作品タイトル不明
145.十戒、魔王への恨みを募らせる
魔王ジークの国に、十戒達は総出で攻め込むことになった。
小高い丘の上で、漆黒の鎧武者が立っている。
『ジーク……じーくぅうううううううううううううううううう!』
獣のように吠えると、空気と地面が震動する。
どす黒い感情がオーラとなって、周囲にあったものを死に至らしめる。
地面は渇き、森の緑は枯れ果て、海と空は濁っていく……。
これこそ、【不殺】の男が持つ異能。
生きているだけで周囲の生命を奪う能力。
殺す以外に何もしない。
一挙手一投足が殺す行為。
ゆえに、不殺。
殺さずではなく、殺す行為以外を全て排除した、殺戮兵器だ。
『あのクソジークが絶望する姿が今から楽しみだぜぇええええ! ぐひゃひゃひゃひゃぁああああああああああ!』
不殺の男は獣のように四つん這いになると、獣のうなり声を上げる。
黒いオーラが地面を走り、大地を死の毒で犯していく。
「行くぞものども! 不殺に続くのじゃぁああああああ!」
指揮官ジャマーの命令に従い、雑魚魔人どもは、残りの十戒たちとともに、魔王国へとなだれ込んでいくのだった。