軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

背景2

お二人から散々な言われようのエドワード殿下でございますが、わたくしもその言葉に納得出来てしまいます。

というのも、現在、エドワード殿下は第一王子でありながら太子ではないのでございます。

この王国の歴史上、立太子のご年齢は社交会デビューの十二歳、遅くとも十五歳よりも前に行われます。

まれに、遅い年齢で立太子された例もございますが、王子王女が亡くなり急遽王弟が立太子するなど、納得出来る背景があるのでございます。

今、エドワード殿下は御年十七歳で王妃殿下のお子。

ご兄弟は第二王子であるハロルド殿下のみで、御年九歳の側妃様のお子でございます。

加えて王妃殿下は公爵家のご出身。側妃様は伯爵家のご出身です。

出自的には誰気兼ねなく立太子出来るはずでございます。しかし、国王陛下も、実母である王妃殿下も、そろってご子息の立太子を学園の卒業後にする、とおっしゃったのです。

当時、十五歳での立太子式について話されている中、多くの貴族の反対を押し切ってのことでございました。

エドワード殿下が十四歳、王立学園へのご入学直前のときでございます。

今思うと、太子の権力を持たせるには不安がお有りだったのでしょう。

そしてお二人の懸念の通り、学園でお過ごしの三年間でエドワード殿下とクリアハート嬢の恋愛劇が繰り広げられました。

第一王子が一人だけを愛する、だけなれば身分や出自はさほど問題ではないのです。妃になる方の努力さえあれば良いのです。

ですが、幾多ある噂の中には眉をひそめるようなものもございました。

ご在学の3年間で、いくど社交界の扇の流行りが変わったことか。

エドワード殿下はご在学中、クリアハート嬢にぞっこんであり、人目をはばからず密なお過ごしをなさっていたそうです。さらにエドワード殿下はどんな状況でもクリアハート嬢を優先し、ご令嬢の行いを正としていたのだとか。

エドワード殿下の行いは女性を愛してるとは言い難いような気がいたします。彼女のためにと数多の正を、規律を、曲げておりますから。

…もしかしたら、そうしてご側近とクリアハート嬢の寵を競っていらっしゃったのかもしれません。

エドワード殿下のこのありかたは、社交界でも懸念の声があがっておりました。しかしまだ学生でございますし、学園の中だけのことでしたので大きな問題にはならなかったのです。

わたくしの感覚は社交界よりも苛烈でございます。未来の王が、ただ一人を正義とするのはとても大きな問題でございます。