軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

色味

「LEDのほうだよね、まだついてるのはきっと……」

どっちがどっちか分からないというミスを犯した。色を変えるとか出す場所を変えるとかするべきだった。

「色?」

もしかして色も変えられる?LEDって、もともと青色発光ダイオードが見つからなくて灯りに使えなかったけど、見つかったから青色ダイオードと黄色ダイオードを使って白色を出せるようになって電球や蛍光灯の代わりになってきたんだったよね?

LEDならば、赤とか青とか黄色とか、それらの組み合わせでオレンジに紫に……いろんな色が作れるのでは?

「す、素敵!」

色とりどりの電飾が飾られた巨大クリスマスツリー!

想像しただけで美しすぎる!ちょ、実験しなくちゃ。

前世の記憶を思い出す。

街にたくさんのイルミネーションが輝く街。

クリスマスソングに、キラキラ輝くクリスマスツリーが飾られたお店。

恋人と過ごすことはなかったけれど、クリスマスシーズンのあのキラキラした街は好きだった。

イルミネーションを背景に、推しのぬいぐるみや推しのアクキーの写真を撮影したりもしたっけ。

「あ……」

クリスマスツリー文化が根付いたら、光魔法の電飾でツリーを飾ってほしいっていう依頼が増えないかな。

お店だけじゃなくて、冬になると一般家庭でも電飾してるところもあるよね。LEDの電飾は電気代も安いし……。

ギルドで見た子供の姿を思い出す。

私が、侯爵家で着ていたぼろよりもボロボロな服だった。

私が着ていた服は、穴は相手もあて布をして塞いでたし。染みや汚れも近づかなければ見えない程度のものだった。

あの子たちは、サイズの合わない服。何か所も破れて穴が開いていて……。

「光属性の役立たずが!」

属性が判明したときの両親の態度を思い出す。

あの子たちは親に捨てられたのかもしれない。孤児……浮浪児……。何とかギルドでわずかばかりのお金を稼いで必死に生きている。

やばい。泣きそうだ。

クリスマスツリーのイルミネーションじゃない。雪が降ったら依頼がじゃないよ。

今、もっと依頼が増えるように何か私にできない?

幸い、多少なりとも公爵夫人としての予算がある。……いくらあるのだろう。

侯爵家ではユメリアの予算として月に金貨3枚はあった。300万だ。お母様は1年で金貨100枚。1億だよ。それでも不満があったみたいだけれど。

アルフレッド様から届いた手紙を見る。

って、暗いな。暗いところで文字を読んだら目が悪くなるよ……と言って育てられた前世の記憶が部屋の薄暗さに耐えられない。

「ひか……」

部屋を明るくしようと思って光魔法を使おうと思ったけれど、せっかくだ。

「LED昼光色」

天井付近に光の玉を出す。

「お、おお、ちゃんと昼光色だ!」

昨日出したものは、白っぽい色……蛍光灯の色だったけど、今日のはほんのり黄色い。電球色も出せるってことかな?

ってことは、赤とか青とか色付きもできそうだよね?

マーサが戻ってきた。

「まぁ!またこれほどの魔法を……!魔力は大丈夫ですか?無理をなさらないでくださいませ!」

部屋に入るなり、天井を見上げて驚かれた。

「まるで、外にいるかのように明るいですね……。あの、お嬢様、今のうちに部屋の掃除をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「え?掃除?」

マーサが頷く。いや、突然どうして?