軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

424.美味しいお肉を求めて〜案山子編〜

ウロブルへ移動し、合流。そこから騎獣でローレンガ方面へ移動だ。

『新しいマップなんだけど、今料理人にとって熱い狩り場なんだッ!』

『しっちゃかめっちゃかはどんな感じで……』

案山子を守ろうとは思うのだ。

『えっとね、肉を狙うんだけど、新マップだから料理人がたくさんいるんだッ。料理に打ち込んでるタイプは、レベルがそれほど上がってないことも多いッ!!』

『ゲーム時間生産職に振り切ってる人たちですね』

『そうッ! 俺はみんなが引っ張ってくれるからわりとレベル上がってるんだけどねッ!』

だから、人が多すぎてしっちゃかめっちゃからしい。

『大技使うと事故発生するんだけど、みんな気にしないから大技使ってくるッ! なので、いかにフレンドリーファイアーを避けるかッ!』

普段と違うゲームするのかあ。

『端っこの方でうまいこと倒せたらいいんだけどねッ! クランの名前背負ってるからあんまりむちゃくちゃできないしねッ! てことで、人数多い方が一匹と対戦してる時間が減るからいいかなってッ! あ、あと火禁止だよッ! 肉が焼けちゃう』

と、火魔法魔術師が申しておる……。

火がダメなら氷かな。【フロストダイス】と併用で行こうか。

『俺っちの【ダークストライク】レベルマックスが、全弾当たれば追撃二回で落ちるッ! 問題は一発目当たった途端こっち来るし、アクティブだし、ひいひいになる!!』

『……ソーダ連れてきません?』

『んー、経験値のうまみゼロッ!! みんな忙しいし、死に戻り上等料理人の巣窟にガチ勢来たらみんなドン引きッ!』

つまり美味しさを追求する者たちがやってくる場所なのか。

まあ、追撃で倒れるなら俺の【投擲】でヘイトを取って、【ダークストライク】からの【ひと突き】とかで普通に倒せそうかな?

付与が必要そうならやってみよう。

場所はとても見晴らしのいい牧草地帯だった。あちこちから悲鳴が聞こえてくる。

『料理人、無謀すぎん……?』

『目の前にイイお肉が突然現れてウキウキになっちゃってるんだよー。まだ知られて三日くらいしか経ってないし』

なんてこと。

そして前方に現れる牛。すかさず【鑑定】。

『シャトーブリアンっ!!』

『そうッ!! 美味しいお肉ッ!! しかも、各部位が出るんだよね。シャトーブリアンのシャトーブリアンがレア!』

『シャトーブリアンのホホ肉赤ワイン煮込みとか食べたいです』

『ふぁああああッ!! 上がってきた~ッ!!』

大興奮の案山子は、俺が【投擲】する前に技を発動。

「【ダークストライク】」

「【投擲】」

早いんだよ魔法、これ。ホント、【ダークストライク】のディレイないに等しい。せめて俺に引き寄せてからにしてくれー!

「【ひと突き】」

しかし、目論見通り俺の追撃で牛が倒れた。ちなみに牛の色は黒い。ころりんと倒れたシャトーブリアンからリブロースいただきました。

『わー、これで転ぶ回数減るよ~ッ! やったねッ! セツナっちありがとうッ!』

『……何回転んだんですか?』

『ん? わかんないけど、今0パーセントの無敵状態ッ!』

めっちゃ転んでるーっ!!

『エルフって、長く生きてるだけあって美食家が多くてさーッ! 最高に美味い肉を食わせてみろとか、今言われてるんだよねッ! だからここで肉集めたいッ!』

『手伝うんで遠慮せずに呼んでください……』

案山子は俺よりレベルが上だ。それがコロコロ転がっているかと思うとぞっとする。

『ここに来るときはセツナっちに声かけようかなッ!』

是非そうしてもらいたいものである。

『夜はわりと暇ですからね!』

と言ってる間にも、転がった人のこぼれ牛が二体。

「【投擲】」

一匹引き寄せると、案山子がもう一匹に【ダークストライク】を食らわせる。残念、死ななかった。

「【フロストダイス】」

俺の方に来たやつを固める。その間に 細剣(レイピア) で通常攻撃。するとヘイトはこちらへ向くので俺は避けます。

「【ダークストライク】」

案山子が追撃。一体死亡。氷が割れて俺のところに来るが、一体なら余裕で避けられる。

「【ひと突き】」

「【ダークストライク】」

てことでなんとか倒す。

いや、なんとかというか……俺がちゃんと避ける前衛をやれば余裕だな。

『セツナっちがいると安定するッ!!』

『むしろ、ここに来てる料理人魔法使い系多いくせにソロなのがびっくりですよ!!』

『へへへッ!』

反省しないタイプの魔法使い。転んだ人が「すみませんでした」と叫びながら消えていった。

経験値パーセント犠牲にしてでも得たいシャトーブリアンのシャトーブリアン。

安定した狩りをと思ったが、突然ちょっとそこら辺で狩ってたヤツが倒れて牛が流れてくることが多い。だんだんと、流れ牛狩り担当になってきた。

「あきゃーすみませんっ!」

「いやああごめんなさい!!」

両側で同時に三体ずつ遭遇したプレイヤーが倒れたときはさすがに焦りました。【投擲】で集めて、案山子が攻撃を食らわないようにして、ちょっと避けるのが危険になってきたから一体を【フロストダイス】して、【水付与】した 細剣(レイピア) で牛を後退させるという、我ながら頑張った!

『セツナっち、頼りになるぅッ!』

『六体はさすがにキツい! 案山子さんはそんなときどうするんですか?』

『えーと、基本一人なら速度上昇してるから、逃げる。逃げながら、【アイスウォール】っていう敵と自分少しだけ分断できる技があるから、分断して向こうが手間取ってる間に逃げる』

『六体のときはそれやってください。三体ずつとか、少しでも避けがちゃんと発動するようにしたいです』

『了解したッ!』

言ってるそばから五体来て、案山子は的確に己と牛を分断しました。

案山子【壁】俺、牛。

いやーっ!!

『ごめえええん、セツナっちぃぃぃッ!!』

「【フロストダイス】【火付与】【螺炎】」

火解禁させてくれ!! 獣系は火が弱点です。

お肉が、美味しく焼けました!!

シャトーブリアンのシャトーブリアンが出たけど、焼けちゃったよおお!!

『くっ……せっかくのレアがっ!』

『いや、俺っちやらかしぃ。【アイスウォール】設置位置難しい。モブいたらずれちゃう……』

【アイスウォール】は封印して、狩りに勤しんだが、シャトーブリアンの生シャトーブリアンを手に入れることは叶わなかった。