作品タイトル不明
姉さんもビビってるじゃん!!
何故か怒っている女性を見て溜息をついた後に私は口を開く。
「で?お姉さん達は盗賊って事でいいのかな?」
話が進まないと思ってそう聞くと目の前のお姉さんが腕を組んで満足そうに頷く。
「そうよ!命が惜しかったら私達の言う事を聞きなさい。ひとつ、まずは金目の物を・・・・・え」
最後まで言い終わる前に後ろに控えている男共のうち半分位が後ろにふき飛んでいきそれに気がついたお姉さんが吹き飛んでいった方向を見て固まった。
勿論私が無詠唱で【エアバースト】を使い吹き飛ばした!!
「で?命が惜しかったら・・・・何?」
ユリアンが微笑みながら固まった女性にそう言うと女性がユリアンを睨み口を開く。
「まだ負けてない!私達を舐める・・・・・」
言い終わる前に更に吹き飛んでいく男共・・・・口を動かす前に手を動かせばいいのに・・・まあこっちは楽でいいけど!!と思っていたらユリアンがさっきと同じように微笑みながら口を開く。
「で?命が惜しかったら・・・・何?」
・・・・怖いです!!めっちゃ怖いですよユリアン!!ほら!!お姉さんもビビってるじゃん!!
「え・・・えっと・・・」
真っ青な顔で何かを言おうとして何も言えずにいるお姉さんを見てユリアンが更に話を続ける。
「取り敢えずそこに座って?ムーア達は動けなくなった盗賊達を簀巻き・・・縛っておいて」
いま『簀巻きにしておいて』って言いそうになったでしょユリアン?ほら!ビビってお姉さんが真っ青な顔で勢い良く正座したよ!!
「さて・・・・話を聞かせてもらいましょうか?」
ユリアンが微笑みながらそう言うとお姉さんが顔を真っ青にしたまま何度も頷いた。
「サルーンで獲物を探していたらあんた等を見つけたのさ・・・国に雇われた調査員って聞いてたから頭でっかちの奴等だと思って襲ったんだ」
正座をしたままそう話すお姉さんの言葉を聞きユリアンが口を開く。
「あの時街道で手を振ってたのは?」
ユリアンの言葉に地面を見ながら話をする。
「馬車に乗せてもらう交渉をしてその後に油断した所で襲うって計画してたのよ」
うわぁ・・・・ユリアンの読み当たってたじゃん!!と思いつつもう1つ気になる事があったので今度は私が口を開く。
「ねえ?どうして先回りが出来たの?あの時スルーしたからお姉さんが先回りしてるのはおかしくない?」
これが気になった。
「そりゃ道はあそこだけじゃないって事だ、馬を連れた仲間が隠れていて私を乗せて別の道を進み先回りしたのさ」
あ・・・・確かに他の道ってのは考えてなかった。
「なるほどねぇ・・・でもそこまでして私達を襲うって言う情熱を別の方向で使った方が良いよ?そのほうが有意義だと思うよ?」
その情熱があれば何でも出来そうだしね。
「で?貴女はどうするの?」
ユリアンが再度同じ質問をお姉さんに聞くとユリアンに視線を向けてぎこちなく笑いながら口を開く。
「帰ってもいい?」
「勿論駄目よ」
そりゃそうだ!!盗賊を逃がす事なんてあり得ない。え?非情?でもここでこの人達を逃がして暫く経ってからこの人達が別の人を襲ったとしたら?それは襲った盗賊も悪いけど見逃した私達も同罪になる。
「ねえリア」
私がそんな事を考えていたらユリアンが真剣な顔でそう声を掛けてきたので私がユリアンに視線を向けるとユリアンが真剣な顔で口を開く。
「一度サルーンに戻っていい?」
まあそうなるよね。