軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

486.思わぬ助け

翌朝。

もぞもぞと起き出す。

ステラの髪があれだな、凄い……その、跳ね飛んでいる。

ディアが目をこすりながら、ステラの髪型を見上げていた。

「かあさまの髪が爆発してるぴよねー」

「むにゃ……自宅ゆえ爆発しました」

「寝ぼけてるんだぞ」

「ウゴ、でも気持ちはわかる」

半身を起こしたステラの髪を、後ろからささっとセットしていく。

「……むにゃ……ありがとうございまふ」

「気にしないでくれ」

多分だけど、昨日の疲れと髪の跳ねがリンクしている気がする。

ほわほわ……。

膝の上でディアとマルコシアスを撫でながら、ステラは髪をされるがままにしていた。

俺も結構慣れたものだな……。

「大丈夫か? 痛くないか?」

「大丈夫です。エルト様の手は優しいですから」

ステラはそう言うと、ぐっと拳を握った。

俺からはステラの顔が見えないが、めらめらやる気になっているのはわかる。

「いよいよですね。ぴよちゃん池……!」

ため池工事現場につくと、すでにイスカミナとアナリアが来ていた。

やや早いのでまだ冒険者達は来ていない。

まぁいいか。

俺達だけでも、進めるところを進めてしまおう。

「今日は堤防と管通しか……」

足元にはたくさんのパイプが置いてある。

あとは生簀でも使っている浄化装置か。マジカルな仕組みらしい。

「もぐ! エルト様の魔法で地下を細く掘り下げて欲しいもぐ!」

「わかった、この辺か?」

イスカミナの側に旗が立っている。

同じような旗がいくつも地面に差してあるな。

アナリアは装置をガチャガチャ弄っていた。

「そうですもぐ!」

「わたしはそうしたら――あっ」

ステラが横に視線を向けている。

「ん? 何か――」

「ぴよ」

ぴよぴよと海コカトリス達とララトマがやってきた。

「海ぴよちゃん、お手伝いしたいそうです!」

「ぴよちゃん達が……?! なんと!」

ステラが駆け出して、海コカトリスにダイブする。

「もちろん……いいですよね!?」

「今日は堤防作りだから大丈夫もぐ! パワーがあると助かるもぐ!」

「そうだな……。思わぬ助けだ」

ぴよぴよ。

細かい作業はアレかもだが――ぺたぺた堤防を補強するのは大丈夫だろう。

「ぴよ」(水に浮かべると聞いて)

「ぴよぴよ」(完成したら遊べると聞いて)

……コカトリスの目がきらきらしている。

これは一気に終わりそうだな。