軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

67話 初めてのお客様。

「ヨシツグー、もうみんな飯食っちまったよ」

「既に家ができてるなんて、あきれますわね」

「まあ、予想はしてたわ」

「ですね」

玄関口から華やかな声が聞こえてくる。

どうやら、食事の準備をして呼びに来てくれたようだ。

さすがに向こうでは全員分の食事をまとめて用意しているのだろうか。そういえば、どうするかとか聞いてなかったな。

「お前ら、ちょっと待った、ストップ」

上がってこようとするので止める。

ポカンとした顔で足を上げたまま動きを止めるシンディと他3名。

バランス感覚良いな。

「土足禁止だ。上がるなら靴を脱いでくれ」

「あら、エルフ式ですのね」

慣れているのか、エレメアはすぐに靴を脱いで上がってくる。

エルフも室内素足なのか。

もしかして、畳とかあるのかな? ぜひ譲ってほしい。

「中は結構普通ですね」

ずかずか上がってきて、内見を始める4人娘。

そして、ユキが風呂場を見つける。

「……お風呂が沸いてるわね」

「うむ。いいだろう、なんと温泉だ」

偶然の産物ではあるが、匠の技、自慢の逸品である。

特に拘ったのが、お湯を湯船に出す湯口だ。

普通なら獅子頭といきたい所だが、ユキパパの生首扱いされたらこっちの首が危ないので、自粛。

同様にドラゴンとかも避けた方がよかろう。

そんなわけで有名リアルロボットアニメに出てくる一つ目人型巨大ロボットの頭を採用した。

陸戦特化型でカスタムされているやつだ。

「それじゃあ、あなたは食事をとってらっしゃいな。その間にお風呂借りるわね」

「え?」

……俺、まだ入ってないんですけど?

食事を貰っている間に、新品の初風呂は奪われてしまった。

俺の家なのにな。

いや、まあ、だからなんだと言えばそれで終わりなのだが、なんだろう、この物悲しさは。

食事をしている間は、ドラスレ君が話し相手になってくれた。

お酒も少し振る舞っているらしい。

まあ、初日だしな。人足の人も増えているし、懇親会みたいなものか。

そのくせ、女性陣は俺の家を占拠して風呂タイムだ。四人娘の次は、開拓民チームが入りに行っている。

俺はいったい何番風呂になったら入れるんだろうな。

まあ、一度に4人が楽に入れるサイズにしたのは俺なんだけど。

どうせなら手足を伸ばして寛ぎたいし、どれだけ使っても無料な天然温泉だし。

「この調子で行けば、すぐにでも家族を呼べますよ」

と嬉しそうに語るドラスレ君。

美人の奥さんと二児の父だったか。

お隣さんが家庭円満なのは喜ばしいね。

「まあ、なんかあったら相談してよ。力になれるかもだし」

「本当ですか。とてもありがたいです。実は一つ頼みたいことが」

うん?

どうやらリップサービスでは済まなかったようだ。