軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

防御特化とお揃い。

一度クリアしてしまえばやる気も出るというもので、二人はそのままの勢いで二回目もクリアし、二人お揃いのモンスターを仲間にすることができたのだった。

「あー!疲れたーっ!」

「でも……私達だけでもなんとか……できたね」

二人はギルドホームのソファーに座って、指にはめた【絆の架け橋】を見て満足気に笑みをこぼす。

そうして目的を達成して一段落したところで、奥から同じくやりきったというような表情でイズが姿を見せた。

「あら、二人とも。攻略は順調?」

「バッチリです!私も、お姉ちゃんも、ほらっ!」

「仲間にしてきました!」

そう言って指輪を見せつつ攻略の話をすると、渡したアイテムや装備品が役立ったことでイズも嬉しそうに頷く。そしてちょうど、よければ二人に試してほしいことがあると話し始めた。

「仲間にしたモンスターの見た目を変えられるアイテムがようやく一通り完成したのよ。ほら、話に聞いた限りだと二人とも同じモンスターみたいだし、今のうちに試してみるのはどうかしら?」

「はい!ちょっと見てみたいです!」

「私も……いきますっ」

「決まりね。じゃあついてきて?」

イズは二人を連れて工房に入るとモンスターを呼び出すように言った。

「あ、そう言えばまだ名前決めてないんだった」

「仲間にすることで頭のなかいっぱいだったからね……」

二人はこれが終わったら決めようと思いつつモンスターを呼び出す。二人の足元には可愛らしい子熊が二匹、それぞれすりすりと体を擦り付けてなついている様子を見せる。

「そのタイプだと……エフェクトのカラーリングと毛皮の色ね」

「好きな色にできるってことですか?」

「そうよ。これからずっと戦っていくんだから、納得のいくものの方がいいってことね」

七層実装では同時に仲間にしたモンスターの見た目変更や、スキルは発動できないものの、ギルドホームや町でモンスターを連れ歩くことができるという機能が加えられたのである。

仲間にしたっきりではなく、プレイヤーにとって大切なものにできるのだ。

二人はああでもないこうでもないと迷ったものの、最後は自分達と同じ色合いに落ち着いた。

マイは艶のある黒の毛並みに毛先やスキルなどが緑に輝くエフェクトにし、ユイは北極熊のような白の毛並みにピンクのエフェクトを選択した。

「よーし!じゃあこの子の名前はユキミ!」

「私の方は……ツキミにしようかな」

「いい名前だと思うわよ。二人らしくて」

名前もつけ終わって、二人がしゃがみこんで頭を撫でながら改めて名前を呼んでやると、嬉しそうに頭を擦り付けてくる。

「えへへ……これからよろしくね」

「頼りにしてるからねー!」

ひとしきり撫で回したところで、ふと疑問に思ったのかマイが尋ねる。

「他の皆さんは……まだモンスターを仲間にしてないんですか?」

「そうね。私はほんのさっきまで工房にこもりきりだったし、クロムもまだ迷ってるみたいよ。カナデはどこいったか分からないし……カスミは気分転換に四層に行ったっきりね」

「じゃあ、今度は私達が手伝う番ですね!」

「素材と情報集めてきますっ。これからツキミ達のレベルも上げないとダメですし」

「期待してるわ。七層も広いから、一からってなると大変なのよね」

「「頑張りますっ!」」

マイとユイはまだまだやることが多い。仲間にしたツキミとユキミとの連携攻撃も練習しなければならないのである。ただ、二人は楽しそうに目を輝かせているのだった。

そして、それに時を同じくして、最前線から少し引いて四層にいるメンバーが一人。

「はあ、この階層から誰か連れてくることができればベストなんだが……無理な話か」

現状分かっている七層の情報を一通り調べた所で、ピンとくるモンスターがいなかったカスミは四層の妖怪達の町へとやってきていた。

ここのモンスターなど仲間にできればと、来てみたものの、どのモンスターにも仲間にできるマークは見当たらなかった。

「しばらくくつろいで戻るとするか……」

まだ見つかっていないモンスターの中に、求めているモンスターがいるかもしれないのだ。地道に探索をしていくしかない。

カスミは英気を養うために、近くの店へと足を運ぶのだった。