軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

733.イエローアンブレラ

ステラが声を上げる。

「あれはイエローアンブレラですね、傘の部分からの胞子に気をつけてください!」

「吸うとどうなるぴよ!?」

「大丈夫です! ナナが解毒ポーションを持っています!」

「安心なんだぞ!」

しかし毒なことに変わりはない。第3層はこうした厄介な魔物が多いのだ。

とはいえ、俺とナナは着ぐるみでガードできる。このふもっとしたぴよぐるみは毒攻撃にも対応している。

ウッドも毒のたぐいはほぼ無効化できる。コカトリスも同じだな。

「私はこの弓で戦いますので!」

レイアがショートボウを構える。彼女にはこの第3層に何度も来た経験があり、対処法は染み付いていた。

「ぴよー!」(キノコだー!)

「ぴよよー!」(とりおさえろー!)

コカトリスがイエローアンブレラに向かって突進していく。

「……ウゴ、あれはいいの?」

「問題はないかと! ぴよちゃんのほうがタフですので!」

ステラも駆け出す。道が狭いので、あんまり派手な攻撃は使えない――というところで、コカトリスがイエローアンブレラに激突する。

「ぴよっ! ぴよっ!」(えいえい!)

いつもは穏やかなで眠たげなコカトリスだが、相手が食べられる魔物だとやる気がすごい。

ステラも壁を蹴って、斜めからバットを振り下ろす。

「てぇーい!!」

「✕○△✕□✕ーー!!!」

イエローアンブレラが悲鳴を上げて吹っ飛ぶ。どかどか、べしべし。ステラとコカトリスが容赦なくイエローアンブレラを攻撃していた。道が狭いのもあり、俺たちは手が出せない。

ふと、ディアが疑問を呈す。

「ぴよ。あのキノコは強い魔物ぴよ?」

ナナが羽をぴこぴこさせる。

「毒を除けば、人間より弱いよ。身体はふにゃふにゃだし……」

「ウゴ、キノコだもんね……」

「わふ。オーバーキルってやつなんだぞ」

「ぴよ! 新しい言葉ぴよ! どういう意味ぴよ?」

「眼の前の光景みたいなことを言うんだぞ」

……。

イエローアンブレラはすでに倒され、床に転がっていた。毒が効かない相手には手も足も出なかったか。

いや、ステラひとりでドラゴンも倒してしまうレベルではあるのだが。俺たちが何をするまでもなく、終わってしまった……。

※ザンザスの冒険者ギルドの規定

第3層は特殊能力を持つキノコの魔物が多数生息する。爆発や毒、増殖など。

第3層は観光客の立ち入りを永久的に禁ずる。また、第3層の突破経験のない冒険者だけの立ち入りも禁ずる。

定められた種類の解毒ポーションを必ず携行すること。遠距離攻撃(弓・ボウガン等)の準備を怠らないこと。

注意:伝説にある英雄ステラの攻略方法はとても危険なのでマネしないこと。