軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キ:誰かの夢にお邪魔します

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今日はペタちゃんの性能を確認しに、アーチのある島へと狩りに行きます。

うっかり夢で誰かとこんにちはしたら困るから、今日は変装モードで狩りに行くよ。

さっくり準備して、さっくり移動。

レベル上げに何度も通ってたからね、島に来るまでは慣れたもんよ。

最初に来た時と同じメンバーにプラスペタちゃんの卵を持って、ヒビが光っているアーチの前までやって来た。

「これ、夜に見た方が綺麗そうだよね」

「ああ、確かに。夜景みたいになりそう」

夢のミノカサゴ幻獣ちゃんが言ってた通りなら、これを潜れば誰かの夢に入る事になる。

初めて潜ってスカイダイビングしてからはしっかり注意して潜らないようにしてたから、今日が2回目のチャレンジ。

「では、また落下しない事を祈ってー!」

「フラグかな?」

「突撃ー!」

作戦としては、まずタンク役のデューが先行します。死に戻り上等なオバケNPCで助かる。

で、すぐにジャックと相棒が入ります。

その時点で『こりゃ駄目だ』ってなったら、念話飛ばして貰って僕とマリーは入らない。『今日はこのアーチ駄目です』の目印をアーチに着ける。

風切羽で仕切り直して戻って来た三人と合流して、他のアーチに行くってわけ。

似たようなアーチまみれだから、こうしないと何処に入ったのか分からなくなっちゃうんだよね。

「では参りマス!」

「気を付けてね」

デューが先行。アーチを潜って、姿が消えた。

へぇ~、誰かが潜ると、アーチで囲まれた空間に水面みたいな波紋が出来てたんだね。面白い。

アクティブモンスターの タゲ(ターゲット) 取りが目的だから、数秒ですぐに相棒とジャックが入る。

(……オッケー、入っていいよ)

(はーい)

オッケー出たので『今入ったのはコレ』の目印を置いて僕もマリーを連れてアーチを潜った。

アーチを潜った先の景色は……薄暗い洞窟の中? 前にクロと契約しに行った所みたいに、ぼんやり光る結晶がそこかしこに生えてる綺麗な所。

やっぱり入る夢によって場所は違うのかな……って事は、前にスカイダイビングしたアーチも、今はまた別の夢に繋がってるのかもしれない。

そして僕らが潜って来た所にアーチは無かった。

「あ、入ってきたアーチはこっちには無いんだね」

「うん、出口のアーチを見つけない限り死に戻らないといけないんだと思う」

「前はビックリしすぎて気付いて無かったなぁ」

洞窟だから……スカイダイビングの時みたいに真っ直ぐ落ちれば出口のアーチがあったりしない。すでに僕らの目の前には洞窟の分かれ道がある。

迷い込んだ鹿とかが帰ってこれないのはこういう事なんだねぇ。

そうして話をしていると、左手に持っていたペタちゃんの卵がモゾッと動いた。

そして卵の殻が溶け消えて、夢の中で会ったペタちゃんがスルリと現れて僕の肩に乗る。

「夢領域。マスター、ペタちゃんはここならば戦闘が可能。命令を」

おおー! 思った通りだね。

ペタちゃんは睡眠バフ以外はここ特化なんだ。だいぶ限定的だけど。

「こっちに攻撃してきた相手に反撃して」

「受諾」

「……ねぇペタちゃん。夢の領域にいる誰かって、夢を見ている本人って事?」

「肯定。あるいは夢が作り上げた虚像」

「ふむ、それを倒すと現実でも死んじゃう?」

「否定。夢主を夢領域で撃破すると、夢領域が崩壊し現実で目覚める」

つまり怖い夢を見て飛び起きる、と。

……今ってゲーム内の昼だから、もしかして夜行性の子達が寝て見てる夢にお邪魔してる感じかな?

アーチを潜って入った夢は、出口のアーチを見つけるか、夢の主を倒すか、死に戻らないと出られない。って事だね。

「使い捨てランダムミニダンジョンって感じ」

「確かに」

ヒトもオバケも精霊も、皆揃って『なるほどー』って反応をしていると、ペタちゃんは金色の目をくるくるっと回して首を傾げた。

「警告。夢領域は、夢によって有利あるいは不利になる影響が出る場合がある」

「うん?」

「この夢は『悪夢』。よって夢主と敵対する場合、この夢領域においてマスター達は全てにおいて有利に戦う事が可能。なお、夢魔はその影響を受けない」

んんー? なんだかとってもバフ・デバフみたいな説明をされたぞ?

そう思って自分を確認してみたら、『夢領域・悪夢』っていう謎の状態異常がついてた。

「これかな?」

「これだろうなぁ」

「えーっと……この夢は『悪夢』で? 夢主と敵対する場合はこっちが有利になる……つまりバフ?」

「……かな?」

つまり、『夢の主にとっての悪夢』なんだね。

「じゃあ……もし悪夢の主が僕らの知り合いとかで、味方だった場合は?」

「友好関係の場合、悪夢の領域においてマスター達は全てにおいて不利に戦う事となる。なお、夢魔はその影響を受けない」

「わぁお」

や、ややこしい〜!

つまり夢の主のスタンスが分からないと自分に影響してる夢がバフなのかデバフなのかも分かんなくて、その状態で出口を探さないといけないわけかー

「え、これ夢魔いないとキツくない?」

「肯定。夢魔は夢を支配する側。よって安全に夢を渡り歩くには最適」

「……夢の幻獣は?」

「否定。夢の幻獣は夢の案内人。導くのみ、戦う術は持たない」

なるほど。

……なんだろう、幻獣ってあんまり戦わない子が多いのかな? バフ・デバフか特殊能力に特化してる感じな印象。

そして淡々としてるのにドヤ顔な雰囲気のペタちゃんカワイイね。