作品タイトル不明
そうだった!!
「あいつ等ぁ・・・・・・・・・」
裏道を慎重に進み入場門のに向っている時に偶に賊達の会話が聞こえてくるんだけど『この街の奴等たんまりと貯めてやがった』とか『あの女いい女だったぜ、後でお前も楽しめよ』とか聞こえてくるたびにルナリアさんが歯を食いしばりながら低い声でそう言って飛び出していきそうになるのをひやひやしながら落ち着かせ進んで行く。
「おいお前何処の・・・・う!」
たまに出くわす賊はムーアさんとディアナ即座に黙らせ見つからないようにして再度進む。
「あれ?」
領主様の家から出て裏道を15分位進んだ所でこっちから賊達が見える場所で私は賊達を見てふと足と止めて賊達を観察する。
「どうしたのリア?」
いきなり足を止めた私にユリアンがそう声を掛けてきたので私は私が見ている賊達を指差しながら口を開く。
「あれってボンクライじゃない?」
私がそう言うとユリアンが驚いた顔で指差した先を見て息を詰まらせる。
ボンクライ・ムノー・・・その男は私達の同期で120期卒業生の第3席・・・つまりかなり優秀な魔術師だ。
それが賊達に偉そうに命令をしている・・・・つまりはボンクライは賊の仲間・・・・って事になる。
見た目は金髪碧眼のいい男なんだけどねぇ。
「優秀な魔術師ってボンクライの事だったんだ」
確かにアイツは優秀な魔術師だったよ?でも性格がかなり凄かったんだよね・・・・・端的に言えばプライドが高く自分が一番じゃないと気が済まないって感じでよく私やシアに突っかかって来たんだよね。
まあその時は実力で黙らせてきたんだけど!!と考えているとボンクライを見いていたユリアンが深い溜息をつく。
「まさか賊に成り下がってたとは・・・・本当に情けない」
確かに!セレストーレの成績を見れば王宮勤めも出来ただろうに盗賊に成り下がっていたなんて同期としては何とも言えない気持ちになるよね!!
「ボンクライが情報にあった魔術師だろうね、後は剣士のほうだけど・・・それらしい人はあそこにはいなそうだね」
ボンクライが相手にしている賊達はそんなに強そうには見えない。
「ディアナはどう思う?あそこに強い剣士がいる?」
その言葉にディアナが首を左右に振り口を開く。
「いないわね」
いないらしい。
「で?どうする?今からボンクライとやりあう?」
奇襲になるけどあの程度の人数なら何とかなると思うからそうユリアンに聞くとユリアンが首を左右に振り口を開く。
「まずは入場門を開ける事を先に、それからあの男と対決よ」
そうだった!!外で待ってるバスガックさんの為にも早く入場門を開けないと!!
「行きましょう」
ユリアンの言葉に私達は再び入場門に向けて進みだす。
「あそこね」
物陰から見える入場門の脇にある建物。そこのまえに20人位の賊が武器を持って待機しながら仲間同士でおしゃべりをしていた。
「あの建物の中に入場門を制御する魔道具があります、操作は慣れていますのですぐにでも開けられると思います」
たむろしている賊達を睨みながらそう言って来るルナリアさんにユリアンが頷きその後に私に視線を向けて口を開く。
「リア、あそこにいる奴等全員を【エアバースト】で吹き飛ばせる?」
「たぶん行けると思うけど外した時の為にディアナとナイトが前に出た方が良いと思う」
もしもの事はしっかりと考えておかないとね!!