軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

342.よくわからないうちに指名手配

捕らえよと言われれば逃げるのです。

きゃーっ!! お助け-!!

後ろで待てとか言われてるけど待つわけがなく。というか、イベント入りでプレイヤー消えてなかったな。周りにいた人たちちょっと距離置こうとしてたもんな。くっ……都会の風は冷たいぜ。

足には自信があるので捕まるエンドとかじゃない限り捕まらないだろう。面倒だからさっさと門に知らせが行く前に出てしまえばこっちのもの。

少し引き離したところで【隠密】も使えば……というか、アランブレに戻れ……ない。ウロブルの移動の文字もグレーになってる。

むむむ、これはまずいか? 逃げ切れない?

そう危惧したが、予想に反してするりと門を出た。門を出る直前には【隠密】解除。【隠密】したまま抜けようとすると捕まるってなんか前に半蔵門線から教えてもらったよ。こそこそしたら捕まる。

外に出たらアランブレに移動できたので俺はさっさと戻りました。

『街中でミュス始末したら親衛隊とやらに捕まりそうになったので逃げました』

『ちょっと待ってて、なんかこっちも大騒ぎになってる』

『スレ確認中』

ソーダと八海山にステイを言い渡された。

なんだろうね~。もう少ししたらアンジェリーナさんに迷惑が掛からない時間になるから、本屋に行くか。

それまで【持ち物】整理。

と思ったがそうか、情報ギルドで調べてもらうのもありだな。金かかる……ね?

どれくらいかかるのかな。朝っぱらだけどイェーメールに行ってみよう。オルロさん寝てるかもしれないけど。宵っ張りじいちゃんだし。でもほら、プレイヤーに合わせて結構いたりするんだよね。

アンジェリーナさんには美容のために良質な睡眠をと思うので絶対朝9時から夕方5時くらいを目指しております。

すぐミュスをべろりんしようとするぎょろちゃんをなだめて進む。今日は早く着きたいんだ。ごめんね、ぎょろちゃん。

貸本屋は開いていた。そして、俺を見るなり慌ててカウンターから飛び出してくるオルロさん。

「無事か、セツナ」

「うぇー!? やっぱりフロディーシウおかしいですよね!?」

「無事でよかったなあ……最近のフロディーシウはよくわからないんだよ。ちょっとしばらく近づくな」

『セツナくーん!! 第6で指名手配されてるわよwww 懸賞金かけられていないだけまし』

『にゃんと……』

ピロリから入電。指名手配!? 大変なことになってきた。

「しかし、情報早いですね」

「おう、ギルド員がすぐ知らせを送ってくれた。気付かれてないといいが」

ハトメール便かな?

「続報が上手く入ってくればいいが。とにかく、しばらく第6には近づくな。第7都市はもうすぐ飛行船が出るし、あっちの方に行きたいなら飛行船を使うことだ」

「そうします。ご心配おかけしました」

オルロが慌ててカウンターを飛び出して来るなんて大変珍しいものが見られたので満足です。

「アンジェリーナのところにも顔出して安心させてやれ」

「えっ!? アンジェリーナさんも知ってるんですか!? いやーお恥ずかしい」

「そりゃ……おう、おう……うん、俺が伝えといたから顔見せてやってくれ」

名前呼んだらなんかバフついた。【乙女座の加護】すごい!

『神殿行ったらお参りしておいた方がいいですよ。【乙女座の加護】、微妙に使えます』

『この短い時間でやることやってるのはえらいのじゃ!』

『もうちょっと第6調べて回るねッ!』

そちらはクランメンバーにお任せしてアンジェリーナさんのところに行こうっと。

「それじゃあお邪魔しました。お金払うので何か情報また聞きに来るかもしれないです」

「第6に関してはセツナに直接関わることだからな。一応破格で取り扱ってやるよ」

「ありがとうございます~」

オルロじいちゃん優しい。完全無料にはしないけど割引価格で提示してくれるなんて。

貸本屋を出たところでクランハウスへ帰還。

アンジェリーナさんの元へ向かう。

「おはようございま~す」

そろっと扉を開けると、アンジェリーナさんもカウンターを出てこちらへ来てくれた。

ふぁああ。幸せオーラで周囲微回復しちゃうよおおお。

「セツナくん! 怪我はなかった? オルロから連絡をもらったのよ」

「大丈夫ですよ。ご心配おかけしました。フロディーシウ、なんか変な街でした」

「ここ最近おかしな話を聞いているわ。でも、セツナくんが無事ならそれでいいのよ」

へへ、心配されて幸せです。心配掛けないのが1番だけどね。

「なんか指名手配されちゃったみたいだけど、アランブレとか堂々と歩いてて平気なんですかね?」

「それは大丈夫よ。ラングドラシルは自治都市が集まって国になっているの。最近は国王の力も強まっているし、みんな協力しようとしている傾向にあるけどね。誰だって戦争は嫌だし、いつ自分の都市にゲートが開くかわからないでしょう? そのとき助けを得るには普段から仲良くしていないとね。魔物だって突然強敵が現れることがあるでしょう? ほら、この間のアースドラゴンだって。そういったときに各都市が協力してくれるのは、普段から周囲と上手くやっているからよ。とはいえ、自治都市なの。何かしらの理由で都市を追われても、他の都市も納得の理由がなければ邪険に扱われることはないわ」

よかった。つまり、悪さが過ぎるとあちこちで指名手配からの犯罪者になるが、現状第6都市を避けていれば大丈夫ってことかな。第7とは良い関係を築いたし、第5でもあそこのお爺ちゃんと良い方向の関わりを持てているから平気かな。

「それによ、セツナくんが人様にそんな悪いことをするような子じゃないって私は知っているわ」

不覚にも、泣きそうになる。

アンジェリーナさんが優しい。

幸せ回復空間のできあがりだよ。

「一応敵を知っておきたいので、第6都市に関わる本ってありますか?」

「うーん、ちょっと待ってね。数日待ってもらったらもっと色々揃えておくから、とりあえずここら辺を読んでちょうだい」

恋の乙女座本と、第6都市の歩き方系を数冊借りた。