軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

山脈の上部へ

「みんな良くやってくれた。怪我人は治療を行いつつ、死体の回収をして出発に向けた準備を行う」

魔術師団も魔法の収納袋を所持しているため、倒した魔物の肉や素材は回収している。

その横で、ユリアンネとドロテアは上位ハイオークの矢や攻撃魔法で怪我をした団員たちを治療している。

「これは夕食が楽しみだな。ジモ、頼むな」

いつものようにおどけるのか本気か分からないヨルクの発言がある。

「任せておけ。それにしても東側だけでなく山脈のこっち側でもやはり上位ハイオークか」

「東側から来たときより味方の人数は少ないけれど、流石は王国魔術師団。このまま行けるかもね」

「この後は 地龍(ドレイク) だったよな。さらには 飛龍(ワイバーン) ……」

「ユリのためにワイバーンの血は確保したいな」

「そんな呑気で大丈夫?前は金級冒険者たちが居たから逃げ帰ることも出来ただけなのに」

「この先には騎士団が行っているんだから大丈夫じゃないか?」

「ま、行ってみないと分からないよな」

高級の傷回復ポーションを配るほどの怪我人はほぼ居なかったので、治療にあたっている二人以外は会話する余裕があった。

魔術師団員の方も、何となく自分たちなら大丈夫であると油断している感じがある。

「何となく良くない雰囲気ですね」

「ふむ。シミリートさんたちのおかげで怪我への不安もないし、気が大きくなり過ぎている不安があるな……」

中隊長フェルバーと副官ニキアスはその空気感を心配するが特効策もなく、そのまま夜を迎える。

「上位ハイオークの肉なんて、市場では滅多に買えるもんじゃないぞ!」

「さらにこの料理の腕。こんな美味いものを食べられるなんて役得、役得」

魔術師団員たちが浮かれている様子にニキアスたちは再びため息をつく。