軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

716.お昼寝タイム

エルトたちがザンザスの有力者と挨拶を交わしている頃――隣の部屋でコカトリスたちはお昼寝タイムに入っていた。

ふかふかの綿のベッドの上に、コカトリスたちが寝転がる。

「ぴよよー……」(ふー、ひとやすみー……)

「ぴよ〜」(お昼寝できるのはいいね〜)

コカトリスたちのお昼寝スタイルはそれぞれ自由だ。思い切り羽と脚を伸ばして無防備にお腹を丸出しにするのもいれば、身体の半分を綿にぐりぐりと押し込んでいるコカトリスもいる。

「これはこれは、いつも大変お世話になって――」

「英雄ステラ様とこうしてお話ができるとは――」

隣の部屋ではなんだか難しそうなやり取りをしている。とはいえ、コカトリスたちにさほどの関係はなかった。ここにはダイエット旅行で来たのであり、それ以外は些細なこと(ダイエット旅行は一大事である)なのだ。

「ぴよぴよー」(綿もいいけど、やっぱり仲間の羽も気持ちいいー)

コカトリスがもぞもぞと他のコカトリスのお腹に頭を乗せる。ふわふわ、もっこもこの羽毛にすべてが包まれ、またたく間に眠気が襲ってくる。

「ぴよよー!」(わたしもそれやるー!)

「ぴよっぴよー!」(ぼくもぼくもー!)

コカトリスたちが互い違いに折り重なり、それぞれが仲間のふわもっこを堪能できる体勢になる。

隣の部屋ではまだまだ交流会が続いていた。

「ぴよ! はじめましてぴよよー!」

「わっふー。よろしくなんだぞー」

「ぴよよー」(あっちはまだ大変だー。むにゃむにゃ……)

「ぴよっぴ……」(ねむねむ……)

そんなコカトリスたちのお昼寝部屋に、ひっそりと忍び込む人物がひとり……。

「ふぅ……」

レイアである。彼女は半分寝ているコカトリスたちを確認すると、そっと近寄っていく。

「……これはサボりではありません。お手洗いのついでに、大切なコカトリスの皆様が快適に過ごしているかの確認で――要はゲストの体調管理みたいなものです。何もやましいことはありません……」

レイアはすすっーとコカトリスのそばによると、お昼寝中のコカトリスのお腹にそっと顔を埋める。

「すぅぅーー……」

「ぴよー……」(なんか吸われてるかもー……)

レイアはそこで満足したのか、満ち足りた顔で顔を離す。そのままコカトリスたちに刺激を与えないように気配を消して部屋から去っていった。

「ぴよ」(人間さんも眠いなら一緒に寝ればいいのに……)

とコカトリスは思いながら、ちょっとしたお昼寝タイムを満喫するのであった……。