軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第51話 楽しい計画

夜、自室で課題の整理をしながらカレンダーを眺めていると、あることに気がついた。

「そういえばアリシアの誕生日もうすぐだな」

「そうですね、今年は貴族向けのパーティーをしないで済むと思うと、ちょっと気が楽に思います」

確かに、それは楽だ。

貴族向けのパーティーの準備となると、食事の用意や会場の飾り付け、メイドや執事の人員配置を考えたりなど、英雄として、勇者として相応しい格を提供しないといけなかったので、何かと準備に奔走したのを昨日の様に思い返せる。

「今年はどうしましょう?」

「そうだなぁ、折角この世界に来たのだからそれらしいものにしたいよな」

「ねえ、カズヤさん、折角ならサプライズなんていかがでしょう?」

「サプライズ? いいね」

そうと決めた俺たちは各々誕生日パーティーを調べ始める。

俺もイースガルドで経験するまでは誕生日パーティーというものを殆ど経験したことがなかったので、ちょうどいい機会だ。

俺たちで調べるのもそうだが、唯や両親にも聞いてみよう。

そんなこんなで夜は更けていく。

「えー! アリシアちゃんの誕生日!」

「サプライズなんだから大きな声で言わないでくれ」

アリシアが課題をやるために屋敷の自室にいる間に話を通す。

「そうだなぁ、チキンとかどう? ピザとか! パーティーぽくない?」

「確かに、食べ物周りは唯に任せるよ」

「やった! それじゃあ見繕ったものを後で教えるね……いや、それもなんか違うなぁ、お兄たちにも内緒にするっ!」

まるで舞い上がるようなテンションで用意を始める唯。

それを尻目に俺たちはアリシアの誕生日プレゼントを考える。

イースガルドならアクセサリーや杖などといったアイテムになっただろうが、ここではそうもいかない。

この世界でアリシアの年代の子供が高価なアクセサリーを身につけているのは違和感しかない。

そうなったらどうするか……

むむむ……悩みどころだ。

「カズヤさん、ケーキのことなのですが、ネットで見ることもできるのですが、やっぱり実際に見てみたくて……」

「そうか……じゃあ、今から見に行ってみるか」

「今からですか?」

思い立ったら吉日、即行動だ。

「そのケーキ屋はどこにあるんだ?」

「この間行ったショッピングモールの近くの駅に入ってるみたいです」

「それなら近いし、問題ないだろ」

「わかりました、用意するのでちょっと待っててくださいね」

「うん、急にごめん、ゆっくりでいいよ」

「はい」

こうして始まったアリシアのサプライズ誕生日パーティー計画、楽しくなりそうだ。