軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

領主館への侵入2

小山にあった岩場の隙間から地下道に入ったユリアンネ達8人。

「やはり魔法の灯りは明るいものだな」

人の気配があったときに松明ではすぐに消せないため、念のために光魔法≪灯り≫を使用している。

「小山の地下にこのような道があったのですね」

「本件が終わった後にはきっちり忘れて貰いますので」

「分かっておりますよ」

マンファンに対するゼバスターの発言は、まるで口封じに殺されるのかと思う言い方と思ってしまうユリアンネ。

「成功した際の恩人を脅かすのではないよ、ゼバスター」

「はい、失礼しました」

暗く細い道をゆっくり登って来たため、長く歩いたと思わされる。途中で何度も休憩しているし、実際に小山の頂上まで向かったのであればそれなりの距離はあるはずである。

「この向こう側が領主館の地下室です」

人の気配がないことを確認した上で扉を開けると、確かに物置のような地下室であった。

「父達が居るのはこの本邸ではなく離れですので、見つからないように移動しますね」

当然ではあるがこの侯爵家の館の作りを知らないユリアンネ達は、事前に聞いている間取りを頭に入れながらもゼバスターとデレックの後ろについていくことになる。

一応は、ユリアンネとニキアスが使い魔で進む先の見張りなどを確認した上での移動である。

角から角へ何組かに分かれて移動していく様は、まるでアニメで見た感じだと1人ツボにハマって笑いそうになるユリアンネ。前世でも今世でもこんな盗賊みたいな行動はなかなかすることは無いのでなおさらである。

「まさか、こんな裏口から入ることになるとは思っていなかったよ」

「でも、調べておいた甲斐がありましたね」

子爵の館に逃れるまでここで暮らしていたデレックは、こっそり父達のいる離れの間取りを調べていたらしい。そのおかげで離れの厨房につながる裏口から侵入できている。