軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キ︰ヒヨコフィーバー

農具のひとつにあった大きな木のタライが、こんなに大活躍するなんて思わなかった!

ピヨピヨピヨピヨ大量発生した豆ヒヨコちゃん。

五匹だけ残して、あとはみんな捕まえてタライに入れた。【鑑定】でオスメスわかるのは助かるね。

そのタライを抱えて、僕は街へGO

露店広場は豆ヒヨコ即売会みたいになっていて、大きな囲い前で買い取りをしている列に並んで、サクッとヒヨコちゃん達を引き取ってもらった。

同じような人たちがズラズラいるからね。もう店を選ぶ必要なんてないよ。

売ったお金で、餌や藁、餌入れ水入れなんかを買う。

一時的なヒヨコフィーバーで、露店広場の経済はグルングルン回ってるみたいだった。

ヒヨコの仲介してる商人さんもそうだし、飼育に必要な物を売ってる生産職の人たちもホクホク顔をしている。

ヒヨコを買った人達も嬉しそう。

ヒヨコを売った人達も買った豆よりは良いお値段になったからか「しかたねーなー」って雰囲気で苦笑いしながらヒヨコにバイバイしている。

それに便乗して食べ物の露店まで出ているのが面白い。

こうなるとちょっとしたお祭りだね。

いいねぇ、こういうお祭り騒ぎは見てる分には嫌いじゃない。

あっちからもこっちからもピヨピヨピヨピヨ聞こえてくる広場で、僕は串焼きを数本と、素焼きの植木鉢を見つけていくつかお買い上げ。

「よし、帰ろう」

オーブで帰還すると、相棒が森の建材をトンカンして囲いを作ってくれていた。

「ただいまー」

「お帰り」

「はい、お土産」

「サンキュ」

フッシーとネビュラにも串焼きをお供え。精霊のネビュラも、食べ物はお供えタイプだった。

「そういえば、ネビュラが仲間になったからか俺の転職先できてたわ」

「マジで? 早いね」

狩人になったばかりだけど、このゲームにはよくあることらしい。

「出たのは『死の狩人』と『エレメンタルアーチャー』の二つ」

「あー、ネビュラ特化か精霊全般特化かって感じ?」

「そんな感じっぽい。『死の狩人』にしたわ」

「おー」

「そしたら【闇魔法】覚えた」

「おおー!」

俊敏と強靭が上がるのは変わらなくて、筋力も少し上がるようになる職業なんだって。

あと、【弓術】と【急所攻撃】の取得経験値が2倍、【闇魔法】の取得経験値が1.5倍になるんだとか。

「ネビュラは精霊なだけあって隠れるのも得意みたいだから、闇討ちがしやすくなりそうで助かる」

「いつもの闇討ちスタイル」

相棒のゲームでの定番スタイルだもんね。

相棒が作ってくれた柵の中に、鶏小屋を作って設置する。

水入れと餌入れを設置して藁を敷き、ヒヨコを入れればOK

ゲームなだけあって、小屋の上部の屋根裏みたいなスペースに餌と水の予備を入れておけば、僕らがログインしていない時も勝手に補充してくれる。

三倍の時間差があると、リアルで一晩経つだけでこっちは一日くらい経っちゃうからね。必要な機能。

あーヒヨコかわいい!

ニワトリになるのが楽しみだなー

フッシーが拠点にいるときは見張っててくれるって言うから、放し飼いにしても大丈夫。

ヒヨコの生活を整えたら、次はネビュラの小屋。

「ネビュラ、どんなのがいい?」

「ふむ……精霊なのでな、今まで家というものに馴染みが無かったが……そうさな、雨風の影響は受けぬので開放感のある感じにしてもらいたい」

なるほど。

僕は少し考えて、田舎のバスの待機所みたいな形の物を作った。前側の壁が無いタイプを、ネビュラに合わせたサイズでね。

木材は、この森の木を使用。

レベルアップした【建築】で丸太の柱を作れるから、それをアクセントに追加してみた。

床板もつけて、毛布代わりに大きな帆布を一枚入れる。

「どうかな?」

「……うむ、中々に快適。感謝するぞ奥方」

お気に召したなら何より。

なんだかんだ、今日もいっぱい作業したね。

ヒヨコパニックも、大変だったけど終わってみたら面白かったー。