軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

山脈の上部へ3

「いよいよ峠だな。 地龍(ドレイク) に注意しないと」

集団の先頭を進むシミリートがユリアンネに話しかけるのか独り言か分からない声を出すが、ユリアンネもそれに頷く。

「ドレイクに私の≪火炎≫魔法は効果があるのでしょうか」

「テア、大丈夫よ。魔術師団員の皆さん、水系の攻撃魔法も使えていたでしょ?怪我を治療するだけでも貢献になるから」

前回のことを踏まえるとドロテアの不安も確かだが、あの時には鉄級冒険者も多く彼らの近接攻撃はドレイクの防御を破れなかったこともあった。敵の数にも寄るが、こちらには魔法使いが20人近く居るので悲観はしなくても、とユリアンネも思ってしまっている。油断してはダメと理解しているのだが。

移動が平坦になり道の横幅も広がったので、自分たちも横に広がりながら前に進む。

しばらくすると 地龍(ドレイク) が3体寝転がっているのを発見する。

「ドレイクが3体だ!」

シミリートの声に、気がはやった魔術師団員たちが上官の指示を待たずに前に出て攻撃魔法を発動していく。

「やはり火魔法は効いているのか分かりにくいな」

「鱗は硬そうだから、≪風刃≫も微妙だな」

「≪氷槍≫や≪氷刃≫を腹側に当てるのが一番のようだぞ」

色々と試行錯誤した結果を仲間にもわかるように共有しているが、油断したのか近づき過ぎて炎のブレスを受けてしまう者も出る。

「ブレスだ!壁魔法を活用するぞ!」

敵の数が少なく足が遅いこともあり、こちらは遠隔攻撃ができるため集中攻撃することでドレイク3体を倒し切ることはできた。

ブレスを受けてしまった団員と馬に治療をするユリアンネとドロテア。

『ちょっと油断しすぎよね。近づき過ぎ』

「これはまずいですね。完全に舞い上がっていますよ。一度きちんと締めなおさないと」

「確かに。しかし、この後に本格化するはずのドレイクへの対処の練習になったのも確かだし……」

フェルバーの甘さから団員を強く指導できないまま、先に進むことになってしまう。