軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

防御特化と次の目的。

決闘も終わって満足そうな顔をしたベルベットを先頭に四人は山を降りる。

「よかったです……ありがとうございますサリーさん」

「決闘しただけだし、お礼言われるほどじゃないよ」

「今日は会えてよかったっす!今度戦うまでにはまた強くなっておくっすね!」

二対二はいつかのお楽しみにとっておいて、今日のところは解散することとなった。

「あ、そうっす。ちょっといいっすか」

「ん、私?」

解散する直前にベルベットはサリーを呼ぶと、楽しい決闘のお礼に一つ情報を渡した。

「最近マップの……この辺りで、強いプレイヤーがレベル上げしてるらしいっす」

「へぇ、行ってみようかな。飛び抜けて強いプレイヤーも増えてきたし」

「サリーはああ言ってたっすけど、サリーは私が最初に倒すっす。ライバルっすね!」

同じようなことをずっと言っているプレイヤーをもう一人思い浮かべながら、サリーは情報を受け取る。

「私に倒されるまで負けちゃダメっすよ!」

「言った通り。負けるなら、ベルベットにじゃない」

「その方が燃えてくるっす!」

ともあれ、情報をもらったところでこの日は本当に解散となった。ベルベットとヒナタの二人と別れたメイプルとサリーは町へと戻ることにする。サリーの馬に一緒に乗って、風を切って町までの道を帰っていく。

「ベルベット強かった?」

「強かったよ。他にも強いプレイヤーがどんどん増えてるみたい。もらった情報も面白そうなプレイヤーの話。行ってみる?」

「うん、せっかく教えてくれたんだし!二人みたいに仲良くなれるかも!」

「じゃあ今度行ってみよう。週末によく来てるんだって。あ、でもベルベット達みたいにライバルになるかもしれないけどね」

メイプルにもライバルと呼べるような人は増えてきている。これも人とのつながりの一つの形という訳だ。

「また強くならないと!これでもギルドマスターだもんね!」

「いいね。私も手伝うよ」

「うん!サリーがいたらすっごい頼もしい!」

「ふふっ、それはどーも」

そうしてあれこれと話をしているうちに、二人は気づけば町まで戻ってきていたのだった。

623名前:名無しの大剣使い

イベントもないし 八層もまだ先だし

のんびりした期間だな

624名前:名無しの槍使い

七層広いしな 別にまだ隅から隅まで探索できてないし

625名前:名無しの弓使い

他の層も同じだけど 七層は特に広いからなあ

626名前:名無しの魔法使い

でもテイムモンスター手に入れたら目的達成したようなもん

627名前:名無しの槍使い

この間期間のうちにモンスターを育てておく必要が出てくるんだろ

628名前:名無しの大剣使い

それはそう 一つ前のイベントで重要性が改めて認知されたしな

629名前:名無しの大盾使い

俺もひたすらレベル上げだわ

630名前:名無しの弓使い

あ 出た

631名前:名無しの魔法使い

どう 最近何かあった?

632名前:名無しの大盾使い

んー最近は特にないな というかメイプルちゃんは七層にいないことの方が多い

633名前:名無しの大剣使い

おっ何か新しいダンジョンでも見つけたか?

634名前:名無しの大盾使い

いやサリーちゃんと観光だと

635名前:名無しの槍使い

満喫してるなぁ

636名前:名無しの弓使い

らしいっちゃらしい

637名前:名無しの魔法使い

元々躍起になってレベル上げとかダンジョン探しするタイプじゃなさそうだったしな

第一回イベントの時からそうだった

638名前:名無しの大盾使い

あの絵描いてたやつとかな

639名前:名無しの大剣使い

あれやらないとこれやらないとってなるからたまには俺ものんびりするか

マジでそういう期間なのかもしれんわ

640名前:名無しの槍使い

このゲーム観光スポットっぽいところ多いしな

641名前:名無しの弓使い

俺ほとんど行ってないな 今思うともったいないのかもしれん

642名前:名無しの魔法使い

まあ楽しみ方はそれぞれよ

ちなみにどこへ観光行ったの?

643名前:名無しの大盾使い

直近で聞いたのは浮遊城 雲の上のやつ

644名前:名無しの槍使い

あれは観光スポットじゃないだろ クッソ強いドラゴンの根城だろ

872名前:名無しの弓使い

景色は綺麗だぞ油断したら死ぬけど

873名前:名無しの大剣使い

メイプルちゃんならどこでも景色見ながら歩けるもんな それはちょっと羨ましい

奇襲されても大丈夫なのが1番のメリットな気がしてきた

874名前:名無しの大盾使い

きっと今日もどこかでのんびり観光してるよ

875名前:名無しの槍使い

そのどこかは一般的なプレイヤーにおける死地でもいいんだよなあ……

876名前:名無しの弓使い

時代は観光にも防御力か……

877名前:名無しの魔法使い

まあ一般人向け観光スポットなら俺たちでも行けるし 俺もたまには行くかあ

ベルベットが教えてくれた場所へは週末にサリーと向かうことにして、メイプルは久々に七層の町でのんびりしていた。

最も新しい層は人も多くなるためガヤガヤと活気付いている。そんな七層で、メイプルはアイス片手に木陰のベンチで休んでいた。

「星がテーマの観光スポットは層ごとにあるみたいだし、私も七層の探してみようかな」

よくよく思い返すといい観光スポットは大体がサリーの紹介によるものである。メイプル主導の時に偶然行き着くことはあれど、エスコートしたことはほとんどない。

「私もお返ししないとなあ」

いい景色にはいい景色で。サリーがせっかく各層にあるらしいと教えてくれたのだから、今回はメイプルが先に見つけてサリーに紹介しようという訳だ。

「よーし、頑張ろう!」

メイプルはアイスを食べ切ると、元気よく立ち上がった。

「まずは情報収集から!」

いつもサリーがしているように、メイプルは情報収集から始めることにする。というのも、まだ七層でそれらしい場所は見つかっていないからである。

「夜しかイベントが起こらないとかのはず!」

ただ、星と言ってもサリーが紹介してくれたように地上にあるとは限らない。空が見えない場所にある可能性も十分ある。

「サリーは何でどの層にもあるって分かったんだろ」

推測してみるなら、どこかにそういった情報があったということになる。プレイヤー同士の噂か、それとももっと確実なものか。

「よしっ!図書館から行こう」

サリーが言うなら確固たる証拠があるのだろう。そう考えたメイプルはNPCや、すでに町の中に用意された情報からヒントを見つけ出すことにした。そうと決まれば早速行動だと、メイプルはぱたぱた走って七層の図書館へ向かうのだった。

図書館には大量の本が並んでいるものの、もちろんそれら全てが意味のあるものではない。立ち入り禁止エリアが多く、図書館らしさを確保するために本が背景のように設置されているだけのところもあり、実際読むことができる本はかなり絞られている。

とはいえそれでもサリーが一つ一つ読んだりはしていないと思われるため、ある程度目星をつけて探したか、分かりやすいヒントがあるに違いない。そうやって探すとそれらしいテーマで本が並べられた一角を見つけた。

「星とか、光とかそんな感じの……あ、この辺り良さそう!」

メイプルはそんな中から一冊の本を手に取る。そこには星についての話が書かれていた。

「あ、これかも!えっと、湖に月……進化の闇……うん、七層っぽい!」

文章から見るに、もしかするとシロップ達がさらに強くなるためのものにもなっている可能性があると、メイプルは一人頷く。

「よーし!早速夜に行ってみよう!」

メイプルはサリーと洞窟探検をした時のように、念のために改めて装備を整え、湖に行くため、ライトやロープだけでなく、【水泳】や【潜水】のスキルがなくとも水中で活動できるようにシュノーケルなども準備するのだった。