ぼくは、魔族たちがいた場所を見下ろす。
溶けた鉄が煮えたぎり、一面が緋色に染まった演習場に、もはや彼らの姿はない。
御坊之夜簾(オンボノヤス) が熱を嫌がり、溶鉄の周りだけ少し霧が晴れる。
ふとそこに、微かな光を見つけた。
消えかかっているそれは、どうやら魔法陣のようだ。
よく見てみれば――――それは以前、ガレオスが用いていたものに似ている。
ぼくは小さく呟く。
「一匹逃がしたか」
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