軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第406話 ちゃんと順序というのを考えようか

挙式の後は披露宴が行われた。

お色直しで露出度の高いエルフの伝統的衣装を身につけたフィリアさんに、またしてもセリウスくんが鼻血を噴出させるというトラブルがあったものの、みんなから祝福されながら晴れて夫婦になったのだった。

「二人ともおめでとう。セリウスくんは今まで最上階で僕たちと一緒に住んでたけど、今日からフィリアさんと同じ部屋に住むよね?」

フィリアさんは今まで、最上階のすぐ下のフロアに住んでいた。

これからはそちらで一緒に生活してもらう形になるだろう。

「えっ、同じ部屋で!?」

「なんで驚いてるの? 夫婦なんだから当然でしょ?」

「そそそ、そ、そう、だね……」

もちろんポーションは大量にストックしておいてもらいたい。

日常で鼻血を噴き出すタイミングが何度もありそうだし。

きっとそのうち慣れていくと思うよ。

……たぶん。

「ではセリウス殿、早速、今夜にでも子作りといこうか。恥ずかしながら私は未経験だが、やり方だけはしっかり教わっている」

ブシュウウウウウウウウウウウウウウウッ!!

「フィリアさんも、ちゃんと順序というのを考えようか?」

二人の結婚式の後から、村では空前の婚活ブームが巻き起こった。

村の【環境生活部】が企画する婚活パーティもたくさん開催され、次々と新婚夫婦が誕生していった。

「えっ、ディルさんも結婚したの?」

「……恥ずかしながら……三十半ばで……」

詳しく聞いてみると、先日のレースでの頑張りを見ていた女性が、ディルさんに惚れて求婚してきたという。

「相手はまだ二十歳の美人である。しかも巨乳。なんと羨ましい……」

ガイさんが遠い目をして言う。

「一方の拙僧は、幾度となく婚活パーティに参加しているというのに、今だ成果は無し……一体何が違うというのか……」

「ガイ……お前は……胸や尻を……見過ぎなのだ……」

「なに? だがおなごの胸や尻に視線が吸い寄せられるのは、男の性というもの。拙者にはどうすることも……」

「安心しろ……バレずに見る方法が……ある……」

「それは本当であるかっ? ぜひそれを拙者に教授してくれ!」

煩悩を払う努力をするつもりはないようだ。

もう僧侶と名乗るのやめたら?

そんなある日のこと。

『なんかやたら攻撃的な集団が村にやって来たよ!』

影武者から珍しい緊急連絡が入った。

攻撃的な集団?

僕は瞬間移動を使って、すぐに村の入り口へと飛んだ。

するとそこにいたのは、二十人ほどの集団だった。

「って、女性ばかり……?」

赤みを帯びた髪と目が特徴的な、妙齢の女性たちだ。

全員かなり肌の露出が多く、独特な腕輪や首飾りなどを身に着けている。

彼女たちの背後には村の衛兵たちが倒れていて、強引に村の中にまで入ってきたことが伺える。

「この村の衛兵たちがやられるなんて……」

ギフトを持っていない衛兵も多いけれど、それでも村の訓練場で鍛え抜かれた彼らが、そう簡単に負けるはずはない。

ましてや相手は女性ばかりの集団である。

「そ、村長っ!」

まだ無事だった衛兵の一人が慌ててこちらに駆け寄ってきた。

「何があったの?」

「あの女たちが我々の制止を振り切って、無理やり村に入ろうとしてきたので戦いになったのです。ただ、信じられないほど強くて……」

「何者なんだろう?」

「当人たちは、自らのことを戦闘民族だと言っていましたが……」

「戦闘民族?」

と、そのとき集団の一人が口を開いた。

「村長だと? はっ、てめぇがこの村のトップか?」

整った顔立ちながら、乱暴な口調と鋭い目つき。

背はかなり高く、全身が鋼のような筋肉に覆われている。

身体のあちこちに傷痕があって、それだけでどれほど過酷な環境を越えてきたのかが推測できてしまう。

「……うん、僕が村長のルークだよ」

「随分と弱そうなトップじゃねぇか」

彼女が言うと、他の女性たちも小馬鹿にしたように嗤い出した。

「この村には、強い男がたくさんいると聞いてやってきたんだぜ? だがこの様子じゃ、マジで無駄足だったかもしれねぇな」