軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

539.ぴよシート

「にゃんにゃーん」

ナールは事務室で魔導トロッコの資料をまとめていた。

もちろん、広報宣伝も兼ねての資料まとめである。

そんな事務室にブラウンが書類を持ってくる。

「アオリ文はこんなものですかにゃん?」

『新体験の乗り心地が、あなたを待っています! 極上のドリンクと一緒にお楽しみください!!』

その他にもいくつかの案が書いてある。

「なかなかいいにゃ。村の飲食もアピールしているのがいいにゃ」

「魔導トロッコにはテーブルもつきますにゃん。揺れてもこぼれないコップ、ストローも必要ですにゃん」

ブラウンの言葉にナールが頷く。

「もちろんにゃ。魔導トロッコの木組みおもちゃも投入するにゃ。振動で疲れた体には、ロウリュや土風呂にゃ」

ナールの頭の中には様々なプランが駆け巡っていた。

「今日は座席シートの試作品が上がってくるみたいにゃ。これから忙しくなるにゃー!」

「「にゃー!!」」

数日後、俺の家にナールがやってきた。

座席シートの座り心地を軽く確かめるらしい。

「振動等、魔導トロッコの本番とは違うところも多々ありますが……」

「大丈夫ですにゃ! ところで座席は――」

「これですっ!」

ステラが作業場からぴよっと座席を持ってくる。

「皆の分もありますよ!」

「ウゴ、俺のも?」

「もちろんです、2人分で!」

ステラがえっさほいさとぴよシートを持ってくる。

俺はトールマン用、ナールは小さめ種族用だな。

ふぅむ、コカトリスだ……。

「ぴよ、なかなかいいぴよね」

ディアが自分用のぴよシートを羽でぺしぺしする。

「やわらかーなんだぞ」

子犬姿のマルコシアスも、肉球ハンドでぴよシートの手触りを確かめていた。

「ふもっと感、いいんだぞ……」

「ぜひぜひ、座ってみてください!」

促され、ぴよシートに腰掛ける。

「にゃー……ふにゃ、ふっかふかにゃ……!」

「おお、これはいいな……!」

ナールと俺は顔を見合わせる。

「適度な沈み込み、フィット感、布の柔らかさ……リラックスできますにゃ!」

「うむ、まさに……! これはずっと座っていたくなるな」

外見はぴよだが……うん、そこも重要な点である。

「あちし達のサイズにもフィットしてますにゃーん……」

「ありがとうございます……!」

ステラも喜んでいる。

「ディアとマルコシアス、ウッドはどうだ?」

「ウゴ、いい感じ!」

2倍の大きさのシートにウッドは腰掛けているが、大丈夫なようだな。

「……ぴよよー……」

「わふぅ、気持ちいいんだぞ……」

……ディアとマルコシアスはお昼寝の体勢に入っていた。

まぁ、それだけ良いシートだということだな。