰めて答えた。

「簡単に言うとな、俺達はヴィダ信者で俺はあんたが殺させたこいつの母親と同じダークエルフで、あんたを騙していた訳だ。これで冥土の土産は十分だよな? 皇帝とその側近含め一部しか知らないトップシークレットを話してやったんだからよ」

「なぁっ!? き、貴様ぁぁぁ! 私を騙していたのか!?」

「まぁな」

激高して剣を抜くトーマスに、ドルトンは軽く相槌を打っただけで身構えもしない。

「それで、どうする? 俺は邪魔するつもりは無ぇけど、何なら代わりに始末しようか?」

ドルトンは、そう復讐をしに来た割に先程から殺気や怒気の欠片も発していないヴァンダルーに問いかけた。

その途端、トーマスの顔が怒りでは無く恐怖に強張った。

鞘から抜いて握っている魔剣と自分の力量では、気休めにもならないだろう存在を思い出したのだ。

「お気持ちだけ有りがたく頂いておきます」

そして、ヴァンダルーの虚無を湛えた瞳が自分を見つめる。

その瞬間トーマスの中に存在したはずの、死に対する覚悟は脆くも砕け散った。

最強の味方だと期待していた『暴虐の嵐』がヴィダ信者とヴィダの新種族の集まりで、最初から自分を騙していたと知った衝撃があまりに大きかった。

そして期待が消えた事で、トーマスの精神は自身の最期と向き合う支えを失ってしまったのだ。

「ま、待て、確かに私は君の母親が死ぬ原因の一つになった男だ。それは認めよう!」

底なし沼のような瞳の向こうで、何かが自分を見ている。そんな恐怖に、剣を持つ手が震える。

「だが、この国では……アミッド帝国とその全ての属国では吸血鬼と子を成す事は死罪と定められている! 帝国が建国した時からずっと、何百年も前からだ! 君の母親もそれを知っていたはずだぞ!」

「でしょうね。確認した訳ではありませんが、母さんも知っていたと思いますよ」

トーマスの喚き声を聞きながら、ヴァンダルーは彼の装飾品を見繕っていた。ベルトのバックル? カフスボタン? いや、あの紋章のついた指輪にしよう。

「つまり、俺の父と母はこの国では犯罪者という事になりますね。この国から見れば、母さんが火刑に処されたのはただの刑罰の執行。俺の恨みはただの逆恨みという事になるでしょう。建国当時から定められている法律を自分の意思で破った両親の復讐なのですから」

「そ、そうだ、だから……」

「それで、邪神派の吸血鬼と取引しているパルパペック伯爵、誰に訴えますか? このダンピールは逆恨みをしているから止めてくれと」

一瞬緩んだトーマスの顔が、再び引き攣る。

「世の中の何が白で何が黒なのか、結局決めるのは力でしょう。国王や貴族の権威、人々の民意、それらを蹂躙する暴力。正当だろうと逆恨みだろうと、それに反対する者を排除し強行出来る力が在れば、それで十分。

それならあなた達がダンピールやヴィダの新種族にしている迫害のように、俺の逆恨みも通る事でしょう。

ところで、反対する者を呼ばないのですか?」

「っ!」

一歩一歩嬲るように近づいてくるヴァンダルーの言葉に、トーマスは深い絶望を覚えた。彼を止められる者が、存在しない事を知っているからだ。

自身の力では言うまでも無く、残っていた騎士達は全員生死不明……思わずドルトンを見るが、返って来たのは失笑だ。

「ダークエルフに何か用でもあるのかい、伯爵の旦那。って言うかよ、そもそもあんただって邪神派の吸血鬼と裏取引している国賊じゃねぇか。これも法律によれば斬首や火刑、縛り首に値する重罪だぜ」

「わ、私は国の為を、この国の為には私が泥を飲み、それでも立たなければならなかったのだ!」

「……いや、極論を言うとこの国がどうなっても、俺は別に構わない訳ですけどね」

はっとして視線を正面に戻した時には、ヴァンダルーから無数の蟲や、植物の枝が姿を現すところだった。

「本音を言うとお前が何故あんな事をしたのか、動機に俺は興味が無い。それが何であれ、この恨みと恐怖が薄れる事は無いから」

ギチギギと蟲の顎が立てる音や、背中から枝を生やした女の姿に、トーマスはもう何を言っても終わりなのだと理解した。

ただ理解はしても、口は言葉を紡ぐのをやめない。

「……お前の母親を殺した一件に関わっていたのは、私だけだ。家族も、使用人も、騎士も無関係だ。何も知らない、だから――」

「そんな事より、その剣は使わないのですか? 使うのなら、待ってあげても良いですよ」

ヴァンダルーがそう指摘すると、トーマスはまだ剣を握っていた事を思い出した。

「くっ! 【即応】! 【瞬閃】!」

そして抑えがたい衝動に突き動かされるままに、トーマスは武技を発動させてヴァンダルーに斬りかかっていた。その踏み込みは鋭く、剣筋は彼の人生でも最も速いように思えた。

ランク12のアークデーモンロードの突貫に比べれば、酷く遅くて鈍い挙動だったが。

ヴァンダルーはトーマスの魔剣を鉤爪で簡単に弾き飛ばした。トーマスの瞳に、虚無感が広がる。

「では、右手以外は食べてください」

そしてピート達蟲の魔物や、アイゼンの枝がトーマスに殺到する。彼の断末魔の悲鳴は、すぐ咀嚼音に掻き消された。

そして出てきたトーマスの魂を、そのまま握り砕いて喰らう。

「あなたの家族や家臣が、たとえどうなろうが俺の知った事じゃない」

魂を喰った事で口内を満たす美味と、復讐をまた一つ達成した爽快感に短い陶酔を覚える。

トーマス・パルパペックは伯爵だったが、ただの人種である。しかし御使いを食べた時よりも美味く感じるのは、やはりヴァンダルーの精神的な要因のせいだろう。味覚はその時の精神状態によって変わると言うし。

(しかし、そうなると俺は仇を喰い殺したいと思っていた事になるような? うーん、危険思考かもしれない。次からは気を付けよう。

あ、丁度レベルも上がった)

そうトーマスの魂の余韻を味わいながら考えるヴァンダルーに、ピートが咥えたトーマスの右手首を差し出す。

「ギシャァ」

「ん、ありがとう」

「あー。ちょっといいか? 良ければこれからの事を話し合いたいんだが」

その時、トーマスが死ぬまでは平静を装っていたが、内心はヴァンダルーの子供らしくない挙動や、殺しの手口などにやや動揺を覚えていたドルトンが話しかけた。

現在彼等が半封印状態にした『暴邪龍神』ルヴェズフォルや、英雄神ファーマウン・ゴルドからある程度話は聞いていた。しかしルヴェズフォルは大沼沢地を奪われた一戦だけで、ファーマウンもヴァンダルーがどんな事が出来るのか、詳しく知っている訳ではなかった。

だがそれら一つ一つの疑問をぶつけるよりも、色々と話さなければならない事や決めておきたい事がある。

「流石にここでする訳にはいかないから、ちょっと場所を変えたい」

「分かりました。でもこれからもう二仕事しなければならないので、それをしながらで良いですか?」

ピート達を回収しながら発したヴァンダルーの返答に、ドルトンはやや眉を顰めた。

「気持ちは分からんでもないが……『雛鳥の憩い』亭やラキラに行くなら、勧めないぜ」

前者の宿屋は家令の老人を含めた使用人が避難したセキュリティのしっかりした高級宿であり、後者はトーマスが避難させた妻子が避難しているパルパペック伯爵家の別邸が在る町だ。

ドルトンはこの国の貴族に良い感情を持っていないし、復讐の虚しさを説く事が出来る人生を生きてはいない。だが女子供が喰い殺される光景は、見ていて気持ちの良いものでは無い。それを行うのが、女神に愛されているだろう人物なら、尚更だ。

出来れば思いとどまって欲しいと言う願いを込めて、ドルトンはそう言った。

「いえ、これから向かうのはアーライファミリーって犯罪者のアジトですけど」

見当違いだったらしい。

「そ、そうかっ? なら良いんだ。ところで、何でアーライファミリーなんてマフィアの名前が出て来るんだ?」

「道すがら説明します。ところで、お腹が減っているなら何か食べますか? 干物で良ければすぐ出せますけど」

「いや、宿屋の名前を出したのはそういう意味じゃねぇ!」

「最近干物や乾物が妙に美味しくできるようになりまして。自信作ですよ? それとも果物の方が好みですか」

そう言いながら、トーマスの右手を持ったヴァンダルーとドルトンはパルパペック伯爵邸を後にした。

後に残ったのは刃毀れした魔剣と、大量の血の跡だけだった。

・名前:ギザニア

・年齢:36歳

・二つ名:無し

・ランク:8

・種族:ウシオニサムライマスター(アラクネ大型種)

・レベル:17

・ジョブ:鬼武者

・ジョブレベル:7

・ジョブ履歴:戦士見習い、戦士、剣士、サムライ、魔剣使い、サムライマスター

・パッシブスキル

暗視

怪力:9Lv(UP!)

敏捷強化:6Lv

刀装備時攻撃力強化:大(UP!)

身体強化:甲殻複眼体毛:7Lv(UP!)

能力値強化:忠誠:5Lv(UP!)

能力値強化:導き:2Lv(UP!)

糸精製:2Lv(UP!)

高速治癒:5Lv(NEW!)

毒分泌:1Lv(NEW!)

・アクティブスキル

刀術:8Lv(UP!)

鎧術:6Lv(UP!)

格闘術:6Lv(UP!)

高速走行:3Lv

限界突破:8Lv(UP!)

連携:4Lv(UP!)

魔刀限界突破:4Lv(UP!)

並列思考:1Lv(NEW!)

御使い降臨:1Lv(NEW!)

・ユニークスキル

ザナルパドナの加護

ガレスの加護(NEW!)

・種族解説:ウシオニサムライマスター

ヴァンダルーから導きを受けたギザニアが、アラクネサムライマスターからランクアップして誕生した種族。

側頭部から牛を連想させる角が生え、全身の筋力が格段に上昇している。又、再生能力や毒の分泌能力が備わっている。

胸の大きさが一回り程大きくなったが、ダンジョン内で突然成長したため本人としてはやや困っていた。防具的な問題で。

・スキル解説:神敵

対敵が覚醒した上位スキル。対敵の効果に加え、神やその英霊や御使い等の眷属や、神の加護を得た存在に与えるダメージが更に上昇する。

この効果は【御使い降臨】やその上位スキルを発動している対象にも及ぶ。