軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

439.これからの指針

ダンジョン化。

それは高密度の魔力によって時空が歪み、ダンジョンが生成される現象である。

ダンジョン内は周囲とは隔絶した空間となり、構造は千差万別だ。

「ダンジョン化した場合は、最重要の対処案件ですね……」

レイアが真剣な顔つきをしている。コカトリス帽子はかぶっているが。

「あたしの領内にはダンジョンとかねーんだけど、つまりどうなるんだ?」

「ふむ……魔物の巣になる、ということだな。ザンザスのダンジョンのように大量の魔物が住まうことにもなりうる」

「やべーじゃねーか」

ルイーゼが顔を歪める。それにナナがぴよっと羽を上げた。

「でも星クラゲの個体は、それほど巨大化してるふうじゃない。ダンジョン化したのはごく最近だろう」

ナナの言葉にヴィクターが頷く。

「同意だな。もしダンジョン化したら、魔物はその影響を受けて強大化する。ザンザスのコカトリスのように、野生よりも大きくパワフルになるのが常だ」

「それがないから――ダンジョン化してもまだそこまで時間は経過していない、ということだな」

「そう。そして対処するなら早いほうが良い。もしダンジョン化が事実なら……」

「星クラゲは強大になってどんどん溢れる事態になる。僕も早めの調査と対処が望ましいと思うね」

ヴィクターとナナの意見は一致している。

海底神殿はダンジョン化の恐れがあり、もしそうなら早急に対処が必要。

「ダンジョンねぇ……。レイア、聞きたいんだが海底神殿がダンジョンだったとして……あたしの役に立つか?」

この中で冒険者ギルドのマスターはレイアだけだ。

そして世界十大ダンジョンのひとつを管理している責任者でもある。

「無理でしょう。ザンザスは周囲を街で囲んで、完全に管理しています。海の真ん中にあるダンジョンが経済的に利用できる可能性はないかと」

はぁ……とルイーゼがため息をつく。

「だよなー。星クラゲとコカトリスじゃ、全然違うしなー」

「全然違うぞ」

「全然違いますね」

ヴィクターとステラの意見が一致する。

「で、どうすりゃいいんだ? 貴族院じゃダンジョンを壊すのは、大出力の魔力でと習ったけど」

「この中で魔力量が多いのは――」

ヴィクターが俺とステラを見つめる。

着ぐるみのかわいい、つぶらな瞳が俺の着ぐるみの瞳と目が合った。

「俺とステラ、博士とナナか?」

「そう。海に潜って基準を満たせるのはこの4人だろうな。ダンジョン化を調べ、可能ならそのまま破壊する……それなりの難易度だ」

俺はステラのほうを向く。

「一緒にやってくれるか?」

「もちろんです……!」

ステラが答える。

「あと魔力量が多いのは……海ぴよちゃん達ですね!」

おっと、そうだな。

ちなみに海ぴよ達はご飯を食べて、海藻に抱かれてスヤァ……していた。