作品タイトル不明
第303話呪いの島
僕らが盾を求めてやってきたのは、94階層。
その片隅に存在する小島に、ひっそりと佇む遺跡の地下だった。
島を慎重に探索する僕と浦島先輩は、今回のメンバーについての話になった。
「……そういえば他の二人はどんな感じなの? 今回来なかったんだね?」
それは今更な質問だったが、基本的に原因は僕でもあり浦島先輩でもあると思っていた。
「他の二人っていうか、先輩も含めて、今はサンドボックス系のスイッチ入っちゃってますね。先輩はどうしても協力してもらわないと危ないっぽいので保険の意味で声を掛けました」
「おおっと……ワタヌキ後輩が保険かけるのって、めっちゃ怖いな」
「危ない物は危ないので。というか、先輩も声かけるかギリギリまで悩んだんですから。建築系スキルの人海戦術は半端じゃないんですよ。便利すぎる。何かやってみたくなりますって」
軽くイメージを伝えただけで、あっという間に欲しい物を作り出せてしまうスキル持ちのモンスター達は、理想を形にでき過ぎたのだ。
あんなの多少ゲーマー適性があれば、凝ってみたくなるってものだろう。
「えー? まぁ……だろうね……あはははは……」
その立役者である先輩には、大いに心当たりがあるはずだった。
かくいう僕だって、火が点いちゃった魂のクリエイティブな部分に従って、今ここにやって来たんだから人のことは言えない。
遺跡の入り組んだ道を進み、その最奥の前で僕らは立ち止まる。
目的のモンスターの住処を発見して、そろそろ雑談タイムも終わりとなった。
「よし……ここにそのモンスターがいるわけね」
「はい……ここからは相手の目を見ないように注意です。石になります」
さっそく僕は準備をして来た鏡にとある物をくっつけてどんどん飛ばして送り出してゆく。
浦島先輩は音もなく飛ぶそれを見て、不思議そうな顔で眺めていた。
「おー、飛んでる?」
「UFO型のゴーレムです。これに鏡を付けて、送り出す……」
そして最後の一機を飛ばせば、これで準備は完了だった。
メドゥーサは直に見なければ、石化の呪いは発動しない。
位置さえ把握できれば、そう強いモンスターじゃない……と思っていたのだが、鏡越しに確認したメドゥーサは、ちょっと色々と想定を超えていた。
「……お、思ってた5倍はでかいっすね」
「なるほど、このパターンね」
「想定内ですか?」
「ありがちじゃない? でっかいメドゥーサなんて。テイムしてみたいところだけど、今回は討伐だよね?」
「ええ。それで、彼の力を借りてみようかなって」
「彼?」
僕はそういって、自分のモンスターを召喚する。
空中に小さな門を開くと、ポトリと落ちて来たのはやはり手のひらサイズのぬいぐるみだった。
だがもちろんただのぬいぐるみじゃない。
新調したぬいぐるみは、変色してちょっと邪悪な「ひのたま君」になっていた。
「これって……まさか!」
「ええ。一度実力見せてもらおうかなって」
落っこちて来たひのたま君ぬいぐるみは立ち上がると、任せておけと自分の胸を叩いた。