軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

778.ぴよ記憶

アナリアたちがザンザスへ向かった後、俺たちは念のために事情聴取をしていた。

誰を?

ララトマと地下コカトリスたちをだ。

というのもララトマと地下コカトリスは元々、地下住まいだった。

なので何か知っているかと思ったのだが……。

話をすると、ララトマはふんふんと頷いた。

「うーん、水のヒドラですか……。また出たのですね」

「……ぴよ?」(……そんなのあった?)

「ありましたです。えーと……」

ララトマが空を見ながら数える。

あ、これはすっごく昔だな……。

ドリアードは日にちを数える時、太陽の昇った回数かお昼寝の回数で答える。

ララトマは地下住まいで太陽を見ていないので、お昼寝になるのだが……。

「お昼寝の回数が……1万、1万5千……2万はないです」

「ぴよよ」(よく覚えてるね)

「覚えてますですよ!」

えっへん。ララトマは胸を張る。

この辺りはララトマは非常に優秀だ。

しかし、お昼寝換算で2万回……。

1日1お昼寝として、40年くらい昔ということになる。

とんでもない数え方だった。

「でもあれは生き物じゃなくて、ええと……まおーぐ、というものなんですね。生きているみたいな動きをしていましたです」

「生きてはいないな。それっぽい動きをしているだけだ」

ブルーヒドラは魔王具が具現化した水の幻像であって、生きてはいない。

ザンザスのダンジョンにいた精霊の超上位種だ。

「前に地下に出た時は、ぴよちゃんが撃退してくれましたです」

「……ぴよ?」(……そうだったけ?)

だめだ。地下コカトリスはまるでぴんと来ていない。

ずっとララトマの言葉に頭を傾げている。

「ほら、変な魔力がぶわーって来て……。水が氾濫して、お芋が台無しになりかけたです」

「……ぴよ!!」(……はっ、あの時か!!)

かっと目を見開く地下コカトリスたち。

どうやら食べ物が台無しになりかけた記憶でやっと繋がったらしい。

「ぴよ!!」(あれは許せない出来事だったね!!)

「ぴーよ!」(まったくだよ!)

「ぴよよっ!!」(またアレが出たなんて、ピンチじゃんっ!!)

地下コカトリスが頷きながら、羽をばたつかせる。

「で、その水がまた来たんだ。何か手掛かりはないか?」