軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キ:無事にまとめました。

ダンジョン召喚2回目は、前回を経験している人ばかりな事もあって、スルスルと役割分担が決まっていく。

「じゃあ召喚士は森フェアリーと抜け毛と『麗嬢騎士団』の一人で決定」

「魔法陣の準備は今回も検証勢の方で受け持たせてほしい」

「おお、むしろこっちからお願いするところじゃ」

「wikiにもまとめていただいて助かりますわ」

「よくやるよな、あんな細かそうな作業」

なんだろう、学生時代の……学校祭的な雰囲気がある。

楽しそうでなによりです。

僕達はそれを、やけに豪華なグラスに入った葡萄ジュースを飲みながら眺めていた。

協力をお願いしてる側だからねぇ、やりたいって言ってくれて楽しんでくれてるなら、僕らはなにも言う事ないよ。

「必要なアイテムは『魔女の契約書』と『霊廟の鍵』、それから『清めた鋼鉄の檻』……」

「鍵は錆びたままでいいのか?」

「指定がありませんので大丈夫かとは思いますが……念の為、こちらで錆取りをいたしますわ」

「『清めた鋼鉄の檻』はどのくらいの大きさが必要だ?」

「サイズに指示があるなら、前回の鍵のように記載があると思う。無いという事は小さな物でいいだろう」

「なら、ワシの所で鋼鉄の鳥籠でも作るとするか。ロスティ、清めるのはそっちに頼んで良いか?」

「お任せください!」

円卓で見えない所から元気の良い声が聞こえるのちょっと面白い。

「後は場所か……『大霊廟を支えられる大地』だから、前みたいな砂漠だの海だのは除外だな」

「ようはデカい建物が建つならどこでもいいんだろ」

場所ね。

これがちょっと問題。

なんとなくだけど、前回召喚した塔よりも危険な気がするんだよね。

周りが呪われそうっていうか。近くの街にもアンデッドが出るようになりそうな、謎のイメージがある。

皆もそうだったみたいで、このダンジョンを呼ぶ場所については先に色々話し合いをしていたんだって。

「間違いなく【光魔法】のレベル上げに使えるダンジョンになると思う」

「ヒーラーが泣いて喜ぶだろうな」

「すでにそこの正座しとる聖職者共が赤ベコよろしく頷いとるわい」

「適正レベルがわからないが……低めでも高めでも需要はある」

「そうなりますと、低い場合はピリオノートから遠すぎない方が初心者にも優しいのですけれど……近すぎるのも不安ですわね」

「なんだ、結局カラス天狗の所は却下か?」

「あそこは近すぎるじゃろ」

「それに、あの……カラス天狗様が、本格的にピリオノートでホームレス生活を……してしまう事になるのではなくて?」

「あいつ、ピリオ襲撃で頻繁に隠れ家が吹き飛んでるしな……」

ピリオの近くにそんな面白い人もいるんだねぇ。

完全に他人事だからちょっと吹き出しそうになっちゃったよ。

で、先にヒーラー最大手な聖女さんの親衛隊の人達とか、あと『ダンジョンを近くに置いてもオッケー』って明言してた人とかに根回しをしてたグランド爺さんが、スッと手を上げた。

「ピリオノートからそれほど遠くなく、スタンピードにも対応できそうで、拠点からそれほど遠くない所に呪われそうなダンジョンが来ても構わん望むところだと許可を出した所がある」

「どこだよ?」

「『エゴマ亭』じゃ」

闘技場内のプレイヤーのほとんどが『あぁ~』って反応をした。

「はいはい、エゴマ亭ねー」

「大街道があるから交通の便も良いしな。初心者も行きやすい」

「ダンジョン近くに美味い飯が出る転移オーブ付きの宿があるって事だろ? 完璧じゃねぇか」

「大街道で繋がった『☆フェアリータウン☆』の隣……って事は、いざとなればそっちにヘルプが出せるか」

「ダンジョンが出来る事で常駐するプレイヤーは増えると思われますわ。むしろ安全になるかと」

うんうん、エゴマ亭ね。

砂漠みたいにくっついたお隣りじゃなくて、ちょっと宿から離せばそんなに怖くもないだろうし。

ピリオからの距離は拠点二つ分。

それ以上になると初心者には確かにちょっと大変かもしれないから、ちょうど良さそう。NPCも泊まってるみたいだから、馬車もあるだろうし。

「森夫婦はそこで問題無いか?」

(僕は良いと思う)

(まぁ、皆が良いならいいんじゃない?)

「オッケーです」

「なら決まりだな」

場所決めもオッケー。

となると……後は決行する日を決めるだけだね。

召喚士の人数も少ないから、合わせるのはそれほど問題ないだろうって事になって……そうなると、僕らが聖女さんと一緒にダンジョン突入する面子をどうするのかって話になった。

……その途端、萎れてた聖女親衛隊の3人くらいが勢いよく手を上げた。

「【光魔法】の使い手はいますか!? いないならどうか我々を!」

「【光魔法】においては『聖女アリリア守護騎士団』はトップクラスですよ!!」

「決してお二人の名前は出さないと誓いますのでぇ!!」

わぁお、立候補が出た。まだ同行諦めてないのがいたんだ。

まぁ、MMOだし、こういう人もいるよね。

「えっと……【光魔法】が使える人で誘おうと思ってる人はもう決まってるので、親衛隊さん達はお断りします」

「そ、それはどのような……っ!?」

それはもう。

たぶんRP的には、今のプレイヤー達の中で一番相応しいと思う相手ですよ。

「天使です」

諦めきれなかったファン達は、一斉に崩れ落ちて、泣いた。

「全滅じゃな」

「これは勝てない」

「アリリアさんも天使様なら安心だと思いますわ」

まぁ、同盟みんなに声はかけるつもりだけど。

でも、回復とかバフとかは足りてるかっていうと微妙だから、魔道具提供お願いしますね。